幌平山 (718m) 道央  2004.1.12(月)



幌平山山頂からの恵庭岳

2004年から山スキーにチャレンジしてみることにしました。
学生時代とその後の数年楽しんだだけで、三十数年ぶりの山スキーです。どうなることやら?

今年の千歳周辺は雪が少なく雪の無い久しぶりのお正月、仕方なく元日は野鳥の森を、二日は千歳湖を、三日は青葉公園をカミさんと歩いて過ごしました。
ここ数日やっと雪が降りこれなら大丈夫だろうと、まずは地形などが頭に入っている支笏湖辺りへ。

今日の目的は山歩きそのものより、山スキーの歩き方、シールの扱い、トラバースやキックターン、そして滑りなどの基本中の基本的事項です。
こんな練習をするのは何処が良いのか? ひっくり返ったりやり直したりするのですから、登山者が多く来るところは恥ずかしいとイチャンコッペ山の南西と言うより、イチャンコッペ山への取りつき尾根の山と言うほうが分かりやすい「幌平山」に行くことにしました。
幌平山は余り登られる山ではありませんが、恵庭岳と支笏湖の展望台として隠れた名所です。夏場は笹漕ぎを強いられますので冬がお勧めなのです。

イチャンコッペ山登山口を0930に出発。
ほんの数十歩進んだだけで、滑って進みません。こんなはずでは・・・。
重心が真っ直ぐ下方向にかからず前方から掛かっているのではと、歩幅を狭くしたり重心の掛け方を色々工夫してみます。
ご存知のようにイチャンコッペ山の取り付き尾根はかなりの急斜面です、おまけにこの日は私が一番でスキーでも膝近くまでの雪をラッセルしながらの登り、慣れていないのとシールが滑らないように斜度が急なところはジグを切って登ったので後から来た人は不思議に思ったかも知れません。


取り付き尾根から支笏湖

シーンと静まり返った木々の中を、ルートを適当に見定めながら登っていくのは何とも気持ちの良いものです。足元からは小さな雪玉が雪面に跡をつけながら転がり落ちていきます。
夏道では通ることもない小さな沢や木々の間を寄り道しながら登っていきます。雪面は笹が所々顔を出している程度ですから1〜1.5mの積雪はあるようです。

夏では30分位のイチャンコッペ山との鞍部まで1時間15分も掛かってしまいました。
ここからはイチャンコッペ山8合目のアンテナ山が良く見えます。
幌平山へはイチャンコッペ山とは逆方向の西南西への尾根を辿ります。


鞍部からイチャンコッペ山8合目のアンテナ山

この尾根には小さいながら雪庇が南側に出ていました。下からみると1〜2m位だったでしょうか。
少し歩くと尾根の上はウサギの足跡だらけです。しっかりした足跡ですから今朝のものなのでしょう。こんなに沢山のウサギが遊んでいたのだと思うとほほ笑ましくなってきます。でも、姿を見ることは出来ませんでした。
そのうちに斜度が緩んできて頂上です。なんと2時間も費やしていました。


幌平山山頂とトレース

幌平山からの紋別岳と支笏湖

山頂は風もなく冬とは思えないほどのポカポカ陽気です。
雪を踏み固めて、ラーメンタイム。一人静かに野菜餅入りラーメンをすすります。
恵庭岳の展望台と言われるだけあって、圧倒的迫力で恵庭岳が迫ってくるようです。頂上岩峰が日の光に輝いています。
紋別岳方向も良く見えていて、昨年11月に歩いた紋別〜イチャンコッペ間の稜線もしっかり見えています。冬もぜひ歩いてみたい所です。
コーヒーを飲みながら、雪の上で景色を眺める。何とも贅沢な時間の流れではないでしょうか。


幌平山から見た恵庭岳

簡素な幌平山山頂標識


恵庭岳山頂岩峰と爆裂火口

食事後は幌平山の南斜面でトラバースやキックターンの練習です。斜度の急なところでは悪戦苦闘です。
振り上げターン、抜き足ターン、上方向、下方向、右向き、左向き、何度も転んで雪まみれ、雪が柔らかく起き上がるのも一苦労です。
滑りも深雪の圧力でうまくいきません。精神的に弱気になってしまうようです。
エーイ、頭から行ってみろ! 本当に頭から突っ込んでしまいました。もっともっとゲレンデでの練習が必要です。

下りは幌平山から真っ直ぐに登山口を目指しました。30分ほどで降りてきましたが、途中3度ほど大転倒、ザックを背負っているのでなかなか起き上がれません。大穴を開けてしまいました。

三十数年ぶりの山スキーのまね事は思うようには行きませんでしたが、なかなか楽しいものでした。徐々に練習を重ねて色々な山にチャレンジしてみたいと改めて思った山行でした。
夏山はいつも一緒に行くカミさんは、雪となるとカラッキシ元気が出ないので、冬は私一人の山歩きです。慎重に安全第一で楽しんでいきたいと思います。

でも、この調子では当分は体中が痛くなりそうだなー。

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