信州・山見旅 第6日目

2017.5.17(水)  曇り  11℃〜20℃


 

高遠ダム

 

 
時間
場所
備考
0540〜0615 上社前宮  
0630〜0700 上社本宮  
0720〜0740 下社秋宮  
0750〜0815 下社春宮 万治の石仏  
0930〜1200 高遠城址 高遠ダム  
1300〜1350 駒ヶ根 大沼湖  
1530 松本 ビジネスホテル  

 

今日朝一番に、諏訪大社の四宮をお参りする。

諏訪大社は日本でもっとも古い神社の一つだそうで、当初の形式を今も伝えているそうだ。
神社のルーツとは一体どんなものか興味津々である。

 

諏訪大社 上社前宮

日本を代表する大きな神社なのだから道路沿いにあるのだろうと思っていたら、10分ほど緩やかに境内を登った高台に建てられていた。

神社の四周にそれぞれ御柱が立っている。
根元の直径が約1m、高さ17mあると書かれている。

御柱
御柱

 

拝殿に接して感じたのは、華美な装飾や塗装が全くなく白木造りであることだ。
神社の原点とは、こういう風だったのだろうと思わせる質素簡潔な造り。

社殿
装飾や塗装がされていない 素木造の社殿

ゴテゴテ・キラキラの装飾など不要との諏訪大社はなんとも心地よく、素直な気持ちでお参りすることができた。

社殿
上社前宮

上社前宮には拝殿のほかにも幾つもの小さな建物があり、いづれも白木造りで装飾や塗装とは無縁のものだった。

 

上社本宮

駐車場入り口から長い回廊を渡って中央の参拝口に出るという面白い形式がとられていた。
雪国なら分かるけれど、諏訪はそうでもないから何らかの意味合いがあるのだと思う。

手水舎の前に立って顔がほころんだ、苔がとても綺麗だったからである。
昨日の白駒池や原生林の苔も本来はこんな綺麗な苔のはず、こんな苔で見せたかったな〜。

手水舎
苔の緑が綺麗な手水舎

上社本宮も基本的には白木造り。
でも、軒の装飾や幕など上社前宮より華美になっているのはどうしてかな。

上社本宮
上社本宮

深い森に包まれた本宮はこれでも飾り過ぎ、さらに質素簡潔でも良いのではと感じた。

社殿の下にある神楽殿は均整のとれたとても美しい姿であった。

神楽殿
神楽殿

 

下社秋宮

中山道と甲州街道の分岐点に鎮座しているのが下社秋宮。
鳥居を潜ると杉の大木と神楽殿が正面に、こちらも均整のとれた美しい形である。

秋宮
下社秋宮

社殿の屋根が本宮と少し違っていて立派に見える。
高く大きくなっているのかな?

社殿
秋宮の拝殿

秋宮の境内に、君が代で歌われている「さざれ石」が展示されていた。
綺麗とか輝いているのではなく、極めて目立たない岩。
硬くて風化しにくいというのが特徴のようだ。

「光り輝かなくて良い、何時迄も風化せず苔がむすまで国が続きますように」との願いが実感された。

 

下社春宮

春宮は秋宮の西約1Kmにあり、秋宮と全く同じ造りの建物である。
正確には大きさがわずかに小さいのだそうだが、見た目には分からない。

春宮
下社春宮

春宮の敷地内に、万治の石仏というのがある。
春宮建設時にここにあった大きな石を鳥居に利用しようと鑿を入れたところ血が噴き出し、恐れ多いとして石に仏を刻んで安置したという石仏である。
なかなかユーモラスな姿で親しみを覚える石仏さま。岡本太郎さん(芸術家)も激賞し愛した仏様だ。

三回右回りに廻って一礼すれば願いが叶うそうで、もちろん私たちもまじめに三回廻らせていただいた。

万治の石仏
万治の石仏

 

近くに御柱が引き回される時の状態で置かれている小さな公園がありちょっと悪乗り。

御柱
これで急坂を下ったら、怖いよ

 

本題から外れるが、ここ諏訪市内の道路は極めて狭く、北海道のドライバーである私には怖く恐ろしい交通環境。
しかも、バイパスもないのか交通量も多い。
劣悪な交通環境下で生活している諏訪地方の方々のご苦労はいかばかりか、同情申し上げるしか無い。

ただ、劣悪なだけではなく横断する人がいると優先して渡してあげるために止まったり、右折・左折時に一台づつ交互に交差点に入るなど、この地域独特のルールが確立されえているように感じた。

私たち北海道ドライバーにとっては、運転要注意地方であることは間違いない。
ご用心・ご用心。

 

 

高遠

高遠という名に何となく惹かれていた。

どんな所か、楽しみにまずは高遠城址を訪れてみた。

山深い里で、城址と言いながら当時を連想させるものは何も無し。
ただ植えられた無数の桜の古木が立派に生い茂っている。
有名な高遠の桜は、先人たちが何も無くなった城址を憂いて、せめてもの思いとして植え続けた結果なのだろう。

家老の門唯一残っている、元家老宅の門

 

城址公園内には、昭和初期に建てられた高遠閣という立派な建物がポツンと一つ。
城址公園の象徴的存在で、桜の時期には賑わうのだろう。

館
高遠閣

 

曇り空で景観は期待できないのだが、高遠ダムに行ってみた。
ダム湖が新緑に映えて目に優しい。
ダムの職員に聞くと、晴れていれば南アルプスの千丈岳が見えるとのことだった。

高遠ダム
晴れていれば、正面に千丈岳が見える筈

 

高遠そば

信州そばの発祥の地は高遠と聞いて、食べない訳にはいかない。

さすがに何軒ものお蕎麦屋さんがある。
私たちは「信州そば切 認定店」の看板が出ているお店に入ってみた。

お勧めの十割そばと二八そばを注文、そば汁に辛味大根汁と焼き味噌を好みで調合して食べる。
そば自体がとても美味しく、北海道産が一番と信じていたので驚く。
店主のこだわりと情熱を感じながら、実に旨いそばを頂いた。

十割ぞば
高遠そば

デザートには五平餅。
よくある、串に刺した餅を焼いたものに味噌を塗るのではない。
味噌ダレの上に半殺しのもち米を乗せ、それを絡めて食べる。
柔らかく上品で、これもとても美味かった。

 

駒ヶ根

お天気はぐずついた曇天で展望は期待できない、時間があるので千畳敷ロープウエイがある駒ヶ根まで行ってみることに。

ロープウエイへの道に入るが、とても山見を楽しむお天気ではない。
途中にスポーツ施設の看板があったので、そちらに入ってみた。
テニスコートなどがある奥に、大沼湖という小さな湖。

のんびりグルリと歩いてみる。
桜はすでに葉桜、新緑は美しいけれど中央アルプスも南アルプスも全く見えない。

しばらくして中央アルプスの中腹辺りが微かに垣間見える程度に回復。

中央アルプス
晴れていれば、雪渓の向こうに中央アルプス宝剣岳が見える

反対側の南アルプスも一部が姿を見せてくれた、でもほんの一部なので山座同定は極めてあやふやだ。
稜線の形から判断するしかない、「う〜ん、赤石岳だったら北側がもっと沈んでいるはず・・・塩見は鉄兜形だし・・・とすれば農鳥岳〜北岳。それなら辻褄が合うか?」


南アルプス 右が農鳥、中央が間ノ岳 左の雲の山が北岳か?

 

松本 ビジネスホテル

この日は松本市内に泊まる、都市部に泊まるのは出来るだけ避けるようにしているのだが仕方ない時はビジネスホテルを利用することが多い。
中居さんが食事を運んできたり、お布団を敷きに来るのは御免被りたい人間なのだ。

1530にCK'IN、夕食までカミさんはコインランドリーでお洗濯。私は日誌の整理とカメラの整備。
夕食は松本名物「ソースカツ丼」にチャレンジ、一見何の変哲もないカツ丼だがソースが独特でそのブレンドが店の売りになっているようだ。
名物だけのことはありました。

 

 

 


 

 

 

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