オコタンペ湖 (道央)   2005.1.23(日)  晴れ


1.23(日)
オコタン分岐 0950
オコタンペ湖・展望台 1110
オコタンペ湖・南東岸 1125
オコタンペ湖・西岸 1140
オコタンペ湖・西岸 1230
オコタンペ湖・展望台 1305
オコタン分岐 1345
オコタンペ湖は北海道三大秘湖の一つとしてその神秘的な湖水の色と静かな佇まいで名を馳せています。

夏場は多くの人達が訪れるのですが、冬は道路が閉鎖されるため訪れる人は殆ど居ません。

今回は冬のオコタンペ湖を訪れたことの無いカミさんに湖上散策の素晴らしさと湖上からの恵庭岳の景観を味わせてあげようと、天気を見計らって出掛けて見ました。

御存知のようにオコタンペ湖は国立公園特別保護区そして森林生態系保護地区に指定されていて、立入りは許可された調査活動などに制限されています。
これは自然を守り、動植物を保護し、傷つけるのを防止する為です。

従って、夏場などにオコタンペ湖の湖岸に降りようとするだけで植物を傷つけることとなり公園法に違反する行為と言うことになります。
勿論ボート遊びや魚釣りなど、もっての外です。

ですが、冬の積雪期には全く植物などに触れることなく降りることが十分可能ですので、訪ねることが可能となるのです。
それでも、自然を傷つけないよう細心の注意と心配りが必要なことは言うまでも有りません。

国道453号線のオコタン分岐の駐車帯に車を停めて、準備をします。
恵庭岳への登山者のものでしょうか、すでに2台の車が停っていました。


通行止めになっているオコタン分岐でスノーシューを付ける

オコタンペ湖展望台に向かって、夏場ならひっきりなしに車が通って、歩くことなど考えない道を緩やかに登っていきます。
幸い、先行者達のしっかりしたトレースが付いていてラッセルの苦労は全くありません。
恵庭岳の北側に付けられた道路は日差しが殆ど当たないので、寒いことが多いのですが、この日はラッキーなことに風が頬をなぜても然程寒くありません。

40分ほど歩いて、身体も温まってきた頃、漁岳に続く尾根が立ち上がっている所に到着です。この辺が千歳市と恵庭市との境界です。


オコタンペ湖展望台に向かって

先行者達のトレースは恵庭岳への取り付き地点を過ぎてもそのままオコタンペ湖へ向かっています。 ラッキー!! 

途中小休止しながら1時間20分ほどで展望台に着きました。
オコタンペ湖は雪に覆われ真っ白に凍りついています。
展望台の転落防止柵は雪に埋もれていて、大きな説明看板が頭だけを出しています。多分1.5〜2m位の積雪量のようです。


展望台からのオコタンペ湖と小漁岳

展望台で一休みして、道路をそのままオコタン方向に約500m程進んで、速度30kmの道路標識の辺りから湖面に降りていきます。
小さな谷筋をなぞるように緩やかに降りて5分ほどで、湖面に降り立ちました。

「大丈夫?」カミさんが心配そうな顔をしています。
大丈夫だよ、ほらこの通り。湖の上に立って雪を払いのけ、ストックで力いっぱい突いてみます。
「ウワォー!」カチンと跳ね返される筈が、水がしみ出てきたのにはいささか驚きました。幸い、岸辺の一部だけだったようです。


湖上に足を踏み入れて、左奥は漁岳

西側の岸には湖上を縦断して休んでいる先行者達が豆粒のように見えています。
漁岳から小漁岳の稜線がクッキリその姿を見せています。
昨年春に漁岳から小漁岳を回り、オコタンペ湖に降りてきた時のことが脳裏に浮かびました。


小漁岳、思い思いのシュプールを描いて湖上遠くには先行者達の姿が

カミさんも意を決したように、湖上縦断に歩き出しました。
真っ白で真っ平らの不思議な空間です。雪で覆われている為、ここがオコタンペ湖の湖水の上だとは思えない、変な感覚です。


オコタンペ湖の湖上を縦断していく

真直ぐ脇目も振らず、小漁岳目指して歩いていくカミさんに、「オーイ、後ろを見てご覧ん。」と一声。

振り向いたカミさんが「わぁー、すご〜い。」と歓声を上げています。
その声の先には、青空に屹立する恵庭岳の雄姿があったのです。


振り返ると、オコタンペ湖の上に恵庭岳の雄姿が

「こんな風に見えるのね〜。」
見慣れている支笏湖からの恵庭岳の姿とは一味違った姿に見入っています。
山頂部は見るからに凍てつき、凍えているよう。厳冬期の美しさだと思います。


冬の厳しさと美しさを見せる、恵庭岳山頂岩稜

オコタンペ湖を縦断し、西岸に着きました。
周囲の余りに美しい景観に取り囲まれながら、腰を下ろしてお昼ご飯を頂きます。
テルモスに入れてきたお湯を注いで、カップラーメンとコーヒーを作り身体の中から暖めました。

丁度休んだ場所はオコタンペ湖へ流入する一番大きな沢のすぐ側でした。
沢の様子を見に行くと、凍っておらずサラサラと澄んだ水が流れ込んでいました。
凍っているとばかり思い込んでいただけに、ちょっと驚きました。


沢の流入口と漁岳へ続く稜線

昨年春に来た時も凍ってはいませんでしたが、所々スノーブリッジがあって、渡った記憶があります。
そして湖岸から小漁岳の麓までかなりの距離があったことも思い出しました。


ゆっくり休んで、引き返すことにしました。
澄み切った青空、真っ白な湖面、雪をまとった荒々しい表情の山々、どれをとっても美しいのに夫々がハーモニーを奏でているようで何とも言えない素晴らしさです。

正面に恵庭岳を眺めながら、湖上を今度は展望台下に向けて渡っていきました。


展望台下からの登りは短いですが、かなり急です。滑り落ちないようにゆっくり確実に歩を進めて登ります。

展望台から漁岳を見収めて、オコタン分岐へ帰りました。


展望台からの漁岳

今回、オコタンペ湖は極め付きのお天気と冬の美しさで私達を迎えてくれました。
思わず、有り難うという言葉が口をつきました。

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