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恵山
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前日は横津岳・袴腰岳を楽しんで、恵山の道の駅で車中泊。
恵山の道の駅は素晴らしく景観に恵まれた場所にあり、心豊かな時間を過ごせる所。
少し残念なのは道の駅の従業員が洗練されておらずトイレなども余り綺麗でないことだ。朝6時過ぎ、恵山沖の水平線からご来光が上がってきた。
神々しい美しさである。
煙霧のため朝日というより夕景のような色合いのご来光であった。
ご来光
恵山は北海道には珍しく、信仰の山でもあるようだ。
広い火口原には幾つもの観音様やお地蔵様が祀られ、山頂にもお社が建てられている。
登山口である賽の河原の大きな駐車場を歩き出すと、薬師堂や点々と石仏が並んでいて軽く頭を下げながら進んで行く。
噴煙を上げる恵山と石仏
賽の河原から岬展望台までは観光客のためか、登山道と言うより立派に整備された遊歩道。
道はサラサドウダンに埋め尽くされ、春にはさぞかし見事なことだろう。
少し寄り道となる岬展望台からは椴法華の岬・港などが見渡せる。ここから噴煙を上げる恵山に向かっていく。
噴煙登る荒々しい恵山へ
道は間もなく椴法華コースに合流し恵山に取り付いていく。
まだ紅葉が美しい。
椴法華の灯台を見下ろして
恵山本体に取り付くと景観はそれまでとガラリと代わって火山岩・火山灰の世界、荒々しい岩石帯を縫うように登っていく。
そんな荒々しい火山岩に適応してイソツツジとガンコウランが群生している。
花と奇岩、美女と野獣を連想させる光景ではある。
火山岩の重なりあった道を
恵山の火山岩は独特だ。
高温のガスが内部で膨れ破裂したかのように内部がえぐり取られた形の岩が多い。
変わった形の岩が多い
噴火口を見下ろし、硫黄臭い噴煙を嗅ぎながら奇岩を鑑賞しながらゆっくり登っていく。
喘息持ちのカミさんは噴煙を吸い込むのに抵抗があるようだが、ここは我慢してもらうより仕方がない。
それにしても奇っ怪な形が岩が次々に現れる。
どうしたらこんな形になるのだろう?
奇っ怪な形の岩が次々と現れる
このまま進んだら一体山頂はどんなに凄い所なのかと思っていたが、山頂部に出るとそこは平らな平地になっていて平和そのもの。
ホッと一安心だ。
恵山山頂
山頂標識から少し離れてお社が建てられている。
風もなく暖かい山頂、11月とは思えないほどだ。
ただ昨日と同様、煙霧に覆われ視界は利かず、駒ケ岳さえ見ることはできなかった。
恵山山頂から海岸線を見る
時間が早いのでお腹もすかない。
温かい紅茶とりんごを口にしながら、恵山山頂を感じる。
樽前山の溶岩ドームを登ったら、こんな感じかも知れないと思う。
恵山を満喫し下山にかかる。
火山礫で滑りやすいところもある、ヘルニアのリハビリで尻もち厳禁を先生から言い渡されているカミさん、いつもと違い注意深く慎重だ。
下る先には海向山が優しい姿を見せている。
噴煙の向こうには海向山
途中、噴火口展望台の標識に従って噴火口へ。
もうもうと噴煙を拭き上げる噴火口の奥に荒々しく立ちふさがっている恵山。
活火山なのだと再認識させられた。
噴火口にて
賽の河原に戻ると丁度10時、登山者や観光客が訪れ始め賑やかになってきた。
計画では海向山も登る予定だったが、渡島半島の東側をゆっくり見ながら帰ることにした。
帰路は国道278号線で椴法華に出て、渡島半島の東側を走り、鹿部で国宝の中空土偶や間欠泉を見学したり、たらこなどの地元名産品を買い求めたりして観光を楽しんだ。
砂原の道の駅で売っている「ホタテの炊き込みご飯」、美味しい上にお値段も手頃、お勧めである。
従業員の受け答えや対応も気持ちよく、私達がお昼ごはんに食べると言ったらお茶とお漬物を添えて出してくれ感激した。
トイレもきれいに清掃され、恵山の道の駅とは対称的であった。寄り道の最後は1週間前にも来た壮瞥の道の駅、美味しいりんごを買い求める人達で一杯。
先週買い求めて美味しかった「ヒメガミ」はすでにシーズンを終え、「レッドゴールド」と「シナノスイーツ」が新たに品揃え、「フジ」「晃林」と併せて大量に買い込んだ。
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