音江山 (796m) (夕張) 2005.4.12(火) 晴れ
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音江山は深川市の南にあり、夕張山地の北の端に位置する山の一つです。 未踏の山でしたが、地形図を見ると見晴らしが良さそうに感じ、気になっていた山でした。 4.12(火)は高気圧に覆われ、晴天で風も無く気温も上がるようです。 走る国道12号線の奈井江や砂川からは樺戸山地の、そして滝川を過ぎると増毛山地の山々がまだ真白き峰々をクッキリと見せていました。 深川市に入り、深川留萌自動車道を潜って約3kmで右折します。(右折点の左側に片岡と言う自動車整備工場があります) 昨年までは沖里河温泉まで除雪されていたそうですが、今年は砕石場が最終除雪地点となっています。 |
砕石場からは待合川沿いに今は休業している沖里河温泉まで約1.5kmを歩きます。
歩き出してすぐに音江山と思われる山が姿を見せましたが、これは音江山のすぐ東にある802mPであることが後から判りました。
802mP、音江山はこの右手で手前の山の陰になっている。 |
30分の道路歩きで沖里河温泉に着きました。
温泉の手前200mの所に「音江山登山口」の標識があり、夏道の登山口になっているようでした。
温泉施設はまだ十分使えそうな感じでしたが、豪勢な日帰り入浴施設などに押されて需要が無いのでしょうか?
なんだか、もったいないような気分です。
休業中の沖里河温泉(下山時撮影) |
スノーブリッジのような小さな橋を渡って、温泉の裏側から山に取り付いていきます。
冬季、音江山に登るには、尾根を一つ乗っ越して沢を渡り、音江山から北西に延びる稜線に取り付くのが一般的のようです。
南に見える尾根のコル部分を狙って登って行きます。
まずは尾根を乗っ越す |
コルから一旦下って、沢を渡り音江山の稜線を目指します。
沢は丈夫そうなスノーブリッジを探して渡ります。私達は鹿が通っていたスノーブリッジを利用しました。
稜線への登りの途中から振り返ると、町並みが静かに横たわっているのが見え、思わず休憩です。
音江山の稜線への途中で、一休み |
気温が高いせいか暑くて、シャツを脱ぎアンダーウェアー一枚です。
雪は重くザラメ状で、握ると水分が滴り落ちるほどでした。
540m地点で稜線に飛び出しました。
ここからは忠実に稜線を辿ります。
緩やかな斜面は木々が込み合っていますが、疎林になっている所もありスキーも楽しめそうです。
木々の間から西側の増毛山地の山々が見え出し、思わず歓声が上がります。
稜線から暑寒別岳などの増毛の山々が姿を現した。 |
音江山の北西の稜線、地図を見ればその通りなのですが、小さなコブが二つあって、あたかも偽ピークとなっています。
私達はすっかり騙され、「着いた着いた」と気を抜いた途端、次のピークが現れ、精神的に大分くたびれてしまいました。
歩き出してから2時間20分、やっと本物の音江山山頂に到着です。
音江山山頂に到着 |
「ワァ〜!! 凄いね〜」、「景色のいい所なのね〜」
今まで見えなかった、東側の景色も目に飛び込んできました。
春でやや霞んでいる感じもするのですが、以外に遠くまで良く見えています。
右から暑寒別岳、南暑寒別岳、群別岳などの増毛山地の山々 |
音江山の山頂は大きなお椀を伏せたような形で広く、木も殆どありませんので文句なしの360度大展望です。
右から神居尻山、ピンネシリ、待根山、隈根尻山などの樺戸山地の山々 |
目を東に転じると、隣の沖里河山からイルムケップ山への稜線が走り、その向こうには大雪の山々と十勝連峰の山々が一列に並んでいます。
沖里河山の向こうに旭岳を始めとする大雪の山々 |
旭岳の右手には高根ケ原に続いてトムラウシ、そして十勝連峰が連なっています。
十勝連峰もクッキリと姿を見せていました |
思いもよらなかった大景観にしばし見とれていました。
風も無く、うららかなお天気が気持ち良く、昼寝をしたいぐらいです。
素晴らしい展望をおかずに、お昼ご飯を戴きます。
手前は沖里河山からイルムケップ山へ続く稜線、その向こうは大雪 |
おにぎり、ゼリー、コーヒー、チーズ、オレンジと我ながら良く食べました。
おまけに樹氷を取って食後のアイスと洒落込みます。
北側には深川の町並みと三頭山やピッシリ山と思われる山が、北東側には天塩山系の山並みが見えていました。
深川市街を見る |
山頂でゆっくり過ごし、雄大な景色に後ろ髪を引かれる重いで、下山することにします。
登ってきたトレースを見逃さないように下り、スノーブリッジを慎重に渡って1時間弱で沖里河温泉に戻りました。
砕石場に戻る途中から深川方向 |
思い付きのように訪れた音江山、お天気にも恵まれ、予想以上の大景観に出会うことが出来ました。
これだから、新たな山との出合が堪らないのですね。