糠平山 (1350m) 雁皮山 (1237m) (日高)  2006.4.29(土) 晴れ



4.29(土)
登山口(採石場) 0635
五の沢分岐 0710
尾根取り付き 0830
稜線出合い 1000
糠平山山頂 1015
1050
1282P 1115
雁皮山山頂 1215
1230
林道 1310
五の沢分岐 1330
登山口 1405
今年のGWの始まりである4月29日は全道的に快晴の予報でした。
前夜、札幌で行われた高校の北海道地区同窓会に出席して楽しい一時を過し、少し二日酔い気味。

何とか早起きし、かねてから温めておいた糠平山と雁皮山を訪れるべく0430に家を出ました。

糠平山と雁皮山は日高町と平取町の間、国道237号線で平取町を北に過ぎると東側に見えてくる奇っ怪な姿の鋭峰シキシャナイ岳の奥に位置する大きな山容の山です。

岩内ダム近くの三岩採石事業所の看板で右折し、岩内岳南側にある採石場へ向かいます。
この時期、採石事業の車の為整備された道路に雪は無く、思ったより短時間で採石場の広場に着きました。

ここから先の林道入口には鉄製の大きな遮蔽物が置かれていて車は通れません。
作業車の邪魔にならない所に車と停め、歩き出します。

林道にはすぐに雪が現れ、沢沿いを緩やかに登って行きます。

30分も歩くと五の沢分岐、今日は糠平山〜雁皮山と左回りに一巡の予定ですから分岐を右に進みます。


沢沿いの林道を進む

林道には数日前のものと思われるスキーのトレースが付いていました。
概ね一時間林道を歩くと、目指すC899から延びる尾根がしっかり判別出来るようになりました。
取り付き易い場所をC'Kしながら尾根の先端部まで来ましたが崖状になっていたので、少し戻って取り付きます。

かなりの斜度、しかも緩んだ雪に足を取られながら登って行きます。
この尾根を頑張れば後は快適な稜線歩き、大展望だと標高差400mを一歩一歩辛抱しつつ高度を稼いで行きます。
1100m位から雪も固く締まってきて歩きやすく、混んでいた木々も疎林になってきました。


木々も疎らになり気持ちの良い尾根

1250mを超える辺りから待望の視界が開けて来ました。
南には貫気別岳とリビラ山が思ったよりドッシリとした姿で横たわっています。


貫気別岳、リビラ山

そして南西には独特の姿の鋭峰、シキシャナイ岳が天を衝いています。


鋭く天を突くシキシャナイ岳(右)

振り返る北西方向には歩き始めた岩内岳方向とその向こうに穂別のハッタオマナイ岳、坊主山などが見えていました。


岩内岳(手前)とハッタオマナイ岳、坊主山などの山並み

青空と景観に気分も爽やか、快調に進んで行くと、前方に小さな雪庇を出した稜線が見えてきました。


稜線出合い

稜線に出ました。
素晴らしい!! の一言です。
今まで見えなかった日高の山々が荘厳な姿でお出迎えです。

稜線の直ぐ先に糠平山が円い山頂を優雅に見せ、その奥に幌尻岳が 戸蔦別岳が・・・、言葉もありません。


糠平山山頂部と日高の山々

15分も歩くと、ダケカンバの梢に何本もの赤テープが括り付けられた糠平山山頂です。


風は少しありますが、陽射しが強く暖かく感じられる中、ゆったりとコーヒーを飲みつつ、何とも幸せな満ち足りた気分で大景観を満喫します。


チロロ岳(左)から二岐山、ヌカビラ岳と連なる山並み

北から西そして南にかけては青空で晴れていますが、東側は薄雲が掛り青空がバックにならないのが残念です。


ヌカビラ岳、北戸蔦別岳、戸蔦別岳、幌尻岳

昨年、二度に亘って歩いた幌尻岳、戸蔦別岳間の吊り尾根が印象的です。


北戸蔦別岳〜幌尻岳の稜線

目を北に向ければ、十勝連山、トムラウシ、石狩岳、ニペソツがズラリと浮かぶように並んでいました。
訪れている山を見ればその時の思い出が、まだ登っていない山には何時かはと言う気持が沸き上ってきます。


遠くに浮かぶ十勝連山とトムラウシ(右端)

北西には芦別岳と夕張岳が他の山々に負けじと聳えています。


夕張岳(左)と芦別岳

そして南東にはイドンナップ岳が大きな山容を見せていました。
イドンナップ岳と幌尻岳の間には定かではありませんが、カムエクと思われる三角錐が僅かに頭を覗かせています。
イドンナップ岳、今年に是非訪ねて見たい山の一つです。


イドンナップ岳

糠平山の広く円い山頂にドッカと腰を下ろし、簡単な昼食を摂りつつ、素晴らしい景観に酔いしれていると、あっという間に時間が過ぎて行きます。
今日は留守番のカミさんに電話でこの素晴らしさをおすそ分け。

何時までものんびりしている訳にも行かず、次の雁皮山へ向かうことにします。
雁皮山まではほとんど平らな稜線伝い、右手に日高主稜線の山並みを眺めながら極上の散歩気分です。
途中の1283mPから振り返ると辿って来た糠平山への稜線が見えていました。


糠平山(左)と登ってきた稜線

糠平山から概ね1時間半、雁皮山に到着しました。
雁皮山は稜線上の一つのポコと言う感じで、木に巻いてあるテープが無ければ気付かず通り過ぎてしまうような所です。
その上、雁皮山手前から木々が混んできて見通しも良くありません。
チロロ岳と日勝峠近くの林業界の双珠別岳がかろうじて見て取れました。

時間も午後となり気温も高くなって、雪は緩み時々ズボーと埋まるようになってきました。
スノーシューを履き尾根を下りて行きます。
木々の間からシキシャナイ岳が再び見えるようになってきました。

1006mPからは五の沢分岐へ直接降りて行く尾根から外れて、真直ぐ西へ降りる急な尾根を降りてみました。
かなりの斜度で尻滑りを楽しみつつ降りて行くと、作業道のような道が何本も横切っています。
この道をうまく使えば、雁皮山へのルートとして有効なのかも知れません。

途中、真新しいクマゲラの食跡を見つけました。
長さ10cmほどの木屑が散乱しています。
長さ50cm、幅15cm程の穴を開けるのにどの位の時間が掛かるのでしょうか?
そしてこの穴でどの位の餌にありつけたのでしょうか?


真新しいクマゲラの食跡

林道まで1006mPから僅か20分ほどで降りてきました。
後は林道を五の沢分岐を経由して戻るだけです。


五の沢分岐、右に行くと採石場、左に行くと糠平山方面

五の沢分岐の橋を渡ろうとして、ギョッ!としました。
なんと橋のど真ん中に大便が放置されているのです。
「出物腫れ物所嫌わず」とは言いますが、何もこんな所で、どういう気持でしたのでしょうか?
その神経を疑ってしまいます。
こんな奴が同じ山仲間だとは思いたくありません。実に不愉快でした。

採石場まで戻ってくると土曜日で祭日だと言うのに、機械がうなりを上げて作業をして、ダンプが何台も鉱石を満載して走っています。
邪魔にならない場所に車を停めておいて良かったと思いながら、近くに居た事業所の方にお礼を言って帰路につきました。

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