長万部岳(972m)(道南)       2003.10.26(日)(曇り)



長万部岳

晩秋の一日、道南の長万部岳を訪ねました。

ここは地元の子供たちの自然活動の場として活用されているようで、市や地元山岳会などの手で良く整備されており、歩きやすい・のんびり・ゆったり・ほんわかムードの山でした。


10.26(日)
林道ゲート 0800
登山口 0840
鉱山跡 0910
コル 0940
長万部岳山頂 1000
長万部岳山頂 1030
登山口 1130
昼食
林道ゲート 1230
10月も下旬となり、平地でも晩秋が色濃く感じられるようになってきました。

大雪や日高の山々はもう近寄りがたい厳しい佇まいです。

そこで、これまであまり訪れたことの無かった、道南の山を訪ねてみることにしました。
とりあえず先月登った、昆布岳の近くからということで選んだのが、長万部岳。ガイドブックには初心者対象とあり、カミさんはルンルン気分のようです。

天候は通ってきた支笏湖や洞爺、伊達は快晴だったのですが、長万部に近づくにつれ雲が多く、山の方は雨が降っている気配です。見通しも良くありません。
せっかく来たんだから、晴れて欲しいと期待しつつ登山口へ向かいます。

長万部から国道5号線に入り10kmほど行って、二股ラジウム温泉の看板に導かれ左折、二股温泉への道が左に折れるところを直進すれば、後は2〜300m刻みで案内標識があり、迷うことはありません。

間もなく林道ゲートで交通止め、ここに車を置いて登山口に向かいます。車は4〜5台位しか駐車できない広さですので、端から順序良く止めましょう。

準備を整え、歩き出します。この辺の紅葉はもう盛りを過ぎているのでしょうか、それとも木の種類なのでしょうか、黄色や赤がほとんど無く鮮やかさはありません。
茶色が主体の紅葉ですが、濃淡のグラデーションが落ち着いた感じで良いものです。
約30分ほど歩くと登山口、うすゆき荘というプレハブの小屋が建っていました。登山届を出して歩き始めます。


林道ゲート

登山口のうすうき荘

登山道は広く遊歩道のようで、厚く敷き詰められた落ち葉をサクサク踏みながら気持ち良く歩きます。訪れる子供たちや山スキーのためなのでしょう、高さ5m程の標識や大きな合目標識が整備してあります。

3合目位までは紅葉と落ち葉の道です、それを過ぎると木々の葉はほとんど落ちて目指す長万部岳を枝越しに見ることが出来ます。
木々は岳樺が主体ですが、所々にブナの大木が何本もあり、道南を感じさせてくれます。

登山口から約30分で鉱山跡、ここにはテーブルと椅子も用意されていて、長万部岳を望む絶好の休憩地点です。


落ち葉を踏んで、紅葉の中を

鉱山跡、後ろは目指す長万部岳

5合目の鉱山跡を過ぎると、道は狭くなってきますが、さしたる傾斜もなく快適に歩けます。息も乱れないのでカミさんとの会話も途切れることがありません。
あまり会話に夢中になっていると、分厚く敷かれた落ち葉の下の隠れている石に足を取られそうになり、慎重さを意識させられます。

よく見ると、足元の石の色が緑がかった青色をしています、何の石なのでしょう、鉱山と関係あるのでしょうか。

そうこうしているうちに、長万部岳のコルに出ます。ここからは斜度がやや急になりますが、ジグを切って行きますのでさほど辛くは感じません。
ただ、何ヶ所か雪崩れの跡でしょうか、切れ落ちているところがありますので注意が必要です。

期待していたお天気は時折、晴れ間が覗くのですが一向に良くなりません。雲が多く時雨のような小雨も降ってきました。隣の山も煙っています。

やがて双耳峰である長万部岳の北の峰に、山頂の南の峰は目の前です。


北の峰から山頂へ

山頂に着きました、やはり期待していた展望は望むべきも無いようです。近くの大平山も雲を被って霞んで見えます。
内浦湾と日本海が何とか見えています。太平洋と日本海がこんなに近くに見えるところは北海道ではこの付近だけなのではないでしょうか。道南地方を訪れることの少ない私達には新鮮で、始めは日本海と判らず、あれは何処だろう?と、しばし迷子状態でした。


雲を被った大平山

内浦湾方面

お天気が余りよくないのと10月下旬とのことで、5分も居るとスーと寒くなってきます。
防寒具を着込み、食事でもと思いましたがまだ10時、お腹も空いていません。
続いて登ってきた人達と山座同定を試みますが、どうもあまり信用できません。お天気の良い日にやり直しです。
所で、この長万部岳の山頂標識の大きく立派なこと。きっと子供たちを考えてのものだと思いますが、ここまで大きくしなくてもと感じてしまいました。小さく「これはゴミだ!」とのいたずら書き、思わず笑ってしまいました。


立派な山頂看板の前で

大平山には雪が・・・

30分も山頂に居たら寒くなってきましたし、展望も期待できないようです。下山しましょう。

下山途中、登ってくる人達4グループ15人ほどと出会いました。手軽に登れる山として人気の山なのでしょうね。
再び紅葉を愛でつつ、林道ゲート近くの沢で昼食を摂り、晩秋の小さな山旅を締めくくりました。

何だか、優しい気持ちになれる、そんな長万部岳でした。

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