十勝幌尻岳(1846m)(日高)     2003.10.5(日)(晴れ後曇り)



十勝幌尻岳から幌尻岳・戸蔦別岳を望む

2週間前に登った伏見岳が北日高の展望台なら、十勝幌尻岳は中日高の展望台とも言われています。

雪に覆われる前に行ってみたいと、10月初旬の晴天の日に訪れました。

きしくも今週、還暦を迎える私にとって、還暦登山の意味合いもあったのです。


10.5(日)
登山口 0730
尾根取り付き 0830
十勝幌尻岳山頂 1055
十勝幌尻岳山頂 1130
900m二股 1300
登山口 1400
せっかく十勝幌尻岳に行くのなら、中札内の美術村を見てと前日の土曜日、午前中に千歳の自宅を出発し、浦河から天馬街道を通り大樹町経由で中札内へ向かいました。

美術村は自然を活かした静かな佇まいの素敵なロケーションの中に幾つもの美術館が落ち着いた雰囲気で点在していて、一日ぐらいゆったりと過ごしたいと感じるとても良い所でした。
個人的には以前から好きな、相原さんと坂本さんの作品が素晴らしいと感じましたし、絵心をくすぐられた様な気持ちになりました。

 

10.5(日)0500、中札内の道の駅から十勝幌尻岳の登山口を目指します。8月の台風10号の被害で札内川と戸蔦別川の橋が通過不能になっていて、帯広近くまで迂回を余儀なくされました。
帯広方面からは十勝幌尻岳や妙敷山・伏見岳・剣山等々の山々が雄大に広がる十勝の田園を前景に、昇り始めた朝日に輝いていますし、ピパイロ岳や戸蔦別岳等が雪を被って真っ白な姿を見せています。
今日も素晴らしい大展望を期待できると気持ちも浮き立つようです。


帯広方面からの十勝幌尻岳

妙敷山と伏見岳、遠くに戸蔦別岳

道路は戸蔦別川から林道に入り十勝幌尻岳登山口に向かうのですが、林道の案内標識が古く赤錆びていて登山口の文字が読めません。行き過ぎてしまいウロウロすること約1時間、とんだ時間の無駄遣いをしてしましました。登山口への標識と同じ場所にあるオピリネップ林道の標識は明瞭ですので、ここを左折です。

登山口は車10台位は駐車できるスペースがあり、トイレも備え付けてあります。登山届に記入して、イザ出発です。


登山口の標識とポスト

登山口付近の紅葉

登山道はオピリネップ沢沿いに付いていて、夏場でしたら本当に沢を歩いたほうが気持ち良いと思われる道です。約1時間で900mの二股となり、ここから尾根に取りつきます。


オピリネップ沢

快適な沢沿いの道

登山口からここまでは話も弾む快適な道ですが、尾根取り付きから十勝幌尻岳の肩までがこの山の核心部、延々と続く急登です。ひたすら延々となのです。
日高の山は厳しく険しいともっぱらの評判ですが、本当に凄いもんだと感じざるを得ない急坂です。
カミさんが悲鳴を上げています、振り向く顔に余裕の笑顔をと思っても汗だくの顔は引きつっているのでした。

急登につぐ急登で景色も見えません、余裕もありません、笹や木の根を頼りに一歩一歩足を運ぶのみです。この一歩、次の一歩を前に出していれば何時かは着くんだ、だからこの一歩を頑張ろう。
途中、岳樺やエゾマツの大木を見れば休み、クマゲラの食跡を見つけては休み、食べないとバテルと言っては休み、亀やカタツムリも驚くスピードです。


クマゲラの食跡

やっと見えた山頂

頑張ること1時間、山頂らしき姿が見えてきました。もうチョット・もう少し、ガンバ・ガンバ。
白いものが笹や木肌に目立ち始めました。雪です。
オオ〜、雪だー。今シーズンの初雪です。北海道ではこれから半年ずっと付きあっていかなければならない雪ですが、懐かしいというか新鮮な感じがします。
さあ、もう少しだ・頑張りすぎないように頑張ろう。

稜線です。肩に飛び出しました。
そこに待っていてくれたものは・・・。

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