初雪に輝くオロフレ山
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オロフレ山
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自宅を出て支笏湖の湖畔を走っていると山々の頂きがキラキラ白く光っている。
「雪かしら?」 「枝先に霧氷が付いているじゃない?」小春日和の暖かさと秋山の静けさを期待して出かけてきただけに、少々驚く。
これなら足回りは長靴にすればよかったかな〜?オロフレ山の登山口であるオロフレ峠に登って行くと木々が真っ白になっている。
雪がうっすらと積もり、風が強かったのか枝には大きなエビのしっぽが付いている。
峠には2・3台の車が来ていて思わぬ雪景色に盛んに写真に撮っていたが、ものの数分で車に逃げ込んでいる。
峠はうっすら雪化粧
用意してきた足回りは二人ともトレランシューズ、濡れるのが心配だがその時は引き返せば良いと出発。
今シーズン初の雪道、雪の感触を確かめ楽しみ踏みしめながら足を運ぶ。枝についたエビのしっぽは大きく真冬のよう、この時期でも降れば厳しい状況になることを改めて認識させられる。
軽く見て油断してはいけないな。
枝越しにオロフレ山が薄い雪の衣装をまとって新鮮だ。
枝越しのオロフレ山
展望台から一登りで花の時期ならイワカガミやミヤマダイコンソウを楽しみながら歩ける稜線に出る、今日は雪を踏みしめながらの清々しい稜線歩きである。
樹の葉も落ち見通しもよく爽やか、気温が上がってきたのか枝についた氷がパラパラ音を立てて落ちてくる。
落ちる氷が首筋に入り悲鳴を上げる。
爽やかな雪の稜線
羅漢岩を滑らないよう注意しながら通過する。
尻餅厳禁のカミさんは細心の注意で登り下り。
切り立った岸壁は冬でも風が遮られタップリの日差しを浴びられそうで、花の大群落が育つのも頷ける。
よそ見していると滑るぞ〜!
お気に入りでいつも一休みする「イワヒゲの岩峰」がスッキリとした姿を見せている。
イワヒゲの岩峰
1062mP下のコルへ着いた。
ここから山頂までは急坂で花の時期などは大汗をかかされる所、カミさんは着てきたパーカーをザックに仕舞い込んでいる。
この坂に雪が張り付いていたら下りが嫌らしいなと思っていたが、幸い南斜面で雪は大半が溶け滑る危険はなさそうだ。
コルから見上げるオロフレ山
汗をかかないようペースを調整しながらゆっくり登る。
右には太平洋、左には羊蹄山、振り返れば洞爺湖と景色を楽しみ、花の話で盛り上がりながら登れば、山頂は指呼の間である。
山頂への登りから太平洋を望む
誰も居ない久しぶりのオロフレ山頂、羊蹄山・ニセコ方向は低い雲が漂い暗く降りそうな気配だが、徳舜瞥山〜樽前山方向はスッキリと見渡せ清々しい。
山頂から手前左に徳舜瞥山・ホロホロ山、右に樽前・風不死岳
登山口から1時間40分、汗もかかず快適な登りだった。
雪も大したことはなく、トレランシューズでも濡れることはなかった。
そのせいかお腹もさして空いていない。
熱いコーヒーとりんごを半分づつ食べ、景観を楽しみ思い出話に興じる。
いつもは気づかずにいたクッタラ湖が湖面を見せている、幻の恐竜「クッシー」が出てきそうな暗く沈んだ色だ。
記念写真を一枚
その内に羊蹄山方向にあった雲の雲底がオロフレ山にかかり始め、あっという間に視界が閉ざされ寒くなってきた。
意地悪雲に追い立てられ、渋々下山準備だ。また来年の春には来るから、綺麗なお花を見せて下さいね。
雲の切れ間から樽前山をもう一度眺め、逃げ降りる。
樽前山(右)と風不死岳(左)
下山途中、それまで雲の影で薄暗かった洞爺湖方面に陽が射した、美しい晩秋の光景である。
木々に付いていた霧氷は昼の日差しを浴び、大半が落ちてしまっている。
グズグズになりかけた雪道に滑らないよう注意しながら下山した。
洞爺湖
下山後りんごを求めて壮瞥へ。
適当な果樹園に入ろうとするとカミさんから福島でのような事(福島フルーツ街道の果樹園でスカスカのりんごを売りつけられた)は嫌だから、道の駅行こうとの提案。
壮瞥の道の駅には何軒もの生産者さんがりんごを始め農産物を持ち寄り販売している。
試食しながら数種類のりんごとじゃがいもなどを買い求める。
なにか得した気分になり、手作りのよもぎ大福やパンなど余計なものも買い求めてしまった。
どれもなかなか美味しく、お買い得でしたよ。
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