ホロホロ山 (1322m) 徳舜瞥山 (1309m) (道央) 2006.11.2(木) 晴れ
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ホロホロ山は白老町と大滝村の境界に徳舜瞥山と共に並び立っています。 スックと立っている徳舜瞥山とは対称的に穏やかな山容の為か余り目立たず控えめな感じですが標高はこちらの方が高いのです。 晩秋の一日、久し振りに白老側からホロホロ山を訪ねてみました。 大滝村の三階滝から白老へ走ると左手に白老三山が見えてきます。 ホロホロ山登山口の標識で右折してトドマツ林道に入りしばらく走ると、登山口であるヒゲの小屋。 登山届を記入して出発しようとすると沢沿いの登山道は崩壊の為通行止め、林道を歩いて五合目付近で登山道に出るように指示されていました。 |
登山口の小さな「ヒゲの小屋」 |
指示に従い林道を歩き出しますが、林道工事の為大型車両が通る道を歩くのは余り気持の良い物ではありません。
沢沿いの登山道は良い雰囲気だった記憶があります。
崩壊がどの程度か分かりませんが、可能であれば通れるように整備して欲しいものです。
風情のない林道ですが、時折見える風不死岳や樽前山の姿が目を楽しませてくれます。
林道から樽前山や風不死岳が見える |
歩き初めて約30分、登山道に出合いました。
「ヤレヤレ、これでやっと静かな山道を歩ける」とホッと一息です。
4.5合目で登山道と出会う |
ホロホロ山の登山道は稜線の南側を西へゆったりと登って行きます。
燦々とした陽射しを一杯に受けて明るく気持の良いササの刈り分け道です。
この登山道は北や北西の冷たい風を避けられる上、暖かい陽射しを常に受けられるので雪に覆われるまでしばらくの期間、快適に楽しめるのではと感じました。
6合目付近からは振り向くと支笏湖が見え始め美しい景観にルンルン気分です。
支笏湖周辺の景観が見え始めた |
道は葉を落としたダケカンバの林となり、枯れ葉のじゅうたんの道を歩むカサカサという足音が響いています。
風雪に耐え曲がりくねった、人生の縮図のようにも感じられる大きく立派なダケカンバが目に付くようになってきました。
人生の紆余曲折すら感じさせるダケカンバの木々 |
ダケカンバはホロホロ山の代表する木なのでしょう、「○○のカンバ」などと書かれた看板が何ヶ所もつる下げてあります。
アイヌ語なので正確な意味は判りませんが、勝手に解釈して楽しみながら登って行きます。
こんな看板が何ヶ所も吊るされている |
7合目を過ぎるとホロホロ山と東へ延びる稜線がハッキリ視認出来るようになります。
ホロホロ山の山頂部が見え始めた |
9合目付近でオロフレ山から1260mPを経て延びて来ている稜線と出合い、これまで見えなかった西側の展望が急に開け始めました。
山頂はもう目の前です。岩が目立つようになってきました。
山頂直下 |
山頂に着きました、何かあっけない感じです。
何時見ても支笏湖が美しい。
ホロホロ山山頂からの支笏湖 |
徳舜瞥山が圧倒的な迫力で迫ってくるようです。
徳舜瞥山 |
単独の男性二人が徳舜瞥山からやって来ました。
素晴らしい晴天と大展望に笑顔笑顔です。
頭を雲に隠していた恵庭岳が姿を見せてくれました。
恵庭岳 |
時間も早いと徳舜瞥山へ向かいます。
山頂部の岩場を慎重に下り、コルへ降りていきます。
コルから見る徳舜瞥山はとても凛々しく聳えています。
コルから見る徳舜瞥山 |
稜線上は弱いながら風が冷たく、シャツを重ね着して歩きます。
ホロホロ山から約30分、徳舜瞥山に着きました。
何度も見ている景色ですが、美しく飽きる事はありません。
徳舜瞥山から見るホロホロ山 |
パーカーを羽織って、清々しい大展望を楽しみながら早お昼にします。
風邪気味で留守番のカミさんにTELで素晴らしさのお裾分けです。
洞爺湖方向 |
お天気が良過ぎてやや霞んでいますが、遠く駒ヶ岳や道南の山々まで見えています。
オロフレ山へ続く穏やかな稜線、スキーで歩いたら気持良さそうです。
オロフレ山 |
ラーメンを食べ、コーヒーとミカンのデザートを堪能し、ホロホロ山へ引き返します。
コルから見るホロホロ山はそれなりの迫力です。
コルから仰ぎ見るホロホロ山 |
戻ったホロホロ山山頂からもう一度周囲の景観を目に焼き付けて下山に掛ります。
ホロホロ山山頂 |
登る時にはまだ凍っていた登山道の霜柱も下山時には溶け出し泥濘んでいます。
枯れ葉の上を選びつつ、様々な形のダケカンバ達と会話しながら林道へ降り立ちました。
通行止めになっている林道下の登山道 |
数年ぶりに訪れた白老側からのホロホロ山、素晴らしい小春日和のお天気に恵まれ、のんびりと楽しむ事が出来ました。
晩秋の静かな山は一人で色々な思いに浸りながらゆっくり歩くのが、似合っているようにも思います。