紅葉鮮やか トーテムポールの丘

 

道央  2018.10.19(金)  快晴

 


 

紅葉

 

プロローグ

2018年の北海道、9月の大地震と連続して襲来した台風とにより各地に大災害がもたらさられた。

農業や酪農、漁業に関係する人々は大きな被害を受け、未だに立ち直れない方も多い。
直接的な被害を免れた人たちも、物価の上昇や物不足など大きな影響を受けている。
観光資源である自然も根こそぎ被害を受け、観光客は大幅減という。
月並みだが、一日も早い復興・復旧を願うばかりである。

豊かな北国の自然は自己回復力を発揮してくれるだろうが、回復には時間が必要だろう。
大雪山系を始め紅葉の名所も、今年は例年とは比べ物にならない貧弱さで話題にも上がらない。

そんな訳で個人的に今年の紅葉は半ば諦めていたが、やはり実際に自分の目で確かめたいと出かけてみた。

支笏湖周辺は、木々の葉が茶色く縮み紅葉の気配もない状態。
仕方なく洞爺湖方面に向かってみる。

 

三階滝

ダメ元で大滝の三階滝に立ち寄ってみる。
風の影響が少なかったのか、支笏湖周辺より大分色付いているように見える。

三階滝
三階滝公園

 

「紅葉の雰囲気は感じられるし、まあまあだね」
温かいぐらいの日差しを浴びながら、滝見物だ。

三階滝
三階滝

 

山肌の紅葉も、場所を探し上手く切り取れば紅葉真っ盛りと思えなくもない。
なんだか、得をした気分である。

山肌の紅葉
三階滝付近の山肌

 

 

トーテムポールの丘

三階滝公園から道を挟んだ大滝工芸館近くに「トーテムポールの丘」という広場がある。
姉妹都市を結んでいるカナダの町のトーテムポールを随所に配置した丘。

そこの楓が、作り物? と思えるような鮮やかさで紅葉していたのだ。
「本物だよね?」

紅葉
鮮やかに紅葉した楓

 

ホロホロ山と徳舜瞥山が屏風の役目を果たして、太平洋からの塩分を含んだ強風を阻んだのかも知れない。

例年だったら話題にも登らない三階滝付近の紅葉、本来の北国の紅葉が見られた感じがしてとても嬉しい。

紅葉
トーテムポールの丘に点在する見事な紅葉

 

場所や光の角度を変え、折角の紅葉を精一杯楽しむ。

紅葉
逆光に透ける紅葉

 

順光、逆光、斜光、それぞれ表情が異なるし、それぞれに似合う樹形があるようだ。

紅葉
順光に輝く紅葉

 

地面には紅葉した落ち葉が敷き詰められ、ベンチに降り積もった落ち葉が作る模様も面白い。

 

落ち葉
ベンチにも紅葉した落ち葉が

 

ちょっぴり盛りを過ぎたお仲間同士で?    失礼しました。

紅葉

 

広場の名前を尊重して、トーテムポールも主役にして。

トーテムポール
トーテムポールにも色々な表情が

 


トーテムポールと楓

 

公園の隅を歩いていたカミさん、「有ったわ!」と嬉しそう。
手には、大きく美味しそうなキノコ。

キノコ
美味しく頂きました

 

静かだった公園が急にザワザワしだした。
観光バスが停まり、20人ほどの人たちが紅葉した木々に走り寄り群がっている。
「何事?」と思ってみていると、例の傍若無人な騒がしい人々だ。

「逃げるが勝ち」と、私達は退散。
それにしても、バス会社はこんな穴場をよく探し出すものだ。

 

洞爺湖へ

大滝からは壮瞥でリンゴを買い求め、洞爺湖へ向かうことに。
途中の牧場からは徳舜瞥山が「今日は来ないのかい?」と語りかけているようだった。


秋景色の徳舜瞥山

 

盛を過ぎたすすきの穂が逆光を受けて輝いている。 秋もそろそろ終わりだな〜。

すすき
ちょっぴり物悲しさを感じさせるススキの穂

 

壮瞥町のりんご園は、何処も大賑わい。
私達の好きな「シナノスイート」は時期が早すぎたけれど、店員さんが美味しいと勧めるリンゴを数種類とプルーンを買い求めた。

 

久しぶりに訪れた洞爺湖、相変わらずの穏やかで明るい表情だ。

洞爺湖
穏やかな秋の洞爺湖


洞爺湖北岸に付けられた遊歩道をしばし散策。
紅葉らしき気配は無かったけれど、一本の楓がその片鱗を見せてくれていた。

洞爺湖の紅葉
湖岸の紅葉

 

オロフレ峠は冬支度

少し標高の高い所の紅葉はどうだろうと、オロフレ峠に足を伸ばす。

途中の展望所から見える景観は、視界も良く秋らしい大展望が広がっていた。

洞爺湖
展望所からの洞爺湖や昆布岳などの大展望

 

羊蹄山
羊蹄山と尻別岳、左にはニセコ連峰

 

更に登ってオロフレ峠に着くと、紅葉どころか晩秋の気配。

ダケカンバたちは葉を落とし、白い幹だけになって冬待ちの姿なのだ。

オロフレ山
峠からのオロフレ山 日陰のダケカンバの白い幹だけが目立つ

 

「あぁ、今年もそろそろ終わりだな〜!」そんな気持ちにさせられたオロフレ峠だった。

ダケカンバ

 

 

 

 

 

 

 

 

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