羽黒山・出羽三山神社

2011.10.2(日)   小雨

 


出羽三山神社・五重塔

 

パワースポット

今回の東北の山旅は山を楽しむだけではなく復興支援を始めいろいろな意味合いを持たせている。
そんな中でカミさんからは、出羽三山神社と山寺にはぜひ行ってみたいと要望があった。
いわゆるパワースポット巡りである。
心を癒し、気持ちを前進させてくれるエネルギーを感じられる場、人によって感じ方は異なるのだろうがそんな場所があるのは事実だと思う。
短歌を趣味としているカミさんにどんな思いがあるのか仔細に承知しているわけではないが、その思いは大切にしてあげたい。
私も神社やお寺を訪ねるのは嫌いではない。

という訳で栗駒山を下山した後、羽黒山・出羽三山神社に車を走らせた。

 

出羽三山神社

鶴岡市郊外の羽黒山(419m)山頂に鎮座する約1600年前に建立された神社。
修験の山として知られている。
出羽と書いて「いでは」と読むのだそうだ。

本来、出羽神社であったが、月山山頂にある月山神社と湯殿山山頂にある湯殿山神社が合わせ、出羽三山神社となり、三神合祭殿となっている。

 

昼なお暗く

神社表参道近くにある駐車場に着いたのが午後3時。
小雨が降り辺りは夕暮れ時のような気配・雰囲気。
傘を持ち、参拝に向かう。

随神門という立派な山門をくぐる。

随神門
随神門

古い杉の木立が続いている。
シンとした薄暗さが支配している空間に、思わず身の引き締まる思いがする。
境内のあちこちに境内社と呼ばれる小さなお社が幾つも立てられ、一つ一つにも歴史が感じられる。

神橋という赤い橋が掛けられている、真新しい赤が似合わない。


表参道にある神橋

 

シンボル

神妙な面持ちで参道を10分ほど歩くと樹林の中に出羽神社のシンボルでもある「五重塔」がひっそりと立っていた。
さすがに重厚で美しく思わず見入ってしまう。

 

 

 

一の坂・二の坂・・・

五重塔を過ぎると参道は古い石段に変わり延々と続く。
1.7Km、2446段なのだそうだ。

石段の途中にも境内社が点々と立ち、今も熱心に信仰されているのだろうお灯明が燃えている。
長く続く石段、昔から何人もの修験者が昇り降りしたせいか、すり減り段差も奥行きも歩幅に合わず歩いにくい。
だがそれがかえって歴史を感じ、修験に励んだ人々の苦労が感じられるようで愛おしい思いがした。

二の坂に掛かるといい加減疲れてくる、そんな気持ちを汲むように茶店があり力餅やお茶を求めることができる。
四国巡礼の時には金比羅様の石段を一気に登ったじゃないかと、出羽三山神社の石段も休まず一気登り。
赤い鳥居が見えてきた時はホッとした。


長い階段もようやく・・・

 

三山神社

登り切るとそこが羽黒山山頂で荘厳な三山神社が・・・。
確かに三つの神社が祀られている。
その一つ一つに夫々お参り。
横にずれながら二礼二拍手一礼を三回も繰り返すのは初体験だ。


出羽三山神社

山頂境内にも境内社が幾つも置かれていた。


境内社

境内は綺麗に掃き清められ楚々として美しいが、雨のためか夕方近いためか参拝客はまばらである。

 

気が急く

収まっていた雨が再び降り始めた。かなり強い降りだ。
深い木立と重なり合って辺りは暗くなってきた。
明るい内に降りたいと気は急くものの、階段が滑りそうで怖く急げない。

中間付近まで降りてきた時、傘もささず上がってくる若い女性二人連れ、「まだまだですか?」
嘘を言うわけにもゆかず「ここで半分ぐらいでしょうか、でもせっかく来られたのだから頑張って行ってみたら?」
二人はしばらく考え話していたが、走って下っていった。
婚活のお願いで来たのかも知れないのに可哀想に・・・とカミさんと同情した。

午後5時過ぎ、雨に濡れながらどうやら無事に表参道の駐車場へと戻ってきた。

 

後ろ髪

出羽三山神社にお参りして鶴岡市近くの温泉施設に泊り、翌日は月山と湯殿山に登り夫々の神社にお参りする予定だった。
だが起きてみると、どんよりした曇り空。
月山は分厚い雲の中に沈んでいる、折からの寒波で気温も低く雪になっているだろう気配である。

残念だが月山と湯殿山は諦め、次の予定地である「山寺」へと向かうこととした。
向かう車内のラジオが雪のため月山道路は閉鎖になったと伝えていた。

 

オジロワシ歌壇

 

・ほの暗き杉の並木は悠久の
       時を運べり出羽山神社

・憧れて来し石段の摩滅して
      茶店のぞけばかぞえそこなう

 

 

 

 

 

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