千歳湖の秋

道央   2017.10.19(木)   晴れ


 

紅葉

 

10/19(木)の朝、目覚めると霜で一面真っ白。
今シーズンの初霜である。

庭の草花や菜園のヤーコンの葉が真っ黒に変色して縮れている。
サンルームの外側に吊るしてある温度計は、-3.5℃を示していた。
いよいよ秋も終わり晩秋の気配、冬へまっしぐらの季節である。

 

千歳湖

放射冷却で寒くなったということは、晴れてるということ。
秋の終わりを惜しんで出かけることに。
支笏湖あたりの山へ行こうか? 夕張方面から美唄、岩見沢付近を巡ろうか? などと相談していたら最も近場の千歳湖にしばらく行っていないことに気がついた。

丁度カミさんが友人から「もう乗らなくなったので貰ってくれない」とママチャリを頂いたので2台ある。
カミさんがお茶やおやつの用意している間に、私はチャリの空気圧の点検補充、錆びてギーコギーコしている箇所や可動部に「クレ556」を吹き付けた。

我が家から千歳湖までは約8Km、新千歳空港の東側に位置し苫小牧のウトナイ湖に注ぐ清流美々川の源流域にある小さな湖である。

エッチラ・オッチラ漕ぐ道の所々に銀杏並木があり、色づき始めていたイチョウの葉が今朝の霜にやられドサッ!と落ちてしまっている。
可哀想にと思う反面、その情景の美しさに驚く。

イチョウの
朝の霜で落ちてしまったイチョウの葉

 

散策

千歳科学技術大学の構内にチャリを置いて、散策路を千歳湖へ。
この付近は大部分が柏の林、そのため紅葉と言っても茶褐色のグラデーションが広がっているだけで、その合間・合間にカエデやナナカマドの赤や白樺などの黄色が点在しているのだ。

湖の手前、春先には水芭蕉が咲く湿地方向にもカエデの赤が点々と見える。

カエデ
カエデの赤がチラホラ

 

撮影していると一足先に湖のほとりに行ったカミさん 「結構綺麗よ〜!」

確かに、なかなか美しい。
冴えない柏の紅葉も日差しを浴びて濃淡がはっきりし微妙な色の変化を見せ、数少ない赤や黄色が湖面に映って心に沁みる。

千歳湖の紅葉
千歳湖の紅葉

 

時間もたっぷりあるので、湖を一回りして楽しむことに。
散策路はないけれど、一周できるようになっていたはず。

訪れる人も少ないので整備されておらず、草を払い倒木を跨ぎながらの歩きになる。
この時期は大丈夫だけれど、ダニの時期にはとても歩く気持ちにはなれない所だ。

紅葉
こんな場所が幾つか現れる

 

紅葉の美しい所がピンポイントで幾つか現れる。
だが手入れがされていないから木々の枝や蔓・蔦の類が意地悪し邪魔をするので、見るだけでも大変である。

千歳湖
千歳湖の紅葉

 

千歳湖の奥まった西側は千歳市の臨空工業地帯に接しており、エプソンの大きな工場が辺りを威圧し睥睨している。
千歳湖の静かな雰囲気を壊す工業地帯の建設、その計画を知った十年以上前はとても怒ったが、今は諦めの気持ち。
それでも騒音を間近に聞きながら建物の下を通過する時の気持ちは決して穏やかではない。

湖の北側から見る対岸は日差しも無いのでどんより、見るべきものも無い。
カエデの木のそばを通ると、今朝の寒さで紅葉した葉が雨となって落ちてくる。
綺麗な葉をいくつか拾い、押し葉にするため手帳に挟む。

紅葉のは
降り積もった、もみじの葉

 

綺麗に紅葉したカエデを山側から見ると、湖にせり出した枝が逆光に輝いて光っていた。

逆光のカエデ
逆光に輝くカエデ

 

千歳湖を一回りして元の遊歩道へ戻ってきた。
遊歩道の木の橋で大休止、その前に念のためダニのC'Kだ。

グレープフルーツで喉を潤し、ドライフルーツで小腹を満たし、たわいの無いおしゃべり。
「思っていたより綺麗で、良かったわ〜」
「うん、近場をチャリで。というのも良いものだね」
「でも度々は無理よ。今日だけでも太ももがパンパンになりそう」
「NHKのこころ旅、火野正平さんの[人生下り坂 最高!] その通りだよな」

もみじと
ちょっぴり満足

 

千歳湖の秋は観光地のように整備されていない自然のまま、いわば自分で探し出して楽しむ秋。
それだけに普段は感じない小さな秋にも気付き・感動するものであったような気がする。

そんな私たちを赤や黄色の葉が、光を透かし見下ろしているかのようだった。

紅葉
光を透かし輝く紅葉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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