漁岳(1318m) (道央) 2003.4.20(日)晴れ
南東稜線出合付近から見た漁岳
夏道の無い漁岳には、沢を行くか積雪期を選ぶかですが、積雪期に登るのが一般的のようです。
今回は漁川林道を出発し、山頂からオコタンペ湖に延びる南東尾根に取り付いて、漁岳へ至るルートで訪れました。
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漁岳への登山口となる漁川林道入口に着くと、すでに20〜30台の車が道路の両端に駐車しています。 積雪期に登りやすいこの山の人気の高さが伺われます。 山スキーの人、スノーシューの人、カンジキや壷足それも登山靴の人・長靴の人と登山スタイルも多種多様です。私はもう堅雪になっているだろうと壷足でチャレンジです。 林道入口にある登山ボックスに記入して出発、林道は広く、漁川沿いになだらかに登っていきます。雪はよく締まっていて量も十分ですから山スキーの方が楽で面白いかもしれません。 |
漁川の川岸では、所々フキノトウが顔を出していたり、木々の芽も赤く膨らんでいて春の気配。
そんな林道を気持ち良く歩いていると、踏み跡のすぐ脇にウ○チとティッシュが・・・。色々せっぱ詰まった事情があったのでしょうが、もう少し場所だけでも考えてくれたら・・・、せめてティッシュだけでも持ち帰ってくれたら、と思ってしまいます。
所々に付けられている赤いテープを目印に木々の間を登り、オコタンペ湖への稜線に出ると薄曇りながら恵庭岳とカチカチに凍ったオコタンペ湖が突然・圧倒的な姿を表して、しばし見入ってしまいます。
登山路から恵庭岳・オコタンペ湖・支笏湖
1175mポコに近づくと漁岳頂上直下の壁を登っている人たちの姿が遠くに見え、元気が出てきます。この辺りは雪が緩んでいるところがあり、壷足では股まで入ってしまう状態がしばらく続き難渋しました。
漁岳頂上直下の壁はすっかりクラストしていて、ストックを刺すとカラカラと音を立てて氷片が落ちていきます。山スキーの人が滑り降りて来ると何事かと思うほどの音です。
山頂は風も弱く、ハイマツの陰で皆さんそれぞれ食事を楽しんでいます。その中でも男性4〜5名のグループからは私の鼻孔を刺激する香りが・・・。
見るとビールに熱燗、焼酎のお湯割り。それにシシャモやお肉がジュージューと煙をあげています。
いつもはささやかな幸せを感じるコーヒーの香りもわびしく感じる一杯でありました。
漁岳山頂 |
山頂から札幌岳方面 |
眺望の方は最初、薄曇りで全体に暗く霞んだ感じでしたが、次第に北西から雲が切れ余市岳・無意根山・ニセコ連山・羊蹄山の順にスポットライトを当てたような感じに浮かび上がり、なかなか素敵でした。
山頂から無意根山 |
羊蹄山 |
気温も暖か風もなく、ゆっくり寛いてから下山です。
頂上直下の壁はグリセードもどきで滑り降り、途中再び、股まで埋まりながら下りました。下りでは何人も山スキーの人たちに追い越され、この時ばかりはスキーかスノーシューが良かったなーと少し後悔なのでした。
帰宅途中、支笏湖から見る樽前山と風不死岳の姿は久しぶりに神秘的でした。
北海道では6月頃まで雪を求めて歩く人も多いのですが、私にとって2003年の春山はこれで一段落。これからはカミさんと一緒に花モードに突入です。