長官山 (254m) リハビリ散歩

道央   2015.7.3(金)   晴れ

 


 

 

 

長官山

明治24年に当時の北海道開拓・発展の責任者であった北海道庁長官が全道巡視の際、この山に登って石狩平野開拓の構想を練ったことからこの名が付けられたという長官山。
何の変哲もない長沼丘陵のポコの一つであるが、視察地に選ばれたというだけあって眺望だけは絶品だ。

登山コースは幾つかあるが、どれを選んでも標高差は約150m・距離も1.5Kmと登山というより散策コースである。
リハビリ登山を始める前の総仕上げとしてうってつけかもしれない。そう考えて長官山を歩いてみた。

 

筋力の衰え

緩やかな樹林の中を登っていく。
これまで長官山を歩いて斜度と言うものを実感した記憶はない。
なのに明らかに斜度を感じるのである。
話しながら先を行くカミさんが次第に遠くなっていく。

これまでリハビリに努めてきたと言っても所詮散歩程度、負荷のかかり方が山道では違うのだ。
何でも無い顔のカミさんに追いつくのに必死、心臓がバクバクだ。
9ヶ月のブランクの大きさ、筋力の衰えを実感せざるを得ない。

距離が短いのが救いだ。
何とかバテているのを悟られず稜線に出、さりげない顔して山頂へ向かう。
山頂直下にあるキタコブシの大木が目線に入ってきた時は安堵と安心でホッとした。

 

長官気分

この日は雲が多めながら視界良好。
長沼丘陵から西の石狩平野、札幌周辺の山々がスッキリ見渡せた。
何度も長官山には訪れているが、これまでで視界・眺望は随一かもしれない素晴らしさ。

まさに、長官気分である。

まずは南西方向。
長沼の町から恵庭市方向を見てみよう。

長官山

風不死岳・樽前山から恵庭岳、空沼岳、札幌岳を望む展望である。
近そうに見えるが、山並みの麓まで30km近くの距離がある。

その中から、支笏湖周辺の山々を中心にアップしてみると


支笏湖の山々と恵庭市方向の石狩平野

 

長官山の約2Km南には長沼丘陵の最高地点、静台が見えている。


馬追丘陵の最高地点、静台。

 

長官山から札幌市街地方向を見ると、さすがに大都市。高層ビルが以外なほど多い。
恵庭市や北広島市、千歳市とはスケールが違い、何倍も大きい。
手前に広がる石狩平野の田畑の広さも壮大だ。

ここから北海道開拓の構想をねったという話も頷ける展望である。


札幌市が一方向と石狩平野

 

札幌などと見比べると、長沼市街地の小じんまりした大きさがかえって住みやすいのでないかと思えてくる。
長沼の奥にある北広島市街地も思ったより小さくまとまっている。
分相応という言葉が思い浮かぶ。


長沼町の市街地

 

長官山からの大展望に圧倒され、しばらく呆けたように見入っていた。
写真を撮っている間に、カミさんは山頂付近の草むらから食べごろのワラビを二握りほど採ってきた。
ワラビのたたきを想像し生唾を飲み込みながら、そそくさと下山に掛かった。

 

支笏湖野鳥の森

長官山を歩いて筋力の衰えを自覚し少なくとも筋力の維持出来れば回復を図らねばと強く感じていた時、所属している環境省の支笏湖パークボランティア事務所から野鳥の森の自然観察路の草刈りを行うとの連絡が入った。

支笏湖を訪れてくださる方々が快適に歩いて頂くためにも、私自身の体力増強にも良い機会だと参加することにした。

支笏湖
湖畔から見る支笏湖と風不死岳

 

支笏湖休暇村から広がる野鳥の森には観察舎を始め、散策路が整備されている。
その散策路に笹などの草が伸びて歩きにくくなってきている。
それを刈り取って整備しようというものだ。

本格的な山道の笹刈りとは違って道の両側から伸びている笹や草を刈り取るだけだが、年寄りのボランティアにとっては丁度良い労働である。
約2時間半汗を流して、概ね整備は完了した。

野鳥の森の散策路は静な環境の中、小鳥のさえずりや草花を楽しめる気持ちの良い道です。
丁度これからは、ヤマジノホトトギスが見頃を迎えるところ。

支笏湖へお出での節は、ぜひ時間を作って楽しんで頂きたいと思います。

支笏湖
支笏湖と恵庭岳

 

庭の花

我が家の庭も毎日見ていると感じないが、少しづつ着実に夏に向かって変化し続けている。

そんな中から幾つかを。


マツムシソウ

 

好きなマツムシソウもそろそろ終わりの時期を迎えつつある。
咲き始めの勢いや艶、美しさは失いつつあるが気品はまだ保っている。
今年は綺麗に咲いてくれてありがとう、又来年。

ホタルブクロが最盛期。

ホタルブクロ
ホタルブクロ

 

アスチルベが美しく咲き出し、輝いている。

アスチルベ
アスチルベ

 

そしてスカシユリも。
花弁が厚く、庭の中では赤黒く見えるのだが一輪挿しにすると、明るい日差しに透けて愛らしい感じになった。

スカシユリ
スカシユリ

 

雨上がりの朝、ツボサンゴの花からしずくが落ちている。
しずくの中に周りの花が映り込み、面白い風情を作っていた。

しずく
ツボサンゴのしずく

 

 

 

オジロワシ歌壇

 

・見下せる石狩平野の広がりを
        何とつぶやく正平さんは

・青み帯ぶ花の待たれる姥百合は
        木洩れ陽こそが似合う花なり

 

 

 

 

 

 

 

 

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