坊主山 (790m) (夕張)   2005.3.20(日)  晴れ後曇り



3.20(月)
林道入口 0900
尾根取り付き 0930
520mP 1000
700m地点 1035
坊主山山頂 1105
700m地点 1120
700m地点 1140
林道入り口 1230
穂別の坊主山は夕張山地の南端にポツンと独立して立っています。

その為か標高は大したことないのですが、展望の山なのです。
2004年の秋に訪れて素晴らしい大展望を満喫した坊主山、冬の夕張岳や十勝連峰、日高の山々の神々しい姿を見てみようと再び訪れてみました。

冬の坊主山へのアプローチは夏とは逆に南東側の林道を利用します。
札幌からですと、国道274号線で夕張を過ぎ、福山のパーキングエリア手前を右折、占冠・穂別線を約9km、千歳・苫小牧方面からは穂別の富内から占冠・穂別線に入り約7km、途中にあるゲートから約2.5kmで林道「坊主山線」の看板があります。
どちらからも林道入口手前に除雪された駐車帯があります。


林道入口にある看板標識

しばらくは林道を歩きます。穂別周辺は札幌や千歳より雪が少ないようで林道沿いの山肌は地面が見えています。
鹿の足跡が至る所にあり、山肌の笹の葉は全部食い尽くされていました。

標高280m付近から尾根に取り付いていきます。
地図には書かれていない林道が走っていて、何回も横切りながら次第に明瞭になってくる緩やかな尾根を忠実に登っていきます。
明るい林内にはウサギやリス、テンなどの足跡が目立ち、気持ち良い自然観察会の気分です。


明るく気持ち良い林の中を進む

標高340m付近の開けている所から初めて目指す坊主山の山頂が望まれました。
夏道から見る坊主山とはまったく異る、鋭い三角錐の姿です。
カミさんも「あら、良い形の山ね〜」と意欲満々のようです。


姿を見せた坊主山

三月も後半となり根明けも始まり、雪はザラメ状態の所が多くなっていますが、北側や日陰ではサラサラ雪でスノーシューでも20cm位潜るほどです。


気持ち良い緩やかな尾根をのんびり行く

520mPを過ぎて間も無く、一番のアルバイトとなる580m〜700mの急坂です。
山スキーではジグを切らないととても登れない斜度です。でも、そこはさすがスノーシュー、グイグイ直登していけます。
先程まで奇麗に晴れていた空に雲が流れるようになってきました。頭の上だけ青色ですが、回りはグレイに変わっていきます。
頼むよ、後2時間もってくれ〜!


一番の急坂を頑張る。

急坂を登り切り700m地点に出て、一休みです。
目の前に坊主山がドッシリ控えています。


700m地点からの坊主山

空には雲で一杯になり、青空は見えなくなってしまいました。
風も強くなっているようで、坊主山の東斜面からは時折、雪煙が舞っています。
「何だかついていないね〜! お彼岸の中日に遊びに来たのがいけないのかい?」

山頂は着くまでに雲に覆われてしまうかも・・・、取り合えず記念写真だ。


ハイ、ポーズ。

期待してきた展望も無理なようです。東隣のハッタオマイの山並みと穂別の丘陵が見えるぐらい、朝は晴天で期待が大きかっただけに残念至極です。


期待してきた大展望は残念ながら・・・

700m地点からは緩やかな稜線上をアップダウンを繰返しながら、坊主山へ取り付いていきます。
稜線に出ると風が強くなってきました。マウンテンパーカーを着込み最後の登りに掛かります。

かなりの斜度で直登しようとすると、表面の雪が崩れ落ち流れていきます。
表層雪崩でも引き起こしたら大変と、大きく西側に回り込み、夏道に出て登るようにしました。
夏道に出ると左手の東側には雪庇が大きく出ていて緊張されられます。
十分なマージンを取って風上側を慎重に登って、坊主山山頂です。


山頂から穂別町方面

やはり、展望は全く利きません。見える筈の山々の大体の方向をカミさんに説明しますが空しい思いです。


山頂から夏道方向

風がすごく、とてもゆっくりしている雰囲気ではありません。
写真だけ撮って風の無い所まで降りることにします。


吹き飛ばされないように

坊主山の三角錐をお尻滑りで滑り降り、700m地点まで逃げ帰って、風の無い所を探して大休憩。
ハッタオマイ岳が静かに霞ながら横たわっていました。


700m地点からハッタオマイ岳方面

少し残念な思いを抱きつつ、近いのだから又来ようねと、ゼリーや熱いコーヒーをお腹に入れます。


次に来る時は晴れてね!

帰りは概ね、来た道を引き返しました。
気温が上がってきて、登る時には硬く締まっていた雪が緩み、所々スノーシューを履いていてもズブッと潜ってしまったり、雪が付いて高下駄状態になっていましました。

冬の大展望を願って訪れた坊主山、期待通りにはいきませんでしたが、優しい春の気配と冬の厳しさを味わいさせてくれました。
多くの人が来ているのではと思っていましたが、この日、坊主山は私達の貸し切り、お陰で静かな贅沢な一時を楽しむことが出来ました。

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