遍路14日目

(香南市、28番大日寺、29番国分寺、30番善楽寺、高知市)

 

石仏

 

遍路14日目
2008.3.18(火) 晴れ

0630 旅館「かとり」
0715〜0740 28番 大日寺
0810 物部川
0840〜0850 休憩小屋
0940〜1000 29番 国分寺
1100〜1115 蒲原へんろ小屋
1145〜1210 29番 善楽寺
1230〜1300 土佐一宮
1340 文殊通り
1405 宿
   
今日の歩行距離
36,339歩
22.6km
総歩行距離
562,623歩
357.4km

男の接待

6時半に宿を出発、国道55号線は朝早くから車の往来が激しい。
大日寺への道へ入り、やっと静かな道となりホッとして歩いて行く。

急に1人の男性がカミさんに後ろから近づき「ホレ!」とお茶のペットボトル2本差し出した。
男性からのお接待は確か3人目であるが、概してぶっきらぼうにお接待して下さる。
この方は特にそういう感じの強い方で、お茶をカミさんに渡すとサッと立ち去って行かれた。
大きな声でお礼を申し上げたが、振り向きもせずちょっと片手を上げただけだった。

男と女では同じ事をするにも態度、対応が違うものだねと話すと、「貴方だってとってもぶっきらぼうよ」と一刀両断である。
そうだ、俺も男だ。

 

大日寺

田園地帯を見下ろす小高い丘の上にあるお寺で小さいながら閑静な良い感じのお寺である。

大日寺大日寺本堂

団体の方達と一緒にお参りさせてもらった。
不思議な事にこの方達、納経をしないで次のお寺に向かって行った。
どういう理由なのだろう、普通は添乗員の人が全員分の納経を代わって行う事が多いのだけど・・・。

 

忙しく働く農家

8時過ぎ、1級河川「物部川」を渡る。
奇麗な川で大きな魚影が見え、水鳥も沢山翼を休めている。

物部川物部川

ここから香美市で田畑が広がる中の細い道やあぜ道を通って行く。
明日が雨の予報の為か、農家の方々が忙しそうに作物の植え付け作業を総出で行っている。
目の色を変えて一心不乱に作業している傍をのんびり挨拶しながら通るのも気が引ける。

おつかれさまです。ありがとうございます。

途中新しく建てられた立派な休憩小屋があり、休ませてもらう。

へんろ小屋真新しい立派な休憩小屋

小屋と言っても木が豊富なせいか、家一軒が建つのではないかと思う程太く立派な材木が使われていて驚く。
途中追い抜かせてもらった東京から来たと言うご夫婦もやって来た。
一日20kmのペースでゆったりと歩いているそうだ。

 

国分寺

国分川を渡ると国分寺は近い。
重厚な二層の山門が目を引く。

国分寺山門国分寺山門

山門を入るととても優雅な建物が、金堂だそうだ。
茅葺き屋根で歴史を感じさせるお堂であった。

 

国分寺本堂優雅な金堂

境内を近所の方がお掃除されていて、ご近所の信仰も厚いようだ。
しだれ桜が有名らしく何本も植えられて、花の咲くのを待っているようだった。
大師堂は中に御神輿のようなものが鎮座していて珍しいのではと思った。

 

大師堂国分寺

国分寺からはしばらく川沿いの田園地帯をのんびり行く。

国分川国分川


蒲原の建設会社が建ててくれた休憩小屋で一休み。トイレもお借りした。

 

善楽寺

少し高台からは高知市内の高層ビル群が見え始めた。
国分寺から歩く事約2時間、善楽寺へ。
ところが善楽寺だと思って入った所は「土佐神社」歴史を感じさせられる大きく立派な神社で、国の重要文化財に指定されているそうだ。
善楽寺は土佐神社と一体化しているような印象を否めなかった。
縁起を一通り読んだが、複雑な事情が入り組んでいるようで容易には理解できなかった。

国分寺国分寺

お参りをし納経所に行くと大変丁寧な対応をして頂いた。
今日、お参りした三カ所のお寺は一応に丁寧で親切であったと思う。

土佐神社土佐神社の長い参道

善楽寺からは一路南下、JRの土佐一宮駅近くの食堂で昼食をとり、2本の川を渡って土佐鉄道の文珠通駅まで歩いて今日の歩き行程を終了した。

この後は、土佐鉄道(市電)で高知市内のはりまや橋へ向かい、市内のBHに入った。
高知市はやはり四国有数の都市、活気があり人通りも多く商戦街も盛況だ。
ただ、有名なはりまや橋はいかにも取って着けた感じでちょっぴり期待はずれであった。

夕食は近くにあった、食べ物屋さんや居酒屋が沢山入っている所で、勤め帰りの人達や地元の人たちに混じって何時もより少し多めに飲みかつ食べた。

 

 

28番大日寺から30番善楽寺を経て高知市内へ。
徳島に続き半日、観光に当てる。
よさこい節(土佐の高知のはりまや橋で、坊さんかんざし買うをみた)が、悲しい恋の歌だったとは知らなかった。
今の時代であれば、叶わぬ夢ではなかったろうに・・・などと思いつつしないを歩く。
四国の地図で高知市までの道のりを指でたどってみる。
14日間でこれだけかとも、こんなに歩いて来たのかとも感じられる。

 

数々の 思いを胸に 祈り旅
    重なりて 沁みる 有り難きこと


 

 

 

 

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