大雪高原沼巡り (大雪) 2007.9.23(日) 晴れ
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9月後半に入り、紅葉シーズンの幕開けです。 大雪高原沼巡りをしながら紅葉を楽しんできました。 左足首を骨折しているのが判明し、8・9月と治療に専念し山から遠ざかっていました、リハビリ具合を確認する意味合いを含んだ今回の沼巡りです。 混雑する紅葉シーズンはマイカーが規制されシャトルバスで高原温泉、銀泉台に向かうようになっています。 高原温泉のヒグマ情報センターで登山届けを出し、注意事項などのブリーフィングを受け入山することになります。 日本一とも言われる大雪の紅葉の写真を撮るのでしょう、大きな器材を持った写真家の人達の姿が目立ちます。 |
大雪高原沼巡りコースは大雪の白雲岳から忠別岳に続く「高根ヶ原」の麓に広がる湿原地帯に点在する湖沼群を巡るもので距離は約8km。
この付近は羆の多い地域でもあり、情報センターの方々によって随時調査され羆が出没している時には入山が禁止されたり、制限されることがあります。
この日は左回りに歩くよう指示され、途中何ヶ所かでC'Kされている監視員(大雪パークボランティア)の方々の指導を受けるようになっていました。
歩き初めて約20分でヤンベタップ川を渡り、湯煙のでているヤンベ温泉の所で分岐となり左回りのコースへ入ります。
道はしっかり整備され歩きやすいですが、泥濘んでいる所もあり登山靴か長靴が適当だと思います。
傾斜も緩く山道とは言えない位ですが、重い写真器材を持った人達や普段山道など歩いたことの無いような人達も多いですから、遅々として進みません。
紅葉見物だし急ぐことはないと、自分のペースは諦め、列の一員となってゆっくり歩きます。
やがて土俵沼と言う所に出ました、ここから沼巡りの始まりです。
土俵沼の紅葉 |
ミツガシワの葉が水面に泳ぐ土俵沼、紅葉が水に映って美しい。
今年は暑い日が多かったせいか、冷え込みが足りないのか、例年に比し今一歩の感じです。
ここから数百メートル以内の間隔で数々の沼が現れます。
滝見沼の紅葉も見事でした。
滝見沼の紅葉 |
美しい光景を写真に撮りたいと皆さんカメラを向けています。
交代で私もと思っていましたら、大きな三脚を建て立派なカメラを付けた人達は良い光線を狙っているのでしょうか? 場所を取ったら動こうとも譲ろうともしません。
仕方なく、人の間からカメラを突き出して適当に撮影しました。
緑沼 |
標高1500m位の場所なのに、多くの湖沼群が点在するなんて不思議な感じです。
針葉樹と広葉樹の森をしばらく歩くと森林限界に近くなったのでしょうか、高根が原から崖となって切れ落ちている山肌がクッキリ見えてきました。
全山紅葉はもう少しかな? |
大雪の紅葉は赤が美しいのですが、今年はまだ赤が目立ちません。
ダケカンバの黄色ももう少しの感じです。
水面の波模様で映る姿も変化する |
それでも思わぬ変化を見せる自然の営みに目を奪われ、歓声を上げながら足を進めます。
最盛期まで後一週間位か? |
途中、道を横切る羆の新しい足跡が、15センチ程で爪の跡もしっかり付いていました。
式部沼の紅葉 |
やがて大学沼と言う所に出ました、静かな水面に山を映して独特の景観です。
ここには数ヶ所ある食事の出来る休憩所の一つになっています。
バナナを食べつつ、良い景色だわ〜 |
大学沼から10分ほどでコースの中間、標高の最も高い高原沼に着きました。
そこには高原沼を挟んで緑岳(2020m)が堂々と座っていました。
高原沼と正面に緑岳 |
まだ9時前でお腹も空いていませんが、リンゴを口にして大休止です。
ここが食事の出来る最後のポイントということで皆さん軽い食事をとっています。
高原沼で休憩する人達 |
高原沼で引き返す人も多いようですが、私達は一周することにして先に進みました。
緩やかに下って空沼、この付近から見る緑岳山腹の紅葉も見事でした。
錦絵の表現が似合う彩り |
空沼からは道は大きく下りヤンベタップ川を徒渉して登り返しヤンベ温泉に出、元の道へと合流します。
約3時間半の紅葉三昧の散歩、最盛期はもう一週間ぐらいの時期でしたが堪能しました。
この時期、大雪の紅葉を満喫できるのは多くの人達の尽力、特に大雪パークボランティアの方々の御尽力の賜物であることが良く解りました。
この日、高原沼巡りコースだけでも15人ぐらいの方が監視や案内をされていました。
沼巡りコースだけでは無く、銀泉台から白雲岳、黒岳近辺、旭岳周辺でも活動されているそうですから、御苦労なことですし有り難い事です。
同じ環境省の支笏湖パークボランティアである私に取っても刺激となる活動ぶりでした。