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三坂峠
網掛石 |
里まで降りて来て舗装道路を引き続き下って行く。
出会ったおばあさん「えらいね〜 こっちに行った方が近いよ」と近道を教えてくれる。
「えらいね〜」が大変だねの意味なのは理解しているが、何となく誉められたようで嬉しくなる。
今日はこれから七つのお寺をお参りすることになる。大丈夫だろうか?
9時前に浄瑠璃寺、樹齢1000年と言うイブキシャジンの巨木がお寺全体を引き締めているかのよう。
しっとり落ち着いた雰囲気で静かにお参りできる。
浄瑠璃寺
お参りしていると地元のおじいさんが話しかけて来て、今日出歩き始めて約1ヶ月なこと、北海道から来た事、浄瑠璃寺の印象などをお話しする。
「しっかり頑張って回って下さい」と現金のお接待を頂いた。
ありがとうございました。
納経を済ませると、みかんが置かれていて「ご自由にお食べ下さい」と書いてある。
みかん好きのカミさん、嬉しそうに頂いている。勿論私もご馳走になった。次の八坂寺へは15分程、こじんまりしたお寺である
八坂寺
ここでは不思議な夫婦を見かけた。
車で回っている方達だが、お寺に入るとグル〜と見回すだけで納経してもらいそのまま立ち去って行く。
確か浄瑠璃寺でも同様であったので覚えていたのだ。
なぜお参りしないのだろう?
スタンプラリーの積りでも、もったいないと思わざるを得なかった。別格の文殊院は十夜ヶ橋と同じような気配を感じるお寺と言うよりお堂であった。
文殊院
納経してくれたお坊さんも十夜ヶ橋と同じような対応であった。
別格霊場と言うのはどんな基準で選定されたのであろうか、疑問を持った。西林寺へは重信川という大きな川を渡って行く。川沿いの桜並木が美しい。
西林寺は境内のあちこちに句碑があり、ちょっと変った感じのお寺であった。
西林寺
浄土寺近くにあった食堂で昼食にする。
地元の方達のたまり場のような所だったらしく10人程の人でにぎやかだった。
私達が入って行くと「何所から来た、歩いているのか、今日で何日目だ」などなど訊ねられ、遍路話で盛り上がるなど楽しい一時であった。
帰り際「歩きの人からは嫌われる事が多いのだけど・・・」と色々な種類のみかんが10個以上も入った袋が差し出された。
背負う私はいささか躊躇したが、食べる専門のカミさんは「まあ、美味しそう、おみかん大好きなんです。どうも有り難うございます」と頂き、それはそのまま私に手渡しされたのでした。
あ・ありがとうごぜ〜ました。浄土寺は閑静な高台にあり、本堂が独特の形をしていて珍しいのではと感じた。
浄土寺本堂
比較的小さなお寺であるが、建物など歴史を感じさせる佇まいである。
50番の繁多寺はこちらも高台にあり、松山の市街が見渡せる景観はなかなかのものである。
鐘楼の鐘をつき、ゆっくりお参りさせて頂く。
鐘をつく
繁多寺
このお寺では男性からヤクルトとゼリーのお接待を頂いた。
ありがとうございました。そして今日最後のお参りは石手寺である。
手前にある石手川の土手の桜も美しく咲き競っていた。
石手川の桜
石手寺は大きなお寺で他のお寺とは違う雰囲気・気配を持っている感じ。
三重塔、古い鐘楼、多くの女性が真剣にお参りしていた訶梨帝母堂が印象に残った。
石手寺三重塔
今日の宿は松山ユースホステル、泊まるだけならと昨日の宿で勧められたのだ。
ユースホステルを利用するのは何十年ぶりだろう、合理的なシステムに感心しながら荷物を置かせてもらい、松山城見物に出かける。
松山在住のNEさんから、松山城だけは見て下さいと勧められていたのだ。
市電とロープウェイを使い、市の中心部にある小高い山に聳える城を訪れる。
とても広い地積に最近復元されたコンクリートのお城と違い、古いままの木をふんだんに使った重厚な大変立派なお城、石垣も美しい。
松山城
天守閣から見る松山の町も大きくさすが愛媛県の県庁所在地である。
お城からの町並み
本当に見物する価値十分の立派な松山城であった。
5時過ぎにNEさんと待ち合わせ、市内の郷土料理点に案内される。
佐多岬などで獲れたばかりの新鮮な魚介類を焼いて食べると言う超豪華な料理に舌鼓を打ちつつ、山の話しやお遍路の話し、案内して頂く石鎚山の話しなどで、あっという間に楽しい時間は過ぎていった。
さらに、NEさんと私は同年齢とわかり、またまた盛り上がりジョッキを重ねてしまった。
新鮮な魚介類
面識も無い私達の希望を叶え石鎚山にご案内いただけるだけでなく、このような夕食会まで開いて頂きただただ感謝あるのみ、NEさん本当に有り難うございました。
大変お世話になったNEさん
その後、NEさんのお勧めもあり松山名物の道後温泉へ。
TVなどでお馴染みの有名温泉、歴史を感じさせる建物、独特のシステム、なるほどと感じる事ばかりである。
道後温泉
小説「坊ちゃん」を彷彿させる浴槽、「坊ちゃん、泳ぐべからず」の看板には思わず笑ってしまった。
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