2008.6.9(月) 晴れ
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イントロこの春の四国歩き遍路の折、色々お世話になった高知のNMさんが長沼の別荘へ来られた。 千歳駅でNMさんをピックアップし、風不死岳北尾根登山口へと向かう。 北尾根登山口で準備を整え、歩き出す。
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ご一緒したNMさん
岳樺の新緑の中を歩くのは気持ち良いが、風が通らず暑い。
5合目付近から振り返ると支笏湖が見え出すが、お天気とは裏腹に霞んでいて今ひとつスッキリしないのが残念だ。
7合目からミヤマハンショウズル、シラネアオイ、サンカヨウ、ムラサキヤシオツツジが姿を現し一服の清涼剤だ。
ミヤマハンショウズル
大沢からの風が吹き抜けるようになり汗をかいた体に気持ちが良い。
サンカヨウ
シラネアオイとNMさん
ゆっくりながらも順調なペースで8合目の大沢との分岐を過ぎ、9合目のロープ場を乗り越える。
9合目のロープ場
間もなく誰も居ない風不死岳山頂、日陰もなく暑い位の山頂。
残念ながら霞は晴れず、遠景は利かない。
山頂からの霞んでいる支笏湖
小腹を満たしながらおしゃべりを楽しむ。
女性二人連れが7合目ヒュッテからやって来た、毎年行っていると言う海外トレッキングの話などで盛り上がり1時間もゆっくり大休止する。
最近は活動的な女性が増えて来たような気がするな〜。
下山は楓沢を降りるので樽前山との分岐を経由して岩尾根へ向かう。
途中で被りだした笹を刈って下さるという大鎌を持った人に出合い、感謝。
下りの鎖場
岩尾根で昼食を摂り、登山道から離れ楓沢へと下っていく。
念のため下りのルートをGPSに入れて来たのだが、電源を切り忘れていたらしくバッテリーが上がってしまい使い物にならない。
予備のバッテリーも持って来ておらず、とんだ大ドジを踏んでしまった。
楓沢の源頭へは岩尾根から登山道から離れ、だだっ広い樽前山の溶岩台地を北へ進んでいく。
特徴の無い台地、数多い風倒木、不安定な足下、迷い易い地形と注意が必要だ。
私は過去4回程、この沢を歩いているが毎回のように疑心暗鬼に陥ってしまう。
今回も途中で自信がなくなり、とにかく降りていけば楓沢か東隣の二の沢に出る筈と腹をくくって進んでいく。
気配で分かるのだろう、付いてくるNMさんも不安そうだ。
正直に道が良く判らないこと、でもどちらかの沢に出るので心配ないことを説明する。
やっと沢地形が明瞭になって来てホッとする。
見覚えのあるロープ場に出て、目的の楓沢であることを確認。
ここからは楓沢の名物である苔の壁をNMさんに堪能してもらう。
注意してね。
沢の壁一面に付いている何十種類もの苔、秋とは違いとても美しい。
苔にも新緑ってあるのだろうか。
次第に楓沢の核心部へ
次第に楓沢の核心部へと入って行く。
予想も出来なかったのだろう、NMさんが感嘆の声を上げている。
喜んでもらえて、こちらまで嬉しい。
空中懸垂へチャレンジ
以前は梯子と倒木を利用して上り下りできた所の梯子が撤去されており、ここは懸垂で下降する。
下が抉れオーバーハングになっていて足場が無いため、空中懸垂となる。
慣れていないNMさん、不安そうだが降りるしかない。
落ちても死ぬことは無いと冗談と言い合い、降りてもらう。
F2、F1は右岸を巻き下降を続ける。
「観光資源になるのでは」と高知県の職員だったNMさん、さすが職業意識が高い。
下降し始めて約3時間、存分に楓沢を堪能、国道へ出て北尾根登山口まで約20分を歩いて戻った。
NMさんの「面白かった! 登りは楽しく、下りは凄かったですね〜。」の印象がすべてを物語っていたのではないでしょうか。
この後、支笏湖温泉に入浴し我が家でカミさん共々、深夜まで大騒ぎして四国巡礼の返礼お接待をさせて頂いた。
楓沢は迷い易く、標識やテープはありません。風倒木も多く歩きにくいです。
懸垂下降が必要ですし、初心者の方のみで行かれるのは危険だと思います。
十分、御注意下さい。