塩谷丸山 (629m) 遠藤山 (735m) 於古発(オコバチ) (708m) (道央)  2007.11.10(土) 晴れ


円山

2007.11.10(土)
おたる自然の村
登山口
0835
天狗山分岐 0900
於古発山 0915
遠藤山 0935
最低コル 1015
塩谷丸山山頂 1035
1135
遠藤山 1230
於古発山 1300
登山口 1330
塩谷丸山は小樽と余市の中間付近にある標高600mほどの小山です。
ですが、山頂付近は岩場で眺望が良く、手軽に登れることと相まって多くの人が訪れる人気の山でもあります。

一般的には塩谷駅からのルートが利用されていて、1時間半ほどで登れるそうですが、駐車場所が少なく土日は混雑するので配慮が必要なようです。

そこで私達は小樽天狗山の中腹にある「おたる自然の村」入り口から延びる遊歩道を利用して、塩谷丸山を訪れることにしました。
歩く距離はトータル14.5kmと少し長くなりますが、大きなアップダウンも無く、道も整備されていますから、ややきつめのハイキングの感じです。

小樽市内を天狗山方面に進み、最上2丁目から天狗山山頂へ通じる道路へ入ります。
しばらく行くと、左手に「おたる自然の村」のゲートがあり、道路を挟んで天狗山登山口の看板のある広い駐車スペースがあります。

ゲート
おたる自然の村のゲート

ここに車を停め、天狗山作業支線と書かれた遊歩道を歩きはじめました。
空は快晴ですが気温は低く、空気はピーンと張りつめています。


広く整備された遊歩道を行く歩道

間も無く高圧線を横切る所では、カラマツの黄葉が美しく輝いていました。


カラマツの黄葉

気温が低く道はカチカチに凍っていて、ストックが跳ね返されるぐらいです。
厚く積もった枯れ葉の上をカサカサと音を立てながら歩くのも気持が良い。

C621m地点には天狗山への遊歩道の分岐、分岐を左に分け真直ぐ進んで少し登ると於古発山山頂です。
山頂といっても緩やかなポコの上、標識がなければ気が付かないほどで樹林に遮られ眺望もありません。


於古発山山頂

遠藤山へ向かっていると、右手から林道が合流するように現れました。
どうやら塩谷川に沿って付けられている林道で登山道と平行して遠藤山まで付けられているようです。
木々の枝越しに目指す塩谷丸山の姿が見られるようになりました。


於古発山付近からの塩谷丸山

カミさんが「塩山丸山って、ここより低く見えるわ」と言っています。
「そうなんだよ、ここより100mぐらい低い筈だよ」
「目指す山へ登るのじゃなくて、降りていくなんて何だか変ね」
言われてみれば、確かにその通り、余り無いことかも知れません。

やがて今日の最高峰、遠藤山(735m)へ着きました。
ここも木々に遮られ展望は無く、右へ丸山、左へ穴滝の看板標識が立っています。
下るとすぐに林道を横断します。
林道には雪が僅かに残っていて、於古発山をしっかり見ることが出来ました。


雪の残る林道、正面は於古発山

遠藤山からはカラマツ林の中を緩やかに下っていきます。
道沿いの草は枯れて、ユキザサの赤い実が透明になって揺れています。
その中でツルニンジンだけが元気で鮮やかな緑色、赤い実と共に目立っていました。

頭の上の空は輝く青空ですが、南や西には雲が広がり始めました。
山頂に着いたら曇って見晴らしも利かないなんて哀しい。
お願いだから後2〜3時間待ってちょうだいと神頼みしながら先を急ぎます。

いくら緩やかな下りでも、もういいよと思う頃、最上町からの登山道が合流する最低コル、標高は登り始めた「おたる自然の村」と同じぐらいのC440mです。


最低コル付近からの塩谷丸山

ここから目指す塩谷丸山へ標高差約200mの登り、前半はダケカンバ林の中を後半は笹原の刈り分け道のややキツイ登りです。


於古発山(中央)と遠藤山(右)をバックに塩谷丸山への登り

林を抜け、笹原に出るとこれまで木々に遮られ見られなかった展望が開けてきました。
小樽の町並み、青い日本海、そしてその向こうには増毛や樺戸の山々が横たわっています。
今日始めての素晴らしい眺望に思わず歓声、登る足にも力が入ります。

カバと
視界が開け、増毛や樺戸の山々が海の向こうに浮かぶ

山頂部の岩場が見えてきました。
人々の賑やかな話し声も聞こえてきます。

山頂
山頂が見えてきた

小さな御社が建ち、錨や鉾が置かれた岩が積み重なった山頂には、塩谷コースからきた人達が10人ほど休んでいました。
思わぬ方向から人が来たと私達を見ています。
「何処から来たの?」
天狗山展望台の少し下に見える「おたる自然の村」の建物を指さし、「あそこからあの山とあの山を越えて来たんですよ」と言うと、「この山には何回も登っているけど、そんな道があるとは知らなかった」と驚いていました。

心配したお天気はまだ大丈夫、お天気の神様に感謝です。
100mほど北側にある山頂標識まで往復しながら大景観を満喫します。

増毛
日本海を挟んで浮かぶ、増毛の山々
雄冬山、浜益岳、暑寒別岳、群別岳、奥徳富岳など

増毛山地の南側には樺戸山地の山々が見えています。
そして樺戸山地の右側(南側)には大雪と十勝連山が白く輝いているのが遥か彼方に見えています。
さらにその右には、夕張山地の山々のシルエットが浮かんでいました。

カバと
神居尻山、ピンネシリ、マチネシリ、隈根尻山、樺戸山など

西側には余市町の町並み、その向こうに積丹岳、余別岳などの積丹山塊が堂々たる姿を見せていました。

余市
余市の町並みと積丹山塊の山々

山頂の岩に腰を下ろして、食べ物を口にします。
朝食が朝5時でしたから、お腹も空きました。
おにぎりやリンゴが、熱いコーヒーが美味しい。

南西のニセコ方向は雲に覆われ始め、羊蹄山は雲の中。
アンヌプリが辛うじて見えています。
すぐ南には歩いてきた於古発山、遠藤山の向こうに余市岳とキロロのスキー場が大きく見えていました。

山頂
塩谷丸山山頂部で

周囲の山々に広がるカラマツの黄葉が落ち着いた色合いで何とも美しく見入ってしまいます。

カラマツ
カラマツ林の黄葉が輝き、美しい

青い海と沖を走る白い船、山から見る海の風景も良いものです。

船
塩谷丸山沖を走る白い船

余市の町並みが整然と並び、シリパ岬の断崖その奥の積丹の山が凛々しく、見る者の目を惹き付けます。

余市
余市の町とシリパ岬の断崖、そして積丹岳

ゆっくり1時間も大景観を堪能しました。
帰りには遠藤山へ300m近い登り返しが待っています、意を決して下山です。

この間にも続々と塩谷コースからは人が登ってきます。
やはり手軽に楽しめる人気のコースなのですね。

稜線
遠藤山へ向けて稜線を登り返す

帰路途中の遠藤山で「穴滝2km」の標識を見て、行って見たくなりましたが日暮れも早く、暗くなったら嫌だと諦めました。

塩谷丸山、天気にも恵まれ予想していたより、はるかに良い山でした。
おたる自然の村からのコース、静かな山旅が味わえお勧めです。

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