霧に煙る橘湖
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プロローグ
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霧の有珠山から下山し、そのまま登別へと車を走らせる。
登別からオロフレ峠へ向かう途中にある、カルルス温泉へ。
カルルス温泉の少し手前左手に「サン・スポーツランド」という施設がある。
そこから道路を挟んで、橘湖に通じる探勝路が延びている。
探勝路入り口
約2kmとあるので、カメラとおやつだけを持って歩き出す。
探勝路と名付けているだけあって、笹刈りもされ歩き易い。
しばらく行くとカルルス温泉からの遊歩道と合流する。午前中の有珠山も霧だったが、此処も霧の中。
しっとりして静か、仙境の気配すら漂うようだ。その内、道は細くなり、かなり入り組んでくるが、道標がしっかり付けられているので迷う心配はない。
道標はしっかり付けられている
15分ほど笹の道を歩くと、次第に上り坂になる。
湖に行くには、普通下ることが多いのでちょっと不思議な気がする。
10分ほど汗をかかされ、次は下る。丁度尾根を一つ乗り越える格好だ。降りだすとすぐに橘湖である。
晴れていれば、尾根を乗り越える辺りから湖は見えているのかもしれない。小さな湖の筈であるが、霧で対岸はおろか少し先も見えない。
神秘的と言えば神秘的。幽境な世界に紛れ込んだような気分でもある。
湖畔で
これでは湖を一周しても仕方がないと、湖畔で一休み。
見るとタチギボウシが一輪、水面に預けるように花を咲かせている。
霧で全体が灰色に染まったモノクロの景色の中で鮮やかな赤紫がひときわ美しい。
タチギボウシ
朽ちた倒木の苔、花を咲かせ終えたズタヤクシュがその上に延びている。
緑の競演、緑のグラディエーション、これはこれで美しい。
苔とズタヤクシュ
笹の道を歩いてきたので、橘湖の湖畔でダニC'Kをする。
いたいた。二人とも2〜3匹のダニがシャツを這っている。戻る途中も気になって点検する、その度に這いずっているのを見つけ取り除く。
体中がザワザワするようだ、虫酸が走るというのはこういうことを言うのだろうか?
美しく咲いているエゾアジサイもゆっくり鑑賞している気持ちになれない。
エゾアジサイ
車の所に戻ってきて、入念にお互いを調べ合う。
なんと、十数匹のダニが付いているのを見つけ、取り払う。
橘湖は神秘的でお天気の良い日にまた訪れてみたいと思うけれど、ダニがこんなにいるのでは二の足を踏む。
秋になれば、居なくなるのかな〜?