漁岳(漁川本流) (1318m) (道央)   2004.8.10(火)  晴れ、曇り



8.10(火)
奥漁橋 0725
590m二股 0755
650m二股 0835
林道分岐(750m) 0900
源頭(1100m) 1020
漁岳山頂 1100
漁岳山頂 1200
源頭 1220
林道分岐 1345
奥漁橋 1450
漁岳は冬に山スキーやスノーシューなどで、登られる山として多くの人達から親しまれています。
ですが、夏道が無い為、冬季以外は訪れる人はとても少なく、静かな山行が期待出来るのです。

定年退職平日登山隊のメンバー、GKさんとYHさんも冬しか登ったことがないと聞き、漁川本流を遡って訪れることにしました。

0700、国道453号線の奥漁橋で集合し、その上流200mほどの広場に駐車して、入渓準備です。
駐車スペースは広いのですが、トイレはありませんので事前に済ませておくことが必要です。

漁川は特に難しい所は無いのですが、滝を直登することなどを考えて、ヘルメットやロープ、カラビナなども用意して身支度を整えます。

お天気も朝の内は雲が多かったのですが、日差しも差し始めました。
日差しに映える水の色の変化も楽しみです。

入渓してしばらくは平凡な河原歩きですが、30分もすると滑床が現れ始めます。
日差しが陰っている為、水の色が余り映えないのが残念ですがそれなりに美しい流れで、これからの渓谷美に期待が高まります。


美しい滑床を歩いていく

590m二股を左にとり、しばらく行くとF-1と呼ばれる滝が出て来ました。
堂々としていて見とれてしまうほどです。

いつもは右岸を巻くのですが、GKさんが直登して見ると言います。
私は巻き道を通って先に滝の上に行き、確保の準備です。


F-1の滝とその右を直登しようとするGKさん

GKさんは私が準備したロープに頼らず、自力で余力たっぷりに登りきりました。
さすが、昔鳴らしただけのことはある腕前です。

さらに少し行くと、美しい釜を持った滝です。


深く美しい釜

ここも直登したい誘惑に刈られますが、泳がなければ取り付けません。
朝からずぶ濡れにはと、ここは右岸を巻きました。

650m二股を左にとると、小さな滝や函が連続して出て来ます。
ずぶ濡れになりそうな所をのぞき、直登して行きます。
苔のビッシリ映えた緑色の階段上の小滝を登ると、苔のクッションが何とも気持ち良く感じられます。

入渓して約2時間半、F-2と呼ばれる大滝に着きました。
おやつを口にしながら、皆さん漁川の美しさを堪能しているようです。


F-2 巻き道は左だが、右側を直登する

F-2を越えると、傾斜は深くなり水流も段々少なくなっていきます。
1100m地点で、水流は無くなりました、源頭です。
ここで、昼食の為の水を汲み、たっぷり水を飲んで山頂までの急登に負けないよう気合いを入れます。

源頭からは薄い薮漕ぎ状の泥の急坂です。
笹を掴んでいなければ、ずり落ちてしまうほどです。
沢の中とは違って暑く、笹が顔や腕にぶつかって煩い限り、笹漕ぎや薮漕ぎが好きでない私にとっては辛い一時です。
一歩一歩、ひたすら我慢です。

約30分、やっと稜線に飛び出しました。
稜線と言ってもすっきりしたものではなく、ハイマツやナナカマド等が密に生えた所に付けられた踏み跡を漕いて行きます。

あと数分で山頂と言う所で、年長で夏初登頂のGKさんに先頭を譲ります。
恵庭岳の尖塔が見えてきました。
山頂です。「有り難うございました」と、三人がっちり握手です。


漁岳山頂からの恵庭岳とオコタンペ湖、その向こうに支笏湖

漁岳神社の小さな祠にお参りし、山頂からの景観を楽しみながら、昼食のラーメンミサです。
肉と野菜のたっぷり入ったラーメンとトマト、漬物、おにぎり、それにオレンジやチーズのデザート、この年で山に登ってこんなに美味しく食べられる幸せを感じつつ、お腹一杯食べ尽くしました。

日差しは出るものの雲が多くすっきりしませんが、周辺の山々も見えていて山座同定を楽しみます。

約1時間、山頂でのんびりし、下山です。
沢は下りに慎重さが求められます。

時々滑って尻餅を付きながら、慎重に降りると登るのと時間はほとんど変わりません。

750mの林道分岐へ無事到着です。山頂から1時間45分掛かりました。

ここからは林道を出発点まで戻るだけです。
世間話や次の山行の話、今日の出来事などを話ながら、奥漁橋まで戻りました。

変化に富んだ3時間半の遡行、そして山頂から見るエメラルドグリーンのオコタンペ湖、何時訪れても感動を与えてくれる漁岳、こんな素晴らしい山を地元に持てて幸せだなと心から思います。

GPSトラック
2003年の漁川紀行へ

Homeへ Page Topへ 次に進む

inserted by FC2 system