野幌森林公園

(道央)2008.9.17(火) 晴れ


 

森林の家
登満別園地の森林の家で

野幌森林公園

札幌市、江別市、北広島市に広がる野幌森林公園は北海道立の自然森林公園。
2050ヘクタールに及ぶ原生林の中には約500種類の植物と200種類もの生物が見られるそうで、春夏秋冬いずれの時期も多くの人達が楽しんでいる、私達も何回も訪れ楽しませてもらっているお気に入りの場所の一つだ。

 

公園地図
野幌森林公園、概念図

 

プロローグ

春に四国歩き遍路旅から戻って以来、腰痛・喘息・目眩と体調を崩し気味だったカミさん。
まだ完全に回復した訳ではないのだが 「山はまだ無理だけど、少しは歩いてみようかしら・・・」と気力も戻りつつあるようだ。

そこで初秋の一日、長沼丘陵の長官山でも歩いてみようと出かけてみた。
ところが、馬追温泉から歩道に入ろうとすると「羆が出没しているため歩道は立ち入り禁止とします」と言う看板が立てられロープで閉鎖されている。

さてどうしよう、しばらく迷ったあげく比較的近い「野幌森林公園」を歩こうと目的地を変更した。

 

大沢の池

野幌運動公園の駐車場に車を停め、大沢の池から森林公園へ入って行く。
春には水芭蕉や座禅草などが咲く大沢の池も、今はススキが秋の気配を感じさせている。

 

大沢の池大沢の池

森林公園内に入ると、鬱蒼とした原生林の中に整備された遊歩道が続いていて気持ち良い。

公園の外ではセイタカアワダチソウやネバリノギク、ユウゼンギクなどの外来植物達が巾を利かせていたが、公園の中には見当たらない。
さすがに道立の自然森林公園、きちんと管理され整備されているのだ。

 

秋の花々

深い森の中を静かに歩ければと思っていたのだが、秋の花々や実が結構目を楽しませてくれる。
少し時期が遅く痛み加減だが、トリガブトやエゾノコンギクが道端を飾っているし、オオカメノキやテンナンショウの実が赤く目を引く。

トリガブトトリガブト

 

テンナンショウコウライテンナンショウの実

市街地では外来植物に押され姿を消してしまったエゾノコンギクが道端に沢山咲いている。
葉や茎を触ったり花弁の数を数えたり匂いを嗅いだりとゆっくり観察した。

 

エゾノコンギクエゾノコンギク

外来種のユウゼンギクに似ているが、良く見ると葉の形・付き方や花弁の数が違うので見分けることができる。
何よりも淑やかな雰囲気が全然違うように思う。

ノコンギクエゾノコンギク

 

森の香り

大沢の池から登満別方向へのんびり歩く。
ふと、懐かしい香りが漂って来た。「もう、こんな季節なんだね〜」
桂の木が放つ「秋の香り」、カルメラと言うか砂糖を煮詰めたような甘い香りである。

 

遊歩道を行く遊歩道


何年か前、桂の木があるお宅を通りかかる度にカミさんが「お菓子を作るのが好きなお家ね」と言っていたのを思い出す。

野幌森林公園を始め北海道には桂の巨木が多い、この木は春の芽吹きの緋色そして秋の香りと特徴がある、姿形も独特で覚え易い。

また、匂いを出す木としてはヤチダモも有名だ。この木の実は熟すと柑橘系の爽やかな香りがする。

これらの木々の香りを楽しむのも紅葉と並ぶ秋の森の楽しみだ。

大木
樹高30m以上の大木がうっそうと茂り、色々な香りが漂う

 

食欲の秋

札幌の9月中旬、紅葉はまだまだだ。
ヤマブドウやウルシなどが紅葉し始めている程度。
それでも木の実は季節を感じ、たわわに実り色づいている。
ヤマブドウやコクワの実が美味しそうだ。

ヤマブドウ色づいたヤマブドウ

山であればよじ登って食べる所だが、森林公園内ではさすがに出来ない。
登満別の休憩小屋に急ぎ、空腹を満たす事に。お腹が空いた〜。

お弁当を手に持って公園で

森林の家で持参のお弁当、フルーツ、コーヒーなどを楽しみながらおしゃべり。
とりとめの無い話に時間はあっという間に経ってゆく。

大沢の池まで再びのんびり歩いて戻ると、5時間近い時間が経過していた。

秋の一日、森の中で制約の無い時間を過ごすのも良いものだな〜!

大沢の池で大沢の池で

 

 

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