暑寒別岳(1491m) (増毛)    2003.7.13(日) 霧・曇り




箸別コース7合目から雨龍沼湿原を望む

雨龍沼湿原から南暑寒別岳には何回か訪れたことがあるのですが、暑寒別岳は機会に恵まれず未踏なのでした。

花の時期が終わりを迎える前にと、7月中旬に訪れました。


7.12(土)
千歳(自宅) 1630
増毛 2030
7.13(日)
箸別登山口 0515
7合目 0820
暑寒別岳山頂 0920
暑寒別岳山頂 1000
箸別登山口 1300
千歳(自宅) 1630
天気図から7.14(月)が登山日和かなと思ったのですが、天気予報では日曜日が快晴で月曜は曇りとのこと。大急ぎで準備をして増毛へ向け出発です。

増毛に着くと丁度、夏祭り。夕食後、祭りで賑やかな町をぶらぶらして早めに就寝。

7.13(日)朝目覚めると、霧と低い雲が覆っています。霧だから太陽が昇れば晴れるだろうと箸別登山口へ向かいますが、途中で雲の中に入ってしまいました。

箸別避難小屋の前に車と止め、登山準備です。虫よけ網に蚊取り線香、そしてエアーサロンパス(ハッカを使う方も多いですが、これもなかなか効くんですよ。爽快感と疲労予防にも、お勧めです。)で完全武装をして、いざ出発です。

登山道は緩やかな登り坂ですが、長く単調です。
完全武装しているにも関わらず、虫達がしつこくまとわり付きうるさく気になります。
おまけに、道は粘土質でどろどろ、滑りやすく靴やスパッツはベタベタです。

霧の中で涼しいのが救い、これが直射日光でジリジリ照らされたら、辛い我慢を強いられると思います。
いい加減、嫌になってくる頃、笹と岳樺の林が突然開けお花畑に飛びだしました。7合目です。
霧が晴れ始め、所々青空も見え始めました。山頂からの大展望が期待できそうと、元気回復です。

南暑寒別岳・雨龍沼湿原がはっきり見えます。
シナノキンバイ、トオゲブキが目立つ中を登っていくと、再び霧の中へ。霧に包まれたお花畑が宙に浮かんでいるように見え、少々不思議な雰囲気です。


シナノキンバイ

トオゲブキが目立つ花畑

8合目、9合目と進むにつれ、エゾツツジ、チシマリンドウ、ウメバチソウ、リンネソウ、ミヤマオグルマと花の種類は変わってきますが、途切れることなく続く大花畑です。


トオゲブキ

ミヤマオグルマ

7合目までの単調でキツイ登りとは打って変わって、楽しい稜線歩き。花の写真を撮ったり、話をしたりしていると、時間ばかり経ってなかなか進みません。
登山口から約4時間、やっと頂上へ到着です。立派な標識や大きなケルンが建っています。
残念ながら、霧は晴れません。


霧の暑寒別岳山頂

エゾシオガマとチシマリンドウ

山頂にはすでに数人の人達。
東京から北海道の山々を歩き回りに来た人。今朝4時に南暑寒荘を出てきたという人。皆夫々ですが、山大好き人間ばかりのようです。
天気や山の話をしたり、写真を撮りあったり、しばし歓談。

食事を摂りながら、霧が晴れるのを期待して待ってみましたが、好転の気配はなし。
「こういう日もあるさ。この次には姿を見せえてね。」と諦め、下山です。


サマニヨモギ

ウメバチソウ

7合目までは、再び花を愛でながらゆっくりと下ります。花の時期としてはそろそろ終わりに近いのかも知れませんが、暑寒別岳・特に箸別コースの花畑のスケールの大きさは素晴らしいものでした。


リンネソウ

マシケゲンゲ

御花畑と別れを告げ、長いドロドロ、スベスベの下り坂です。
何度も滑り、転びそうになりながら、悪戦苦闘の末、下山しました。

下山途中、若い登山者達と大勢すれ違いました。それだけ人気の、人を引きつける何かを持った山なのでしょう。
苦労しても、それだけ価値のある暑寒別岳でした。

残念だったのは、5合目から下でゴミが目に付いたこと。避難小屋の水場近くでは、なんとティッシュが散乱していました。
私達は自然から色々な恵みを授かっています。癒されもします。力をもらうこともあります。
頂くものだけ頂いて、汚し・壊していたら、どうなってしまうのでしょう。

自然に対し、有り難うの感謝の気持ちを持ち、次に来る人達も楽しく・不快な思いをしないよう、気配りすると言う、ごく普通の・当たり前のことを普段の社会生活の中でも、自然の中でも行っていきたいものだと再認識しました。

 

 

 

 

 

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