銭函天狗岳(536m) (道央)    2004.5.5(水) 晴れ



銭函天狗岳、頂上直下岸壁

銭函天狗岳は標高は536mと大したこと無いのに「サンショは小粒でピリリと辛い」と言う言葉を思い出させるような、変化に富んだ中身の濃い小気味の良い山でした。


この一ヶ月ほど、突発性目まい症候群とかで気分がすぐれなかったカミさんも大分良くなり、花のシーズン開幕にと半ば無理やり誘っての山行です。

登山口へは札幌方面から5号線で銭函に入り、札樽自動車道銭函インターチェンジへ左折して500mぐらいの右側にある知的障害者厚生施設の案内看板に従って右折、狭い上り坂を福祉施設の横を通って行きます。

登山口から5分ほどで、銭天山荘という立派な小屋が建っています。小屋には鍵がかかっていましたが、外にあるトイレは利用させてもらえるようでした。


立派で雰囲気の良い、札幌山岳会の銭天山荘

道の両側にはエゾエンゴサク、キクザキイチゲ、エンレイソウ、キバナアマナ、ネコノメソウ、キタコブシが咲き競っていて、嬉しい限りです。
花に囲まれた雰囲気の良い小さな沢沿いをしばらく進んで行きます。

こんな感じで頂上まで行けるのなら楽しくて良いなと思っていると、沢から離れ尾根に取り付いて行きます。
気持ちが戦いモードになっていない性かエラク急に感じますが、尾根に出れば一段落だろうと、一頑張りして尾根に出てビックリです。
尾根のすぐ向こうは何とゴルフ場、カートや色とりどりのゴルファーが目に飛び込んできます。

お互い楽しんでいるのだからと思っても、カキーン、「ナイス・ショット!」の声の中を登って行くのは何か違和感を覚えてしまいます。

尾根は一段落どころか、一直線に突き上げていてロープが設置してある所もあるぐらい、ここは日高かと思ってしまうほどです。
運動不足気味のカミさんを慮って、まだ40分程しか歩いていませんが大休憩です。

白樺の小木の林の中で腰を下ろし、グレープフルーツやゼリーで萎えた気分を立て直します。小鳥達が恋の季節なのでしょうか、盛んに鳴き交わしています。白樺の小枝からは樹液が滴り落ちています。


日焼け防止は万全?

気分も新たに急な尾根道を登って行くと、頂上直下の岸壁が見えてきました。なかなかの迫力です、岸壁の左手には手稲山が見えています。
ここからは左手が切れて視界も開け、少し行けば銭函天狗岳の山頂です。

残念ながらこの日は天気なのですが、春霞か視界が利きません。期待してきた増毛山地の山々や樺戸山地も目を凝らすと微かにうっすら見える程度です。


銭函天狗岳山頂から霞む手稲山

風も無く、暖かい日差しの中、ゆったり寛いで早めの昼食です。
ウグイスが梢を飛び回りながら、さえずりを競っています。上手に余裕で鳴いているのやトチリながら懸命にさえずっているのが居て笑ったり同情したりです。


山頂で

眼下には手稲から銭函の市街地が広がっていて、山から見ているというよりテレビ塔やヘリコプターから眺めている感じです。それだけ町中に近い山なのですね。
娘が勤務している銭函の小児センターの建物を見つけて、思わず「オ〜〜イ!」と手を振る親馬鹿振りを見せてしまいました。


石狩新港方向を見る

下山は来た道を花達の写真を撮りながらのんびり戻りました。

銭函天狗岳、ほんの足慣らしのつもりで訪れたのですが意外や意外、とても良い山でした。
支笏湖の多峰古峰山もそうでしたが、高さや大きさには関係なく良い山も多いのですね。
そんな山々も出来るだけ多く訪れてみたいものだと感じている所です。

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