伊達・室蘭八景 散策

道央   2013.5.17(金)   晴れ


 

ローソク岩
室蘭八景の一つ 「ローソク岩」

 

プロローグ

地球温暖化だ・ケタ違いの豪雨だ・竜巻だと、毎年のように異常気象だと言われている。
もしかすると本当に地球に何かが起きているのかも知れない。
今年も例外ではなくまさに異常気象、冬の異常な寒さは春になっても続き山の雪は溶けず、桜は3週間近く遅れている。
オホーツク方面では5月中旬に真冬日になるなど、冷害の噂も現実味を帯びてきた。

私自身もGWには残雪の日高を数山歩くつもりで計画を立てていたのだが、吹雪や冬並みの寒さに襲われ怖気づいて中止してしまった。

5月も中旬になってやっと暖かさを感じるようになり桜の便りも道南などから聞かれるようになった。
千歳の桜は蕾も固いが、南の室蘭や伊達なら見頃かもと札幌にいる次女を誘いカミさんと三人で出かけてみた。

 

善光寺

伊達のインターまで自宅から約1時間、市街地を見下ろすパーキングからは噴火湾を挟んで道南の山々、有珠山、羊蹄山などがクッキリと見え、なかなかの眺めである。

伊達市街
伊達の市街地と噴火湾を挟んで屹立する道南の山々

 

有珠山
有珠山 すっかり雪は消えている

羊蹄山やニセコ連峰、道南の山々には雪が残っているが、有珠山や室蘭岳、伊達紋別岳などには雪はなく桜の薄ピンクがあちこちに点在していて春の雰囲気、やはり暖かい地域なのだと実感する。

パーキングにて
次女とカミさん

 

善光寺

有珠の善光寺は伊達から近い。
桜の季節には多くの人が訪れると聞いているので駐車に苦労するかもと思っていたが、スムースに善光寺へ。

善光寺のひなびた感じのする建物には何時来ても花が活けてあり、訪れる人の気持ちを和らぎ穏やかにしてくれる、嬉しい配慮だ。

善光寺
善光寺内部

空いているなと思ったら、境内の桜はまだ咲いていない。
有名な石割桜はどうかな? と行ってみるが、わずかに咲き始めた程度でとても花見という雰囲気ではない。

仕方なく境内をしばらく散策して、伊達紋別駅近くの気門別川沿いへ足を向けてみたらこれが正解。概ね満開状態の山桜の並木が出迎えてくれた。


気門別川

地形なのだろうか? 僅かな距離の違いなのに善光寺は咲き始めでこちらはほぼ満開だ。
それに平日のせいか、花見の人も皆無。貸切状態なのだ。

カミさんが善光寺の露店で買い求めてきたよもぎ餅を食べながら桜を眺め、のんびり川沿いを散策する。

桜
美しく咲いた桜

 

桜
エゾヤマザクラ

 

室蘭八景

伊達市の武家屋敷を模した商店街でお昼ごはんを頂き、午後は室蘭の白鳥大橋から測量山付近の海岸沿いをドライブしながら楽しむことに。
この付近には室蘭八景と呼ばれる観光スポットがあるらしい。

まずは道の駅や温泉のある白鳥大橋記念館へ。
道の駅や温泉、クジラウォッチングの船乗り場などもある明るく綺麗に整備された所。
白鳥大橋や工場群、室蘭岳もよく見える景勝の地でもある。

道の駅
白鳥大橋 山は室蘭岳(中央)や稀府岳(左端)

 

クロユリで有名な大黒島がすぐ傍に見えている。

大黒島
平和の鐘(?)と大黒島

 

次いで 絵鞆岬。
噴火湾の雄大な広がり、羊蹄山や有珠山、長万部から道南にかけての山並みと胸のすくような景観が続く。
ここからの羊蹄山はやや傾き均整に欠け、蝦夷富士の名に相応しくない。

絵鞆岬
絵鞆岬からの景観

 

絵鞆岬から測量山観光道路に乗り、切り立った海岸断崖の上部へ。
室蘭の金屏風・銀屏風という観光名所の名を良く聞くが、これは100mも切り立った断崖を海から眺めると太陽の位置によって断崖が金色や銀色に輝く所から名付けられたようだ。

銀屏風
銀屏風の看板があったが、陸側からは屏風は見えない。

 

次いで「ハルカラモイ」という看板のあるところへ。
アイヌ語でハル/カラ/モイ、食料を採る入江という意味だそうだ。
断崖が大きくU字型に削れ、海へ降りていけそうな所だ。
海側から見るとこの付近の断崖には数多くの洞窟があるとのことだが、陸側からは見えない。

ハルカラモイ
ハルカラモイ 海へと降りていけるかも

 

少し走ると「ローソク岩」の看板があった。
何処にでもある名の岩、ただここのローソク岩は上から見下ろすのが珍しいかな?

ローソク岩
室蘭のローソク岩 遠くには道南の駒ケ岳(右)の姿も

 

ローソク岩
ローソク岩 海の美しさがとても印象的だった

 

海と断崖が織りなす独特の景観、荒々しく男性的で見るものを惹きつける。
噴火湾がこんなにも美しいとは思ってもいなかった。

岩の岬
ローソク岩付近の岬

 

そして、マスイチ浜。
アイヌ語でウミネコの多い浜という意味とか。
現在もウミネコが多いが、隼が多く住み着いている場所として名を知られている。
広々と開けた視界、果てしなく広がる海、ここを狩り場とする隼の気持ちがわかる場所だ。

マスイチ浜
マスイチ浜。 海が主役のスポットだ

 

本来なら測量山に立ち寄る所なのだろうが、時間も押してきてそのまま帰宅した。
測量山観光道路は交通量も少なく、北側の市街地へ通じる間道も多くあるようで、ゆっくり散策しながら歩くのも気持ちよさそう。
来年カタクリが咲く頃、のんびり訪れてみたいねとカミさんと話した。

何処にでも良い所はあるものだな〜!

 

 

Homeへ
Page Topへ
次に進む

 


 

 

inserted by FC2 system