米山のブナの美林
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米山
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朝霞を通して見える米山はまさに秀麗そのもの。
その空を白鳥たちが列を作って飛んでいく。
「コォ〜・コォ〜!」鳴き声が高く低く聞こえ冬の訪れを感じさせる。
今日は今回の山旅の最後を飾る「米山」。
どんな山なのか皆目知らない、何となく登りたくなったのだ。国道8号線を走れば登山口の標識があり、それに従って行くと大平という村落に登山者用駐車場があった。
標高もそれほどではないし楽に登れるだろうと、カミさんの足首にテーピングもしないで歩き始める。
車は駐車場より少し上まで入れることができるが、せいぜい10分の短縮である。歩き始めてこの季節・時期なのに花が多いことに気がつく。
そしてそれが北海道の花とは微妙に違うようなのだ。
私達には名前が判らない花が多く、正確でないかも知れないが出来る限り紹介しよう。まずはノコンギク
まだまだ美しく可憐に咲いている。
北海道に多いユウゼンギクは見られなかった。
ノコンギク
そして皆目わからない花、雄しべに特徴がありよく見るととても可愛い。
大きな八つ手のような葉を持っていた。
そしてサラシナショウマ
今の時期に咲いているなんてびっくり。
米山は優しい山容をしているが辿る山道は階段が多い、と言うより普通の山道はないといったほうが適切かもしれない。
それに結構まじめに登っていく。
階段道が続く
小1時間ほど歩くいた所に「二の字」の看板標識、どういう意味なのか分からないが一休みするのに良さそうな所。
些細なことだが「ラジオはイヤホーンで聞きましょう」との注意が吊り下げられている。
北海道では鈴やラジオは鳴らしながら歩くのが当たり前なので、ちょっと不思議。
でも考えてみれば人様に迷惑を掛けない当たり前のことなのだ。花は更に続き、ツリフネ 勿論キツリフネも咲いていた。
ツリフネ
お天気は良いのだが霞がかかって見通しは残念ながら良くない、ベールがかかってしまったようなのだ。
すぐ傍の海も見えない・・・
711mピークを通り、相変わらずの階段を行くこと小1時間、避難小屋の建つ山頂へ飛び出した。
そこには薬師堂も建てられている。
山頂に建つ薬師堂
山頂からの景観も霞んでいて海岸線すらよく見えない。
もしかしたら佐渡が見えるかもと期待していただけにちょっぴり残念。
柏崎方向を見る、左手が日本海
内陸方向は低い山並みが続き、山里の雰囲気が漂う。
山並みの重なりが続く
山頂にも花たちがある。
ホツツジの仲間であろうか?
ホツツジ?
そして判らない青い実
何の実?
山頂で持参した軽食を食べ熱いコーヒーで喉を癒す。
三々五々登ってくる人達がいるが、皆さん景観を楽しめずに残念そう。ゆっくりひと時を過ごし、花たちを見ながら下山することに
下山中も道端の葉に注意していると米山が本当に花の山であることに驚く。
ショウジョウバカマが水気もないような場所にたくさんある。イカリソウも沢山だ。カミさんがイワカガミじゃないかしら? と指す葉っぱはフキの葉のように大きい。
椿の葉が沢山あるのに椿の木は見当たらない。羽つきの羽のような実も見つけた。
羽根つきの羽根?
米山は意外な山だった。
姿形からは予想もできない階段道が続き真面目な登りを強いられる山。
そして何より草花の豊かな花の山。
私達にとってそう簡単に来れる山ではないが、花の時期に訪れてみたいと思った。
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