秋田駒ケ岳 (1637m)

東北  2011.7.23 (土)   晴れ


 

秋田駒ケ岳

 

2011.7.23(日)
8合目登山口 0630
阿弥陀池 0720
男女岳 0735
男岳 0810
駒池 0855
大焼砂 0935
焼森 1000
湯森山 1045
8合目登山口 1135

秋田駒ケ岳

秋田駒ケ岳は単一の山の名称ではなく、男女岳・男岳・女岳・横岳などの総称である。
花の山として有名で、8合目の登山口までシャトルバスが運行されており比較的短時間で楽しむことができる。

昨日焼石岳を下山してから田沢湖高原に移動し温泉に宿泊。
朝6時の一番バスで8合目へ。
そこから阿弥陀池〜男女岳〜男岳〜火口原(駒池)〜大焼砂〜横岳〜焼森〜湯森山〜笹森山〜8合目を結んで歩きながら、咲き乱れる花々を楽しむことにした。

 

なりきる

田沢湖高原温泉から8合目までのシャトルバスの始発は午前6時、料金は600円である。
8合目までの道は狭くつづら折りの急カーブが70ヶ所以上もあり、自分で運転するよりお金を払っても乗せてもらったほうが有り難いとつくづく思う道である。

花の名山・秋田駒ケ岳はこの時期、登山者というより花を目当ての一般観光客の姿が圧倒的に多い。
特に今日は土曜日でもあり、混雑が予想される。
今日一日は私も登山者ではなく花見の観光客になりきり、多くの人達と同じペースで共に花を楽しんでゆこうと心に決めた。

 

阿弥陀池

登山口から男女岳の右裾を巻くように高度を上げていくと、間もなく田沢湖を見下ろす地点にやってきた。片倉岳展望台と言うところらしい。

田沢湖
田沢湖

田沢湖は深さが400m以上と日本一の深さを誇っている湖である、私の地元にある支笏湖が二番目の深さということになる。
日本一深いというからそれなりの広さを持っているのだろうと思っていたら、想像以上に小さな湖だ。
きっと、ツボのような形で深くなっているのだろう。

道が平らになり木道が現れ、右に男岳、左に男女岳を見ながら歩くこと僅かで、前方に池が見えてきた。
これが秋田駒ケ岳を構成する山々の中心に位置する阿弥陀池である。

花の名所というだけあって、阿弥陀池の周辺もニッコウキスゲやヨツバシオガマなどが群れ咲いている。

 


阿弥陀池に映る男岳

 

最高峰へ

まずは最高峰の男女岳に登ってみる。わずか15分ほどの登りである。
山頂からは阿弥陀池の全容が見下ろせる。


男女岳から見下ろす阿弥陀池

北東方向に岩手山や湯森山から乳頭山の連なりが見えている。


岩手山(奥) 手前中央から奥へ湯森山、笊森山、乳頭山

 

男岳〜天狗の庭

男女岳から一旦阿弥陀池へ降り、次に男岳を訪れる。
男岳一帯はニッコウキスゲの群落で黄色に見えるほどだ。


一面のニッコウキスゲに彩られた男岳

男岳への登りも20分ほどである。
山頂からはこれから歩く火口原、通称天狗の庭がよく見える。

火口原
火口原(中央を木堂が通っているのが見える)、左は横岳

ここからの岩手山の姿もなかなかだ。


男岳から岩手山、左は男女岳、池は阿弥陀

男岳から火口原に降りていく、やはりニッコウキスゲで彩られ、黄色が明るく心も浮き立つ。


キスゲ咲く斜面

火口原の木道を辿りながら、花々を楽しむ。
今は穂になっているが、一面がチングルマ。
花の時期の見事さが想像される。
今はチングルマの穂が白く輝き、エゾツツジの群落が主力を占め、ウサギギクの群落が続く構図になっている。
そしてトウゲブキ達が花芽を伸ばし、次のスターの座を狙っているかのようだ。

エゾツツジ
エゾツツジ

 

大焼砂

火口原を渡り終わると道は概ね180度引き返すように横岳へ向かう。
この間が大焼砂と呼ばれている所だ。

ここには信じられないほどのコマクサが自生している。
まさに一面、コマクサだらけなのだ。


大焼砂に咲くコマクサ

私も大雪などでコマクサの自生地を数多く見てきているが、これほど大量のコマクサ自生地は初めて見る。
息を飲むとはこの事だろう。

コマクサコマクサ

大焼砂一帯はコマクサが咲く前はタカネスミレの大群落で一面黄色に染まるそうだ。
いずれにしても、花の名山の名に恥じない山である。

火口原
横岳から火口原を俯瞰する。右は女岳

 

 

焼森〜湯森山

横岳から焼森では、秋田駒ケ岳の主要な山々を一纏めに一望できる。


秋田駒ケ岳、右は男女岳、中央奥は男岳、その手前に阿弥陀池

この後、焼森から湯森山と歩き笹森山を経由して8合目へと戻った。
この間も中心部ほど花は多くないが、それなりに楽しめ退屈することは無かった。

 

さすが!

秋田駒ケ岳はまさしく花の名山である。
種類といい、量といい、いずれも圧倒的で、多くの人達がわざわざ見に来るのも頷ける。

ただ山としてみると、登山の対象としては甚だ物足りない。

この山は、花の名山と割りきって花を見るためだけに訪れるのが正解なのであろう。

 

 

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