樽前山 (1041m) (道央)   2006.4.14(金) 晴れ



4.14(金)
樽前・錦岡線ゲート 0815
樽前山登山道分岐 0900
0905
7合目ヒュッテ 1000
1015
樽前山山頂 1125
1215
7合目ヒュッテ 1235
1245
樽前・錦岡線ゲート 1410
毎年恒例のようになっている積雪期の樽前山、今年は少し遅くなりましたが4月中旬に訪れてみました。
実は3月初めから腰に少し違和感を感じ、昨秋2ヶ月間に亘って動けなくなった、ぎっくり腰の二の舞いを演じてはと自重していたのです。
所が、自重し過ぎて身体を動かさなかったのが災いしたのか、風邪を引くやら、痛風の発作が出るやら、本当にひどい目に遭ってしまいました。

どうやら体調も回復した晴天の一日、待ちに待ったと言う感じで樽前山に向かいます。
昨年、アイゼンを忘れ途中撤退したのを教訓に、アイゼン・ピッケルもザックに括りつけました。

支笏湖に向かう道路沿いはすでに雪は溶け、フキノトウやフクジュソウが春の色を優しく見せ始めています。

登山口である、樽前・錦岡線のゲートには平日の為か一台の車も停っていません。
装備をC'Kし、7合目ヒュッテに向け歩き出します。

道路はすでに何回か除雪がされていて、つぼあしで問題なく歩けました。


除雪された静かな道路を辿る

ヒガラやハシブトガラの群が食事の時間なのでしょうか、飛び回っていて、私が近づいても逃げる気配も有りません。
昨年まで砂利道だった部分、この春に舗装されるそうで測量作業が行われていました。
除雪のお陰で45分で樽前山登山道との分岐までやって来ました。
ここから先も除雪されていて助かりました。
突然目の前に林の中から黒い猫のような動物がノソリと出て来て、私の前を悠然と歩き出しました。
猫にしては大きく、尻尾が太く大きい。
エゾクロテンです。
写真を撮ろうとカメラを引っ張り出していると気付いたのでしょう、振り返り、慌てる風も無く雪壁を登り、林の中に消えて行きました。
夏場の道路開通時には考えられない自然の営みが行われているのですね。


樽前山登山道を7合目ヒュッテに

7合目ヒュッテの500mほど手前で除雪は終わっていましたが、雪は固くツボアシのままヒュッテに向かいました。
管理人の菊池さんにお久しぶりと挨拶がてら、雪の状況をお聞きします。
今の時期、スノーシューが最適との事、アドバイス通りスノーシューに履き替えてヒュッテ裏の林を通り抜け、大雪原に出て行きます。

雲一つ無い晴天に眩いばかりの雪原を樽前山の東峰めがけて登って行きます。
振り返ると私の好きな構図の一つである、支笏湖と紋別岳が目に飛び込んできました。


8合目付近からの支笏湖

そしてその横には風不死岳が優雅に聳えています。


8合目付近からの風不死岳

火山の地熱で溶けては凍り早い時期からカリカリになる樽前山の雪、でもさすがに4月、氷も緩んでスノーシューの刃がしっかり食い込みます。
九合目を過ぎるとさすがに斜度が急になり、下を振り返るとビビる感じです。
風で吹き飛ばされたのでしょうか、頂上直下では岩が剥き出ている所も有ります。
岩に沿って一頑張り登ると、樽前山東峰に設置されている看板標識の直ぐ脇に飛び出しました。

樽前山山頂です。
樽前山の象徴とも言える溶岩ドームが目に飛び込んできます。


溶岩ドームと左に西峰

晴天で風も無く暖かく感じる樽前山山頂。
あまりの晴天で、遠くはやや霞んでいますが、支笏湖周辺の山々はくっきりとその姿を誇示しているかのようです。


山頂からの支笏湖と周辺の山々

千歳市街地や苫小牧・白老の町並み、太平洋、オロフレ山やホロホロ山、溶岩ドームを挟んで羊蹄山・尻別岳、ニセコ連山が霞みながら見えていました。


羊蹄山と尻別岳

暖かささえ感じる山頂にドッカと腰を下ろし、暖めてきたオニギリや春雨スープ、ゼリー、コーヒー等を頂きながら、ボンヤリ一人飽きる事なく景色を楽しみます。


風不死岳とその右に恵庭岳山頂部、その右は空沼岳、札幌岳

気のせいか噴気がいつもより強いようで、かなり激しく吹き出しています。
山の神様に「どうぞ、お静まり下さい」とお願いしたくなる気分でした。


数ヶ所から噴気が

約1時間、山頂でのんびり過し、堪能して下山する事に。
下山時スノーシューでは滑ったら止まらないかもと、アイゼンを付けて降る事にしました。
一歩一歩を慎重に食い込ませ降り、僅か20分で7合目ヒュッテに戻ってきました。

ヒュッテでは除雪車が轟音を立てて、ヒュッテ周辺を除雪している最中でした。
機械の力とは凄まじいものですね。

一ヶ月ぶりの山行、春の柔らかい陽射しを浴びながら気持の良い一日でした。
もう少しの間、春山の雪の感触を楽しみたいと思います。

GPSトラック
2005年冬の樽前山へ

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