第二展望台に向かって岩場を登っていくと、間もなく眼下にオコタンペ湖が木々の間から見えてきます。
この小さな湖は湖水の色が何とも美しく、変化するので、神秘の湖とも呼ばれています。
この日も、わずかな時間で、深いブルーからグリーンへと変身して見せてくれ、歩きながらも目を離せませんでした。

やがて、第二展望台です。
もう頂上直下と言って良いところです。山頂標識もここまで降ろされていました。
恵庭岳を特徴づけている山頂岩稜が逐次崩壊して、爆裂火口へ崩れ落ちつつあるのが手をとるように見ることが出来ます。
以前、岩稜に登って爆裂火口や支笏湖を眺めながらお昼ご飯を食べた、テラス部分はすでに崩れ落ちて無くなっているようです。
このままでは、そう遠くない将来に、あの岩稜は崩れ落ちて無くなってしまうのではと心配されます。
自然の成り行きにまかせるのが良いのか、それとも人工的に防止策を摂ることが良いのか、難しい問題ですが、私個人的にはあの岩稜は残して欲しいと思うのですが・・・。


第二展望台から山頂の岩稜を見る

爆裂火口越しに見える、風不死岳とその後ろに樽前山

火口越しに風不死岳と樽前山が重なって見えます。地図上でも確認できますが、恵庭岳・風不死岳・樽前山は一直線に並んでいるのです。
ここを走る火山帯の中心線なのだそうです。
この線上にある支笏湖の湖底からは温泉が湧きだしていて、その性で湖水の対流が生じ、支笏湖内の水温が一定に保たれるので、凍らない不凍湖となったそうですし、自殺者が上がってこないのもそのためだとか。


第二展望台からのオコタンペ湖


第二展望台で

爆裂火口を見下ろす

第二展望台から上は、危険なため立ち入り禁止となっています。
千歳市の最新情報によれば、先日の十勝沖地震で岩稜に新たな亀裂が生じ、岩や木が登山道に落ちているとのこと。本当に脆くなっていて危険なようです。

ゆっくり休んでから、下山です。
途中の急坂では落石の危険も十分ありますから、慎重に間隔をとって降りていきましょう。
ここさえしのげば、後は紅葉や森林浴を楽しみながら登山口までのんびりです。

恵庭岳登山の後にはゆったりと温泉というのも良いものですね。
直ぐ近くには、丸駒温泉と伊藤温泉がありますので、楽しめます。どちらもとても良いお湯ですよ。

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