ピセナイ山(1028m) (日高)    2004.5.2(日) 晴れ



5.2(日)
静内湖キャンプ場 0700
偽登山口 0810
700P 0900
830P 1000
6合目 1030
ピセナイ山頂上 1100
ピセナイ山頂上 1200
登山口 1250
静内湖キャンプ場 1415
ピセナイ山は西側からの日高山脈一大展望台としてその名を馳せています。
日高山脈の主稜線が白く雪で覆われている時季の展望をじっくり見てみたいと、残雪のピセナイ山を訪れました。

天候にも恵まれ、期待通りの素晴らしい大展望を独り占めすることが出来たのですが、登山口を間違えて、思わぬ悪戦苦闘を強いられてしまいました。

ピセナイ沢の林道沿いには花や山菜達が顔を出し始めていて、春の季節を感じられ長い林道歩きも退屈せずに楽しめました。

ピセナイ山の登山口へは、静内湖キャンプ場から東の沢左岸林道とピセナイ沢林道を辿って約6kmです。登山口まで車で行けたのですが、数年前から林道の崩壊、崩落が相次ぎ、交通止めになってからは長い林道歩きがネックになり、訪れる人は少なくなっているそうです。
今回もキャンプ場手前で通行止めになっていて、往復12kmの林道歩きを余儀なくされました。林道は大小併せて10ヶ所近くの崩壊、崩落場所があり、修復するにはかなりの時間が必要だろうと感じました。

淡々と林道を登山口目指して歩いて行くと、ピンクテープが3本程ぶら下がっています。右奥にも点々とピンクテープが吊るされているのが見え、思ったより早く登山口に着いたなと思いつつ、テープに導かれ林道に別れを告げました。
道は比較的良く手入れしてあり、南に向かって快適に高度を稼いで行きます。
でも、小一時間行った所で急に道が見当たらなくなりました。植林したばかりの所を通ってきたので、造林用の作業道だったようです。

さーて、どうするか? 引き返そうか? 
方角的にはピセナイ山へ向かっているようですし、稜線まで高度差100mも無いように見えます。取りあえず、稜線まで上がってみて判断しようと随所に着いている鹿道を利用しながら残雪の中の笹藪漕ぎです。
かなりの悪戦苦闘の末、やっと稜線に出ました。

近くの小さなピークに登り、地形判断です。地図とGPSと地形から、現在地点を確定することが出来ました。
本来の登山口の手前で、正規の登山尾根の一本西側の尾根に取りついていたのです。現在地点はその西側尾根700Pと831Pの中間のピークと特定し、そのまま稜線を東へ辿れば正規の登山道に合流出来ると判断、そのまま進むことにしました。
幸い、稜線上には雪がかなり残っていて、うまく繋ぐと薮漕ぎを余りしなくて行けそうです。

ピセナイ山がハッキリ見えてきて、一安心です。


831P付近からのピセナイ山

やっと、登山道に合流しました。丁度864mの6合目地点です。
後は明瞭な道を見え出してきた日高山脈の姿を横目で見ながら山頂を目指します。
予定より一時間遅れで、山頂に到着しました。山頂は思ったより広く、遮るものは何もありません。

「ウオ〜! スゴ〜イ・スゴイゾ〜 !!」後は言葉もありません。

どうぞ、ご覧ください。

長大な日高山脈の北から南まで、全てが惜しげも無くその凛々しく雄々しい姿を見せています。

北の幌尻辺りは明確に山座同定出来ませんでしたが、カムエク、コイカク、ペテガリ、神威、ピリカヌプリなどがズラッ〜と並んでいます。

頂上にドッカと腰を据えて、日高の雄大な山並みに目も心も釘づけです。
時間の経つのも忘れてしまう感じです。
南の楽古岳以南がやや霞んでいるのが、惜しい感じです。

他に誰も訪れる気配も無いピセナイ山山頂で、この大景観を独り占めにする幸せ、何か悪いような後ろめたいようなそんな気にもなってきます。


ページトップ写真の北側の峰々

一時間も大景観に圧倒されながら、暖かく風も無い中、ゆっくり食事やフルーツを楽しみました。

いつまでも居たい思いですが、そうも行きません。
名残を惜しんで下山です。

下山は正規のルートを忠実に辿って小一時間で降りてきました。

静内湖キャンプ場までの林道沿いでは、カタクリ、エゾエンゴサク、スミレ、ヒメイチゲ、ニリンソウ、ザゼンソウ、エゾリュウキンカ、ハタザオ等の花達とアイヌネギ、コゴミ、ハンゴンソウなどの山菜達が元気に顔を出していました。

自らの早とちりから登山口を間違えてしまいました。
あせらず林道を忠実に歩けば明瞭かつ立派な案内看板が要所要所に出ています。
登山道もしっかり整備されており合目標識も付いていますので、安心して楽しんで頂きたいと思います。

ピセナイ山は日高山脈の展望台、まさにその通りの印象を持った山行でした。

2007年春のピセナイ山へ
Homeへ Page Topへ 次に進む

inserted by FC2 system