大麓山 (1460m) (十勝)    2004.7.19(月) 晴れ



大麓山(だいろくさん)は、余り著名ではないと思います。
富良野市の東大北海道演習林の中にあり、東大演習林の許可が無いと立ち入れないため、一般的には立ち入れない山なのです。

今回は東大演習林が登山希望に応え、ハイキング登山会を企画してくれたのをHYMLのメンバーが気付き、仲間を集めて応募してくれたのです。

大麓山は北側のトウヤウスベ山と併せてアイヌ語でトウヤウスベ山と呼ばれていたそうで、その意味する所は「横たわっている虎」だそうです。
TOPの写真は虎の背中部分で、左側に小さな双耳型の丘があってそこが顔、右側が尻尾。
大麓山の名は東大演習林が創設された時、当時の東大総長の名前をとって大麓山と名付けられたとのことです。

この山は十勝連峰の最西南端に位置し、最も古い火山だそうです。

集合時間の0900には30人ほどの人達が続々と集まってきました。
HYMLのメンバーも9名揃っています。

東大側の挨拶の後、用意された車に分乗して林道を登山道入り口に向かいます。
途中、職員の話によれば、演習林の中を走る林道の総延長はなんと930 kmにも達するそうです。
植生も豊かで、日本には約1600種の植物があるそうですが、ここにはその内1200種類が分布しているとのこと。

業務としては学術的調査研究のみならず、林業への普及効果なども考慮に入れた研究などを行っているそうですが、東大といえども経済不況のあおりを受け人員削減で一時期の半数以下になってしまい調査研究に手を取られ、今回のような企画や一般の人達の立ち入りは物理的に難しいとのことでした。

今回のハイキング登山は、登山道だけだと30分程度で山頂の為、その手前2kmの林道を含めて歩くというものでした。
植生の説明などを受けながら、ゆっくりしたペースで山頂へ向かっていきます。

歩き初めて約2時間、山頂に到着です。
それまで見えなかった北側の十勝連峰が姿を現しました。素晴らしい景観です。


富良野岳

富良野岳がどっしりとした風格ある姿を見せています。双眼鏡をのぞいていた一が山頂や稜線に人が居るのが見えると話していました。


十勝岳

十勝連峰の主峰、十勝岳も独特な火山性の姿を現しています。


美瑛岳、美瑛富士

美瑛岳の手前には境山が見えています。


下ホロカメットック山

奇麗な円錐形の山として知られる、下ホロカメットク山がすっきりした姿を見せていました。

周囲の山々の雄大な姿をおかずに、参加者の皆さんはお昼ご飯です。
我々HYMLのメンバー達も仲良く楽しく昼食タイム。
汗もかかない登山は何だか拍子抜けの気分がしない訳でもありませんが、それはそれで楽しいものです。


大勢の人達と昼食タイム

十勝連峰と反対側には遠く日高山脈が、西側には芦別岳と夕張岳が存在をアッピールしていました。


遠くに日高山脈が

なかなか登ることの出来ない大麓山、あっけない登りの山でしたが周囲の山々を思わぬ方向角度から眺めることの出来る眺望の山でもありました。
また、累々と広がる樹海の大きさにも驚かされてしまいました。

年に1〜2回、今回のようなハイキング登山を東大演習林が企画するそうですから、参加されては如何でしょう。

お土産にアカイタヤの木の枝で作った、記念プレートを戴きました。


記念プレート
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