空沼岳・湯ノ沢 (道央)   2006.8.20(日) 曇り・ガス



8.20(日)
林道入口 駐車地点 0820
C500m 入渓地点 0910
C625m 10mの滝 1000
C750m ゴルジェ 1035
1050
C810m 15mの滝 1110
1130
C900m林道出合 1145
万計山荘 1205
1310
林道入口 駐車地点 1410
8.19(土)〜20(日)は幌尻岳、幌尻山荘の溢れんばかりになっている、ウンコ担ぎ下ろしボランティアの予定でしたが、8.16からの大雨で延期となりました。
ちなみに8.20現在、幌尻山荘にはかなりの登山者達が足止めになっているそうです。
大雨が予想されているのにもかかわらず山に出掛け、多くの関係者達に迷惑を掛けて平気な顔、救助や復旧が遅れれば被害者顔して文句を言う、同じ山仲間にこういう人達が居ると言う現実、哀しく感じます。

ともあれ、予定の無くなった8.20(日)、6月に訪れて美しさに感動しながらも雪解けの増水と雨の為、核心部をパスせざるを得なかった空沼岳の湯ノ沢に再チャレンジする事にしました。

湯ノ沢への林道入口で準備をしていると、空沼岳の登山口と思うのでしょう何台もの車が停り、その都度「一緒に沢から登りますか?」等と冗談を言いつつ、登山口を教えてあげます。

湯ノ沢沿いの林道を歩いていきますが、気温と湿度が北海道とは思えぬほど高く、ジトジトした汗を滴らせながら歩く気持悪さを、ノリウツギやエゾアジサイが癒してくれるようです。


今が盛りのノリウツギ

廃道に近い林道はフキなどに覆われ羆が出てきそうな雰囲気、笛を吹き鳴らしながらキョロキョロ。


エゾアジサイ

6月の時にはC380mから入渓しましたが、今回はC500mまで林道を詰めてから入渓する事にしました。
水量は前回とは比較にならないほど少なく、沢の風景が変わってしまったかのようです。

それでも見覚えのある小滝やナメが現れ、先程までの蒸し暑さからも少し解放されて気持ち良く遡っていきます。


小さな滝を快適に登っていく

水量は少ないが気持の良いナメ

一枚岩のナメではカミさんが面白がって、すべり台のようにして遊んでいます。


お尻が痛いすべり台

C625mで見覚えのある10mの緩い滝が現れました、いよいよ核心部の始まりです。


C625mの滝

C650m付近では階段状の滝も出てきました。
なかなか風情もあり、気温が高く暑いので、わざと水の中を登ってみました。


風情のある階段状の滝

C680m二股は6月の時に右へ逃げた所です。
左の5mの滝を直登し、次々に現れる10m前後の滝を水に打たれながら乗り越えていきます。

C750mでゴルジェと10mの滝が連続して掛っているのが見えてきました。
ここからC820mまでが湯ノ沢のまさに核心部・ハイライトなのだそうです。


C750mのゴルジェと10mの滝

ゴルジェは狭くて細くチムニーのようになっていて水量が多ければとても登れそうにありません。
ゴルジェの両壁を手と足で突っ張りながら苦戦して登り切り、カミさんにロープを出そうとすると、「水の中に足場がちゃんとあるわよ」と軽々と登ってきます。
アチャ〜! でも、ちょっとは亭主の立場も考えろよ・・・。


ゴルジェは水中に足場がある

その上の10mの滝は直登する事は出来ません、右の小さな涸れ沢状の所を登り、左へトラバースして滝の上に下り立ちます。


10mの直登出来ない滝

少し大きく高巻けば良かったのでしょうが、滝の直ぐ上でトラバースしようとしたら、濡れた土壁の急斜面、頼りになる笹も僅かで5mほどのトラバースにヒヤヒヤ、ドキドキしてしまいました。


ヒヤヒヤのトラバースを終えて、一安心

滝を乗り越え一安心して沢の中に座り込み、苦戦を物語る服に付いた泥を洗い落とし、一休みです。
甘いゼリーが何とも美味しい。

C810mでは何とも美しい15mの滝が現れ、しばらく見とれてしまいました。


美しいすだれ状の滝

この滝も直登する事は出来ません。
左手前の枝沢を登り、右に乗っ越して沢に降りるのですが、先程とは逆に50メートル以上大きく高巻いて大分無駄をしてしまいました。

この高巻きで湯ノ沢の核心部は終了です。
ゆっくりと遡ると、間も無く林道と出会いました。
ラーメン用の水を汲んでいると、日本ザリガニが岩のすき間に逃げ込んでいきました。

万計山荘までは20分ほどの距離ですが、緩やかながら上り坂、暑さが堪えます。
万計山荘に着くと、空沼岳に行ってきた人達が何組も休んでいます。
仲間に入れてもらい、お腹が減ったとお湯を沸かし、まずはコーヒーとラーメンです。
インスタントなのに暖かく甘いコーヒーが疲れた身体に何とも美味しい。
着替えを持ってきましたが、暑くて濡れていた方が気持良いぐらい。


万計沼にて

のんびり1時間ほど休憩し時間をみると、もう1時。
今日は甲子園の駒大苫小牧と早実の決勝戦、早く降りてラジオを聴こうと半ば駆け足で何組かを追い越して、一目散に駐車した林道入口へ戻ってきました。

空沼岳の湯ノ沢、山頂へ突き上げていないのがやや残念な感じですが、手軽でこじんまりした美しい沢だと思います。
四季折々に訪れてみたい所になりそうです。

先日、イドンナップ岳にチャレンジした時、ガスと雨でウエストバックに入れていた愛用のカメラ(オリンパスC8080)が濡れて湿気が入ってしまい、挙動不審な動きをするようになってしまいました。
修理に出すと、電子基盤を交換する必要があるとの事でしばらく入院です。
これを良い機会にと、防水性・耐衝撃性・対塵性のあるデジカメはないものかと探した所、「オリンパスμ720SW」と言うカメラを見つけ、今回使ってみました。
水に浸けても落としても多少の事なら大丈夫だそうで、沢や悪天候の時に重宝しそう、これまでの機種と併用しながら楽しんでいきたいと思います。

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