伊達紋別岳(714m) (道央)   2004.6.1(火) 晴れ



伊達紋別岳から洞爺湖方面
6.1(火)
太陽の園 0950
一望台 1020
いっぷく広場 1050
シラネアオイの丘 1130
紋別岳山頂 1145
紋別岳山頂 1245
いっぷく広場 1320
太陽の園 1410
伊達紋別岳は伊達市の裏山といった感じの山です。
今までその存在すら知らなかったのですが、花が楽しめると聞いて天気に恵まれた一日に訪れてみました。
期待にたがわず花を楽しむ事が出来ました、それだけでなく展望も花に劣らず大変素晴らしい良い山でした。

花は量的にはそんなに多いと言うほどではないのですが、種類が豊かで色々な花達との出合を楽しむ事が出来ました。
そんな中で、9合目付近にある通称「シラネアオイの丘」のシラネアオイの群生は実に見事で、一見の価値ありです。

国道36号線を伊達市内で伊達インターチェンジ方向に向かい、二番目の信号を右折してそのまま突き当たりまで進むと登山口のある「太陽の園」という大変立派な障害者更生施設があり、有り難いことに登山者用駐車場も用意されていました。

この近くには伊達高等養護学校もあり私達が通りかかると丁度マラソンを行っていて、しばし声援。
太陽の園で登山準備を整え、園内を登山口に向かうと園生達が三々五々にお散歩、挨拶をすると元気に「お早うございま〜す」と返事が返ってきました。

登山口からコナラの多い、よく手入れがされている登山道はいきなり急坂で歩き始めということでゆっくり登りますが、たちまち汗が滴り落ちてきます。
シラネアオイやキジムシロ、ミヤマスミレなどが点々と現れます。残念ながらこの辺りのシラネアオイは時期的に遅かったようで散り始めていました。


コナラ林の急坂を黙々と

20分ほど急坂に耐えると一望台と書かれた所に、視界が開け有珠山や昭和新山が良く見え急坂で疲れた気分を癒してくれます。
クルマバソウやヨツバムグラ、チャルメラソウ、カラスシキミが小さな花を付けています。ノエビネが一株立派な花を咲かせていました。


展望が開け一息つける「一望台」

3合目を過ぎると傾斜も緩み、所々出てくるマイズルソウなどの花達に励まされながら淡々と登っていきます。登り始めて約1時間、稜線に出ました。そこは「いっぷく広場」の看板がある7合目です。
目の前には稀府岳(まれっぷだけ)がデンと座っていて、その向こうには3月に登った室蘭岳が端座していました。その時には見晴らしが利かなかったのですが今日は視界良好、周囲の位置関係を把握することが出来ます。


稀府岳(まれっぷだけ)

7 合目からは快適な稜線歩き、海から心地よい風が吹いています。
笹原が奇麗に刈り払われた登山道にはキンバイやチシマフウロ、ハコベの仲間、ハクサンチドリなどが咲き誇っていました。
目指す伊達紋別岳が小さなアップダウンが連続する稜線の向こうに見えてきました。


伊達紋別岳

点在する岩場にアズマギクやヤマツツジ、コケモモ、ミヤマオダマキなどが点々と咲いています。ユキワリソウらしき花もありました。
この辺りからシラネアオイが盛りといった感じになってきて、フデリンドウも目立たず可憐に咲いていました。
あたかも花の山といった雰囲気で写真を撮るのに忙しく、時間ばかりが過ぎていきちっとも前に進みません。


気持ちの良い稜線を行く

9合目を過ぎると「シラネアオイの丘」、斜面にシラネアオイが咲き競っています。
見事というよりほか言葉が見つかりません。
咲き出したばかりの花や蕾のものもあり、まさに見頃の素晴らしい景色でした。


シラネアオイの丘

気持ち良い稜線の先に山頂がはっきり見えてきました。電柱のようなものが鐘を吊るした柱だと分かるようになると、紋別岳山頂です。

狭く、日陰もない山頂ですが、海風が心地よく吹いていて暑さも感じず居心地の良いことこの上なしといった感じです。
日陰が無いとカミさんが悲鳴を上げつつ、日焼け止めをペタペタ塗り付けています。


伊達紋別岳山頂

期待もしていなかったのですが、展望も大した物です。
洞爺湖と有珠山はもとより、羊蹄山、ニセコ連山、昆布岳がスッキリ見えています。
内浦湾を挟んで、さすが煙っていますが狩場山、駒ヶ岳などの道南の山々がうっすらその姿を見せています。
その反対側には徳舜瞥山、ホロホロ山、オロフレ山、そして恵庭岳、丹鳴岳から札幌岳なども見ることが出来ました。


山頂からの羊蹄山と洞爺湖

大展望を満喫しつつ、お昼ご飯を頂きます。
伊達市街がすぐ下に広がっていてその先は内浦湾、海の見える山頂というのも良いものです。

ゆっくり食事を楽しみお別れに鐘を鳴らして、帰路も花を楽しみながら下山です。
帰路の稜線からは室蘭への海岸線や室蘭の市街が見渡せます。正面左には室蘭岳が北面を見せて大きく座っています。


室蘭岳

花の少ない7合目からは一気に登山口の太陽の園まで下山して、今日の山行を終えました。

伊達紋別岳で出会った花達の一部

伊達紋別岳は親しみやすい小さな裏山といった雰囲気なのですが、花も眺望も素晴らしいとても楽しめる山でした。それだけではなく、登山道などがとても良く整備されていて気持ち良く歩くことが出来ました。
多分、地元山岳会や太陽の園の人達が手入れをして下さっているのだと思います。

駐車させてもらったお礼にと、「やすらぎ」という園生の作品などを展示販売しているハウスで手作りの鉢カバーと針刺しを買い求めて、帰路につきました。

2006.2の伊達紋別岳へ

2012.2の伊達紋別岳へ

Homeへ Page Topへ 次に進む

inserted by FC2 system