余市岳(1488m) (道央)       2003.11.2(日)



晩秋の余市岳

札幌市の最高峰、余市岳を晩秋の休日に訪れました。

キリッ!!と引き締まるような寒さを覚悟して訪れたのですが、この日は最高気温がなんと20℃に達する小春日和、おまけに春霞をも連れてきてくれたようです。


11.2(日)
登山口 0800
北東コル 0935
余市岳山頂 1005
余市岳山頂 1045
登山口 1210
余市岳登山口へは小樽から毛無山を経て、キロロ・リゾートへ。
キロロ・リゾートの一番奥にあるマウンテンホテルを通り過ぎ、林道に入っていきます。
この林道、かなり荒れています。道が掘れ、鋭い岩角の石が待ちかまえていますので慎重な運転が必要です。可能ならば、セダンタイプの車より車高の高い車の方が良いと思います。

登山口はキロロ・スキー場の朝里第一リフトの所にあり、スキー場の立派なトイレが利用可能です。
ゆっくり準備を整え、出発です。すでに2台の車が止まっています。

登山口には余市岳登山口の大きく立派な看板標識が掲げられています。キロロ・リゾート付近や林道には余市岳の案内標識は無く、こんな立派なもので無くて良いので適当な間隔で設置して欲しいと思いました。

登山道は背の高いチシマザサの刈分道を沢沿いに進み、山腹に取りついていきます。
トドマツ、エゾマツとダケカンバの入り交じった林を傾斜を緩めたり急になったりしながら登っていくと、左手にキロロ・スキー場の施設が見渡せるようになってきます。
とても大きく施設も整っているスキー場のようです。まだ滑ったことが無いので今シーズン訪れてみたいと思いました。


余市岳登山口

慎重に沢を渡って

キロロ・スキー場ゴンドラ山頂駅

登山道は短い周期で、泥、砂、岩屑、石、落ち葉道、グチャグチャ道と変化に富んでいると言えばいいのか、節操がないといえば良いのか・・・、ま、変化に富んでいると言う事にしておきましょう。

道の周りのチシマザサは背が2メートル以上、かなり濃密です。お陰で周りの景色を楽しむことも出来ません。
木々は次第にダケカンバが多くなり、大きな立派な大木が目に付くようになってきます。
ダケカンバの大きく曲がりくねった姿を見ていると、風雪に耐えた年月とかその厳しさが偲ばれるようで、圧倒されてしまいます。

傾斜が緩んで、台地のような所へ出てきました。隣の尾根のゴンドラ山頂駅からの道が合流していました。これを利用すればまさにハイキングでしょうし、スキーも楽しいのではないでしょうか。

そして道は正面に余市岳を見ながらコルへ降りて、山頂を目指します。


台地をのんびりと

コルからの登りも見た目ほどではありません、ただお椀状の山ですから山頂部はダラダラとした登りが続きます。
ハイマツの廊下を歩きます。本来でしたら周囲の展望を楽しみながらの快適な道なのでしょうが、この日は春霞のように煙っていて残念です。


山頂部の白骨化したハイマツ帯

頂上に着きました、風が強く吹いています。11月にしては暖かい日ですが、気持ちが良いと油断して風邪でも引いたら大変です。フリースやウインドブレーカーを着て余市岳の余韻を楽しみましょう。

それにしてもこの展望の悪さは何でしょう。近くの定山渓天狗岳や札幌の神威岳なども煙ってしまい霞んで見えています。無意根山が微かに見えています。羊蹄山は頭だけがやっと見える程度、ニセコの山々は見えません。もちろん、日本海も見えないのです。
今年は春にもこんな日が続き話題になりました。その時はロシアの森林火災が主な原因だったらしいのですが、今回のは何故なのでしょう。まさかカリフォルニアの山火事ではありますまい。
一日でも早く、北海道の秋の空らしい、澄み切った空に戻って欲しいと思います。


余市岳山頂


煙る定山渓天狗岳

期待していた展望がダメなら、後はお腹を一杯にするしかないと、果物や早めのラーメンタイムを摂り、来た道を引き返します。

山頂付近はハイマツの間にコケモモやイソツツジ、ゴゼンタチバナなどが目に付き、春には楽しませて貰える所なのではないでしょうか。
ちなみにこの付近の白骨化したハイマツは火事によるものだそうですね。一旦失った自然はなかなか回復できない良い例だと思います。気をつけたいものです。

また、山頂の傍には遭難者の慰霊碑を兼ねているのでしょうか、ケルンと観音様がありました。
観音様は優しいお顔をしていましたが、覆っていた小屋の骨組みなのでしょうか錆びたパイプが残っているのはうら寂しい感じでした。


ケルン、奥に余市岳山頂

観音様

下山中、多くの人達が登ってくるのにすれ違いました。さすが札幌市の最高峰、人気があるのですね。
こんなに多くの人達と会ったのは、七月の暑寒別岳以来の事だったように思います。

大きなダケカンバに触ったり、沢で顔を洗ったり靴の泥を落としたりしながら、下山しました。

帰り道、赤井川村から岩内、倶知安、ニセコ、蘭越をドライブがてら回ってみました。
途中、蘭越米の新米即売会を見つけ、試しにと購入してみました。
漬物や越冬用の野菜なども沢山売られていて、季節を感じます。
私もそろそろ、タイヤを変えたり、スキーを出したり、夏山モードから冬モードへ転換です。

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