大滝村円山洞窟ニョロニョロ(道央)     2004.3.3(水)


大滝村にある円山洞窟の氷筍を見に行ってきました。通称「ニョロニョロ」です。
今日三月三日は桃のお節句、それなのに北海道は今年一番の冷え込みで、氷筍を見に行くには最適だったかも知れません。

千歳から大滝に車を走らせ、大滝村の優徳地区にある「大真寺」手前を左折、後は道なりに道路終点まで、民家が数件ありますので邪魔にならないように駐車します。

気温は−14℃、風が冷たく強く、とても寒く感じられます。準備をしている間にも指先が冷たくなって、大急ぎで厚手の手袋をしたほどでした。

牧草地を100mも行くと、徳舜瞥川の深い谷に出合い、川の右岸に沿って遡って行きます。緩やかにアップダウンを繰返しながらのんびりムードです。
訪れる人が多いのか踏み跡がしっかり付いています。私達はスノーシューで行きましたがツボ足の足跡もあり、すでに春の固雪になっているようでした。
道沿いには所々テンやウサギ、キツネなどの足跡も点々と残っていました。


徳舜瞥川沿いを遡る

気温が低く寒いのですが谷筋を遡っているため、風は遮られ気分的にも体感的にもホッとします。

40分ほど歩いたでしょうか、遥に下を流れていた徳舜瞥川が直ぐ横を流れるようになって間も無く、左手上部に円山洞窟が見えて来ます。


水以外の物は凍りついている

のんびりスノーシューで

洞窟の入り口に立って、思わず「ウオー、スゴイねー!」
薄暗い洞窟の中に何百本もの氷筍や氷柱が立ち並んでいます。
日の光を受けてキラキラ輝いているもの、暗い中でその透明感を主張しているもの、姿形も様々です。
大きさも人の背丈ほどの大きなものから、10cmほどの小さなものまで千差万別です。


中央の物で高さ70cm位

落ちてくる水滴の量や温度の違いからなのでしょうか、太い部分や細い部分、真っ直ぐな所と微妙に曲がっている所、愛称のニョロニョロが何とも似合っている感じです。


所々に氷柱も

洞窟の中はかなり広く、100平方メートル位はあるでしょう。
注意すれば奥まで入ることが出来ます。


1m以上の高さの物も沢山

神秘的な自然の造形は本当に感動ものでしたが、残念なことも。
写真でもお解りのように途中から折れている物が幾つもありました。多分写真を撮ったり触ったりして折れたものと思われます。


デブちゃんもいました

せっかくの自然からの贈り物です。細心の注意と気配りで接して欲しいと思います。
氷筍達も残念でしょうし、無残な情景を見る私達も悲しくなってしまいます。


背丈ほどの物も

氷の表情に、自然の造形に感動し、感激しながら、洞窟の下で温かい飲み物とおにぎりを食べ、ゆったりした一時を過ごし帰路につきました。
帰路は試しにとツボ足で歩いてきましたが、全く問題ありませんでした。


大雪原をバックに

氷筍の氷の結晶は製氷機などで出来る氷に比べると結晶の大きさが大きいのだそうです。結晶の大きい氷は滑りが良いとのことで、長野オリンピックの時にスケートリンクに氷筍の氷を引き詰めて高速リンクを作ろうという計画があったように記憶しています。もっとも必要分の氷筍が集められなかったのか、実現はしなかったのですが・・・。

美しくも可愛らしい氷筍は円山洞窟だけでは無く、来馬岳の中腹にある鉱山跡の坑道でも見られるそうです。厳しい冬にしか見られない自然の造形を楽しまれては如何でしょうか。

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