春 爛 漫

さくらとコブシ 美の競演

 


 

里山桜

 

 今年は新たな御代である「令和」への改元が5/1とGWに重なり、10日間の大型連休に。

日本中が沸き立ちお祝いムードに溢れ、大いに楽しまれた方たちが多かった。
それはそれで大変結構なのだが一方で行政やサービス業などの人たちが陰で支えてくれていた事実に感謝を忘れない社会になって欲しいとも思う。
それが「令和」の精神である「美しい調和・協調」の一端でもあろうと思うのだ。

 今年は桜の便りが例年より1週間も早く各地から届きはじめ、北国の松前にも4月の終わりには到着した。何時か何時かと心待ちしていたが、当地千歳では一向に花開く気配がない。
ようやく連休も終盤の5/5になって、ちらほら咲き始めたのだった。

さっそく市内の桜どころを訪ね歩く、清楚な美しい花々に心洗われる心境となり、なんだか神妙になってくる自分の気持ちに戸惑ってしまう。やはり日本の花なのだな〜。

桜
桜はやはり美しい

市街地の桜には大勢の人たちが待ちわびたように集い愛でている。
綺麗だし美しいのだが人工的に作られた花の感じが強く、私は自然の中に咲く桜が好み。
そこで自然の里山に咲く桜を求めて郊外を歩いてみた。丁度キタコブシの花も咲き出し、さくらとコブシの美の競演を堪能することができた。

 今回はそんな「さくらとコブシ 美の競演」をお楽しみいただければと思う。

 

川と桜
千歳川桜模様

千歳川の畔にある「道の駅」、街中にあり人出も多い。早朝、人工物などが入らない構図に切り取ってみた。
濃淡の桜と柳の黄緑それにキタコブシの白い花が散りばめられて、あたかも自然の中の絵に変身してくれたように思う。

さくら
咲きそろったさくら

色の薄い方の花をアップで、白の花弁に薄いピンクがほんのり浮かんでいる様子が愛おしい。

さくらは、咲き始めも、満開時も、散り際も、それなりの風情を見せて美しいが、コブシが美しいのは咲き始めだけ。
モクレンはどの種類も盛りを過ぎると、少々だらしなく広がったり垂れ下がったり見苦しい。
キタコブシも同様で、アップには耐えられない花が多く写真には不向きな花なのである。

キタコブシ
キタコブシの花

運の良いことに、まさにピチピチで咲き始めのキタコブシの花を見つけた。
早朝の光なので輝くような白に表現できていないが、久しぶりに見る綺麗なコブシの花である。

 

コブシ
キタコブシ

こちらは、日中の溢れる日差しに輝くコブシの花。
花でも、人でも、若く旬のものには圧倒的な美しさと勢いがあり、清々しい。

 市街地なのだが、千歳神社が鎮座する青葉公園は自然豊かな公園で自然好きにはたまらない場所の一つだ。

その周辺で、お目当の「さくらとコブシ 美の競演」を探し歩く。


さくらとコブシ
さくらとコブシ 美の競演

古木のさくらとキタコブシ、青空に映えて其々が引き立て合っている。
古木のさくら、花も美しい。エゾヤマザクラだと思うが花弁や蕾のほんのりした色合いが私を惹きつける。

さくら
古木のさくら

市街地を抜けると、千歳川の中流域に入る。そこは自然が一杯、木々たちが自分たちで勢力範囲を決めそれぞれ共存しながら調和を保ち息づいている。

里山
さくらとキタコブシが調和しながらも競演

川を挟んだ対岸の斜面にキタコブシとさくらが、お目当も光景だ。
見事な調和で庭師さんでも苦労する配置ぶりである。

一際大きいキタコブシの巨木を見つけた。一本だけ群を抜いて高く伸びている。
花も満開、遠目には桜に勝るとも劣らない美しさだ。

キタコブシ
伸び上がるように咲く、キタコブシ

 

中流域まで上がってくると、千歳川の表情も街中の画一さは無くなり豊かになる。
光が燦々と降り注ぐ景観と森の木々の覆われた景観とでは、全く別の風情を見せる。

千歳川
降り注ぐ陽光に輝く千歳川

光を浴びて開放的な千歳川は青く輝き、手が切れそうに冷たい水も温かく感じる。
一方、木々に屋根を掛けられた千歳川は静かで落ち着いた大人の表情だ。

千歳川
静かで落ち着いた表情の千歳川

考えてみれば、自宅から歩いたり自転車でこのような自然を楽しめるなんて幸せなことだとつくづく思う。

体力も落ち、山歩きもままならなくなってきた私だが、身近に自然を楽しめる環境に感謝しつつ、大いに楽しみ満喫していきたいと思っている。

 

 

 

 

 

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