徳舜瞥山 (1309m)

道央   2010.11.27(土)   曇り時々晴れ


 

徳舜瞥山

 

2010.11.27(土)
登山口 0930
7合目 1010
山頂 1110〜45
登山口 1240

徳舜瞥山

徳舜瞥山は伊達市大滝にある山ですっきりとした端正な姿の山である。

林道がかなり奥まで入っており登山口から2時間弱で登れ花も多く展望も良い為か、四季を通じて多くの人が訪れている山でもある。

隣のホロホロ山(1321m)と稜線で繋がっていて1時間ほどで往復でき、両山を巡る山旅も手頃で楽しい。

 

中途半端

秋の紅葉が終わってからスキーが楽しめる冬までの時期、山はこれと言った楽しみや見るものも少なく、中途半端な季節。
訪れる山の選定を間違えると期待はずれに終わってがっかりする事も多い。

今年は日高の広尾岳をこの時期に訪れようと思っていたのだが、どうもお天気と予定との相性が良くなく具体化できないでいる。
先週訪れた支笏湖の山はまだ雪も少なく晩秋の静かな山旅が楽しめた。
それなら大滝にある徳舜瞥山やホロホロ山も同様にまだ楽しめるのではと訪れてみる事にした。

 

新雪散歩

伊達市大滝の三階滝から登山口へ向かう林道から徳舜瞥山がすっきりした美しい姿を見せている。
厳しい冬山の様相ではないが、うっすら白く雪を被っている。
この程度ならスノーシューはいらないと、長靴で登る事にした。

登山口からうっすらと雪、エゾマツ主体の深い森を淡々と歩く。
歩き始めてものの15分ほどで、水場の沢を横切る。
ここが6合目である。もう6合目と驚くが登山口が3kmほど下にあった頃からの合目標識、林道が出来たお陰で楽が出来るのである。

40分ほどで7合目、この辺りから岳樺の林となりすでに葉が落ちているので見通しが少し良くなる。
積雪は15〜20cm位の新雪、まだ雪が落ち着いていないので岩や地形の影響で少し歩きにくいけれど散歩気分である。

新雪
新雪がまばゆい

兎や小動物の足跡が道案内するかのように付いている。
夏山では気づきにくい動物たちの存在が身近に感じられる雪の季節だ。

 

真っ白に

8合目を過ぎる辺りから岳樺の枝に付いた霧氷とハイマツを覆う雪に出迎えられ、その中を気持ち良く歩く。
ただどうしてもそれらに触れるので気付くと全身真っ白、払い落とさないと濡れてしまいそうだ。

霧氷
8合目から登山口方向

晴れていれば羊蹄山の勇姿や支笏湖を見ながら歩けるのだが、雲が多く姿が隠されていて残念だ。

 

朝焼け?

急に視界が広がった。徳舜瞥山山頂である。
まず飛び込んで来るのが、お隣のホロホロ山。

ホロホロ山ホロホロ山

雲低が低い為か、全体に霞んでいる。
羊蹄山は中腹から上は雲の中だし、札幌方面の山々は霞んで見えない。

太平洋がオレンジ色に光っている。まるで朝焼けか夕焼けを思わせる。
雲の影響なのだろうが、思わぬプレゼントだ。

太平洋
朝焼けを思わせるような色彩

洞爺湖や有珠山もぼんやり霞んでいて、せっかくの景観も心に響かない。
いつもは余り目立たないオロフレ山が存在感を主張しているようだ。


オロフレ山オロフレ山

 

エビのしっぽ

徳舜瞥山山頂は風の影響か、積雪は10cmほど。
その代わり木々の枝先には霧氷が出来ている。
日射しがあたるとキラキラ輝いて美しい。

霧氷

季節風の置き土産、エビのしっぽも出来かかっている。
まだ3cmほどのしっぽ、まだまだ長く太くなる筈だ。

エビのしっぽ
エビのしっぽ、遠景は恵庭岳と支笏湖

晴れていれば、ホロホロ山を往復して大景観を楽しもうと思っていたのだが雲が低く楽しめそうにない。
簡単な食事をしてあっさり下山する事にした。

下りながら振り返ると、黒い雲が追いかけてくる。
膝に優しい雪のクッションを利用して、登山口へと駈け下った。

霧氷

 

エピローグ

晩秋から初冬にかけての山歩きは、雪も少なくスキーを楽しむには早いし、雪の上を自由自在に歩く事も出来ない。
かといって時折大雪に見舞われ、ラッセルに大汗をかかされる。

今回の徳舜瞥山、雪は歩くのに丁度良い程度だったけれど雲が低く景観はいまいちだった。
なかなか全てが思うようにはいかないものである。
でもほぼ一年振りに雪の感触を楽しむことができ、冬山へのシーズンインという意味では期待通りの山行であったと思う。

下山して来た登山口には、ツルアジサイの枯れ花とウメモドキの鮮やかな実が対照的な風情を見せていた。

つるあじさい
ツルアジサイとウメモドキ

 

 

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