春の妖精 1

千歳近郊   2014.4.18(金)   晴れ

 


 

 

 

日毎に

交通事故からのリハビリを兼ね毎日ウオーキングに励んでいる。
ただ歩くだけでは飽きるのでカメラ片手に付近の林内に踏み入り、春の息吹を探しつつだ。

たまたま見つけた小さな命、毎日観察しているとその成長の早さ・逞しさは驚くばかり。
花芽が数日後には蕾となり、次の日にはグンと背丈が伸び、更に次の日には遠慮がちに花びらを開き始める。
そして1周間もすれば主役は私とばかりに表情にも自信と気高さが溢れだす。

先週訪れた千歳湖のミズバショウも咲き始めで一分咲だったが小1週間経つと6〜7分咲きになってまさに見頃。

春の野山は日毎にその表情を変え美しく変化する。
毎日のように訪れてその変身ぶりを眺めていると、リハビリの意欲も高まるようだ。

 

水色の宝石

月曜にエゾエンゴサクの小さな株を見つけた。
まだ草丈5cm位だが、蕾をいくつも付けている。

それが4日経った金曜日、花を付けていた。
私の好きな水色の花だ。

エンゴサク
宝石のような輝き

 

エゾエンゴサクには赤紫、青、白など色変わりが多い。
私はその中でも薄い鮮やかな水色が好きなのだ。

この花はまさにその美しい水色。超嬉しい!

なんとかその美しい清楚な表情を切り取ろうとするが、なにせ小さく林内で光も思うようにならず、苦戦する。
プロの写真家なら何時間でも何日でもチャンスを待つのだろうが、そんな根性はない。
プロとアマの違いは機材の優秀さや豊富さより、粘り・根性の差なのだと痛感した。

 

 

 

白い宝石

金曜日、5日ぶりに千歳湖のミズバショウを見に行った。


前回の日曜日はまさに咲き始めでポツポツ程度だったが、5日経つと7分咲ぐらいになり湿地全体に白い宝石がばら撒かれているかのよう。
しかも花達は少女のような初々しいものばかり。

ミズバショウ
初々しい表情のミズバショウ

 

花に見える仏炎苞と言われる白い苞、ゆったりと開いているものあれば細く締まっているものありで、その表情も千差万別。
霜で葉先がやられているものもあるが大半は純白で初々しい。

その美しさ初々しさを切り取ろろうと逆光で狙ってみる。

 

「どうかな?」 
現像してみると花はまあまあだったが背景に気が付かなかった枝が入り込んでいる。
「アチャ〜!」である。

 

 

群生している様子も狙ってみる。
雰囲気だけでも伝わるかな?

面倒臭がらず少し長めのレンズを持ってくれば良かったな〜・・・。

 


光に透けるミズバショウの花 (仏炎苞)

 

幾つか逆光での表情を狙ってみる。

完全な逆光で撮ったミズバショウ、苞が透ける感じは良く出たけれど花が影になり黄色にならなかった。
やっぱり思い通りに表現するのは難しい。

 


湿地内の様子

 

目立たぬ原石

林内を歩くと、もう目新しく感じなくなってきたフキノトウやフクジュソウなどが点々と咲いている。
でも素通りせずじっくり見れば、アズマイチゲが小さな花を懸命に咲かせていたり、フキノトウの雄花や雌花の微妙に違う姿に気付いたりする。


アズマイチゲ

 

林内の枯れ葉に埋もれるようなアズマイチゲ、まさに蕾を開かんとしている姿を見つけた。
「よく頑張ったね!」と声を掛けたくなるか細い可憐な花だ。

あちこちに群落を作っている福寿草。
丁度日差しがスポットライトのように当たっている花を探して撮ってみた。



見慣れた福寿草の花

 

斜面には少しでも多くの太陽の光を求めて背伸びしている感じの花が。


光を求めて伸び上がる福寿草の花

 

フキノトウ、雄しべと雌しべを観察することなどあまり無いけれど蕊を伸ばしている姿は面白く惹かれる。


雄しべを伸ばしているフキノトウ

 

ピンクの宝石

春の妖精の女王、カタクリ。
どんな様子だろうと咲く場所を見に行った。

まだかなと思っていたら、花茎を伸ばし蕾を付けだしているものも。
気の早い数輪は鮮やかな濃いピンク色を見せていた。

カタクリ
蕾を付けたカタクリ

 

そして気の早い花は

カタクリ
濃い鮮やかな色のカタクリ

 

カタクリ
同じ花

 

日差しが強すぎたのか、思ったより妖艶な鮮やかすぎる姿に映った。
それはそれで美しい。


でもカタクリはもう少し優しい色や形のほうがお似合いだと思うけれど、皆様はいかがですか?

カタクリ
軽やかに踊るカタクリ (昨年撮影)

 

 

これからしばらく、北国の野山は春の妖精たちが活躍する場。
そして日によってお天気によって主役は代わり、表情も変わって私達を楽しませてくれる。

私も単調で面白く無いリハビリを成果あるものにするためにも、野原や林内を散策しながら楽しみたいと思っている。

 

 

 

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