伊達紋別岳 (715m)

道央   2014.5.22(木)   曇り


 

シラネアオイ

 

 

2014.5.22(木)
太陽の里 登山口 0945
一望台 1015
いっぷく広場 1050〜1100
シラネアオイの丘 1130〜40
伊達紋別岳 山頂 1155〜1225
太陽の里 1355

伊達紋別岳へ

札幌で看護師をしている娘がGWの代休でしばらく家で骨休め。
時には一緒に花でも見に行かないかと誘ってみた。

一泊二日の父娘旅なんて記憶に無いぐらい。
嬉しくてルンルン気分の父親と借用したカミさんの山の服が気になる娘の珍道中。
はたしてどうなりますことか?

花が楽しめ歩くのが楽な山と考えた末、「伊達紋別岳」と「オロフレ山」を選定してみた。
お願いだから花爛漫で迎えてほしいな。

 

うんちく

お天気は本ぐもり、雨の心配はなさそうだが家から見える支笏湖の山々は山頂を雲で隠している。
それなら展望より花が楽しめるだろう伊達紋別岳に向かう。

途中、倶多楽湖・登別地獄谷・室蘭白鳥大橋などに立ち寄りながら登山口である伊達市の太陽の里へ。

昨年フランス旅行の際にカメラを新調し写真に多少の興味を持ち始めた娘。
山での写真術あれこれを格好良く話しながらと思うのだが、我ながらシドロモドロで情けない。
仕方なくその都度聞いてねと、オヤジのうんちく講座は逃げの一手で終了だ。

 

まずは吉

太陽の里で準備を整え歩き出す。
園内はまだ桜が咲き、ツツジが見頃を迎えて鮮やかな色彩にあふれて綺麗だ。

コナラの多い尾根に付けられた登山道は記憶より結構急だ。
後を歩く娘の気配に注意を払い、ゆっくり淡々と歩く。

やや時期を過ぎた感じのスミレが続く中、シラネアオイが点々と咲きだしている。
昨夜の雨に濡れ、水滴の花がまさに瑞々しく迎えてくれた。


道端に点々と咲くシラネアオイ (娘撮影)

 

シラネアオイとスミレ以外の花はまだ殆ど咲いていない。
マイヅルソウは白い蕾を立ち伸ばしているが今一息の状態だし、クルマバソウなども同様だ。

やがて一望台、残念ながら曇り空のためか視界はイマイチで洞爺湖の景観も霞んでいる。

一望台
一望台からの有珠山

 

写真の主題と背景との関係、オート撮影と絞り優先・シャッター優先の違い、絞り補正などについて話しながらのんびり尾根を登っていく。

途中で出会うミヤマエンレイソウなどを対象に、にわか撮影会を開きながらの登山である。
「コンデジはピントが何処に合っているか確認が難しいから、とにかく数撃ちゃ当たるで距離や角度を変えながら何枚も撮ってね!」アドバイスはこのくらいが関の山。


ミヤマエンレイソウと蟻 (娘撮影)

 

大吉!

約1時間で7合目のいっぷく広場に到着。
ここから先はゆるやかな気持ちの良い稜線で花の道でもあると説明すると、急坂にややお疲れモードの顔にも笑顔が戻る。

稜線
7合目から前紋別へ続く稜線 (娘撮影)

 

曇天で視界不良、景観は期待できないので目はもっぱら花探し。
丈の低い笹原にキジムシロやコキンバイがちらほら、ハクサンチドリ・アズマギク・ユキワリソウの数はまだ多くないけれどゆっくり見ることが出来た。

ハクサンチドリ
まだツボミ状態のハクサンチドリ (娘撮影)

 

記憶にある小さな岩の所に一群のアズマギクが。

「絞り開放で主題に迫ると面白い写真が撮れるかも」とそそのかす。


アズマギク (娘撮影)

 

私も一枚。


アズマギク

 

そしてユキワリソウ、高さ7cmほどの可愛いサクラソウの仲間である。

ユキワリソウ
ユキワリソウ

 


ユキワリソウ (娘撮影)

 

花の数も量も最盛期の頃とは比べ物にはならないけれど、山も高山植物も初めての娘にとっては別天地のようで嬉しそう。
そんな嬉しそうな溌剌とした表情を見るのが、喜びとして感じられる。

 

シラネアオイの丘

花を楽しみながらゆるやかなアップダウンの稜線をのんびり歩いて行く。

景観は霞んでいまいちだ、ただ山肌の新緑は目に染みるようで美しい。

新緑
目に染みる 新緑のグラデーション

9合目のシラネアオイの丘は期待していたとおり、見事な群落が私達を待っていてくれた。

ゆっくり時間を掛けて鑑賞会だ。

シラネアオイ
群落が続くシラネアオイの丘

 


シラネアオイの丘 (娘撮影)

 


シラネアオイの丘で

 

素晴らしい見事さだ、これからの花もまだ多く、暫くの間楽しめるはずである。


シラネアオイの丘にて

 

山頂

やがて伊達紋別岳の山頂、歩き始めて約2時間だ。

視界が煙り展望は得られないので、コンビニで買い求めた菓子パンと紅茶でお昼の時間。
他愛もない話ばかりだが、何時もはカミさんと娘の対話を聞いているだけの私にとっては新鮮な印象で、あっという間に時間は過ぎていく。

山頂にて
伊達紋別岳山頂にて

 

白花

帰路再びシラネアオイの丘で目をつけておいた白花を中心に鑑賞。
まだ何処も傷んでいないきれいな花々が嬉しい。


白のシラネアオイ

 

娘も真剣な表情で写し撮っている。

撮影
 ピントは? 明るさは? ブレないようにね

 


白花のシラネアオイ (娘撮影)

 

 

戻りながら

満足感に浸りながら、穏やかな稜線を戻っていく。
勿論、稜線に咲く花達と挨拶を交わしつつ。

稜線
戻る7合目への稜線

 

チシマフウロも咲き始め、蕾を沢山付けた花目も可愛らしい。

チシマフウロ
チシマフウロ

 

7合目で稜線と別れを告げ、尾根を淡々と下る。

ミヤマエンレイソウが花の時期を終え、ピンク色に変色し始めている。
ウコンウツギのように交配が完了すると色が変わる花もあるが、エンレイソウの色変わりもそうなのだろうか?


ピンク色に色変わりしたミヤマエンレイソウ

 

登り時には気が付かなかったがツクバネソウなどに幾つか花を付けているものを見つけた。
いつもはあまり気にしない花だが、他に見るべき花がないと目に入る。


クルマバツクバネソウの花

 

そして太陽の里まで戻ってくると、咲き乱れている桜やツツジの華やかさに圧倒される。
自然の中に咲く静やかな花達に惹かれる私だが、艶やかな園芸種の花達には目を奪われる。

久しぶりに二人で過ごした娘はどんな人生を歩むのだろうか、ふとそんなことに思いを致した。

桜
やっぱり桜は綺麗で華やかだな〜

 

伊達紋別岳、花の最盛期には少し早かったが十分に楽しみ満足して登山口を後にした。

そして温泉でさっぱり汗を流し洞爺湖で遊びながら、ニセコの宿へと向かったのである。

 

 


 

 

 

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