白雲山から然別湖を見る
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白雲山
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白雲山の登山口は然別湖から南へトンネルを潜り、最初の車の入れる道を左に入るとすぐに広場があり、白雲山・天望山登山口と書かれた標識がある。
車を停め、準備をして歩き始める。
登山道は岩混じりの結構な斜度の道である。
ファミリー登山向きの手軽な山だろうと勝手に思っていたが、ずっと続く岩混じりの急坂に気持ちを引き締めざるを得ない。甘く見てはいけない・・・。
結構な斜度の道が続く
思わぬ急坂を40分近く、一汗かかされると平坦となり稜線に出た。
行く手にこんもりしたピークが見える、あれが山頂と行くが道はピークを通り越す。
アレッ? 良く見ると、どうやら次のピークが白雲山らしく小さくコルへと下がって行く。コルから登り返し、しばらく行けば岩がゴツゴツ重なり合った所へ出る。
岩の多い山だとは感じていたが、こんなに岩だらけの所があるなんて想像だにしていなかった。
山頂下の岩場
バランスをとりながら慎重に登って行くと、白雲山の南西にある東ヌプカウシヌプリと西ヌプカウシヌプリの2山が並んでいるのが目に入って来た。
名の通り、兄弟のようなイメージである。
東ヌプカウシヌプリ(左)と西ヌプカウシヌプリ
そして南側に十勝の大平原が遥かに広がっているのが目に飛び込んでくる。
オオ〜! さすがに広く大きい。霞む地平線が湾曲しているようにも見える。
遥かに広がる十勝の大平原
そして大きな積み重なった岩を辿れば、白雲山山頂である。
然別湖が眼下に、その向こうにはウペペサンケ山がどっしりした姿を横たえている。
白雲山山頂から然別湖を眼下に
予想外の素晴らしい展望である。嬉しい誤算だ。
然別湖の青く澄んだ湖面が印象的、美しい。
どっしりと横たわるウペペサンケ山
紅葉の十勝岳で強風に負け、林道でタイヤがバーストと情けない目にあって、下がり続けていたモチベーションが一気に盛り返して来た感じである。
残してあったお昼ご飯の残りを食べ、周囲の景観を目に焼き付ける。この近くにある山々に、思いつきでは無く、一日かけてゆっくり来たいと思った。
時間は午後2時を廻っているが、天望山を目指す事にした。
天望山へのコルに続く道は、段差の大きい激しい下りである。
近いのでコルへはすぐかと思ったが、これでもかと言う位下る。
コルに近づくと、背が低い笹が道に被っている。
迷うほどではないが、慣れない人は不安を感じる笹である。
コルから見上げる天望山
笹かぶりはますます酷くなり、コルから天望山へは標識はあるものの道は全く見えない。
笹を漕いで行けば道を失うほどではないけれど、その意欲を削ぐ笹の状態である。
時間も午後3時過ぎ、先の道の状況がわからないので天望山は諦める事にした。ここから湖畔へ直接降りる道が付いているが、ここも笹がビッチリ被っている。
ここにはピンクテープが点々と付けられていたので不安無く降りられたが、多くの人が安心して歩けるように笹刈り等整備をお願いしたいと強く思った。
天望山のコルから湖畔歩道まで約15分、湖畔歩道は歩き易く整備されている。
きっと、東雲湖へ向かう遊歩道でもあるのだろう。
北海道三大秘湖の一つである、東雲湖。
行ってみたい気持ちもあったが、いつか天望山などと一緒に歩けば良いと、登山口へと足を進めた。
歩道からの然別湖
白雲山は思いのほか、展望の良い登りがいのある山だった。
今回は、ついでのような気持ちで訪れたが、いつか一日かけてゆっくりと歩いてみたいと思わせる雰囲気のある山であった。