2018.6.25(月)オロフレ峠 0830 羅漢岩 0900 1062mコル
0925〜35 オロフレ山頂 1015〜45 1062mコル 1120 オロフレ峠 1145 花のオロフレ山を久しぶりに訪ねてみた。
長く続いた低温傾向も終息の気配なのと、花のシーズンも最盛期を過ぎたので、のんびり楽しめるだろうと考えての山歩きである。
支笏湖・大滝・壮瞥を通り、オロフレ峠に着いたのは朝の8時。
お天気は晴れそうな気配だが、霧っぽく雲も多い。気温は7℃。
車から降りるとものすごい北風が吹いていて寒いこと。体感温度は氷点下である。どうしようか戸惑ったが、意を決して防寒具に身を包み歩き出す。
旬は過ぎて・・・
いつの頃からか登山口付近に定着している「チシマキンバイ」や「ヨツバシオガマ」。
強風の中、黄色い花を大きく揺らしながら咲いていて早速ご挨拶。
寒さに指先は凍え、揺れ動く花は止まってくれず、ピントを合わせるのに一苦労。
チシマキンバイ
歩き出すとすぐに樹林帯に入るため、風が避けられ心底ホッとする。
樹林帯ではマイズルソウがたくさん咲いていて可愛らしいが、シラネアオイやツバメオモト、スミレの仲間などはすでに咲き終わっていてちょっぴり寂しい感じ。1003mPからは稜線歩きとなり花のプロムナード。
スミレやイチゲは終わっているが、アカモノ、ヨツバシオガマ、イワカガミなどが目を楽しませてくれる。
アカモノ
アカモノとヨツバシオガマは、まさに旬。とても綺麗で品もある。
アカモノはコケモモと間違われることも多い花、花より葉を覚えると見分けが楽だ。花を楽しんでいるとすぐに険しい表情を見せる羅漢岩。
私はこの断崖の景観が好きで、最も厳しい表情を見せる厳冬期に怖いもの見たさで何度か訪れた。
険しい断崖の羅漢岩
羅漢岩の縁を通る道は急で滑り易い所があるので、慎重さが必要だ。
よそ見は駄目よ・・・!
羅漢岩を過ぎれば1062mコルまでは、再び花を楽しむ散歩道。
イワカガミ
シラネアオイがこんなに多かったかなと思わせる道、この日はすでに花は終わり葉ばかりだったが最盛期はさぞかしだろうと思わせる道がしばらく続いた。
右手に倶多楽湖、左手に洞爺湖、正面に樽前山と風不死岳を眺めながらの稜線歩きは気分も上々なのだが、この日は霧の影響か霞んでいて少し残念。
ただ有り難いことは、風が弱まってきたのと晴れ間が多くなってきたことだ。
旬の花咲く、愚直道
1062mコルで一休み。
見上げる山頂は低い雲に覆われているが雲の動きは速く、時折見え隠れしている。
雲に見え隠れするオロフレ山頂部
ここから山頂へは斜度が増して直登していく道だけど、花も多く癒され励まされつつ歩く道。
まだ少々寒さを感じるけれど、防寒具を脱いでやる気を見せる。
1062mコルから
急ぐことはない、ゆっくり慎重にごろごろ石混じりの急坂を一歩一歩だ。
チシマフウロが姿を見せ始め、ヨツバシオガマも咲き出した。
チシマフウロ
少しキツくなると、話しかけたり写真を撮ったりして気を紛らわせる。
ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマは赤紫だった葉を緑に変え始め、なかなか面白いグラデーションを見せている。
岩が目立つようになった所で、黄色い花が点々と。
いつも楽しみにしている、ミヤマダイコンソウである。
逆光に透ける、ミヤマダイコンソウ
岩の間から咲かせる花は逆光を受けて透き通り、花弁の重なりもしっかり見えている。
すでに散った花もあるけれど、まだ見頃の花も見られて嬉しかった。
ミヤマダイコンソウ
さらに息を弾ませながら登っていく、山頂間近ではカラマツソウとハクサンチドリが励ましのエールを送ってくれる。
ありがとう!
カラマツソウ
傾斜が緩むと間も無く山頂。「お久しぶり」と山頂標識に手を触れる。
すっかり雲も取れ、上天気。
樽前山や風不死岳の姿が凛々しく美しい。
風不死岳(左) 932m峰 樽前山(右)
風も弱まり日差しも豊か、穏やかで暖かなオロフレ山の山頂。
洞爺湖方面の見通しは良くないが、東から南にかけては良好で太平洋もキラキラ輝いている。
まだ時間は10時過ぎだが、持ってきたおにぎりやグレープフルーツを口にする。
果物が一番だわ〜
思いは同じ?
山頂でゆっくり時間を過ごし、さらに花を楽しもうと下山にかかる。
カラマツソウ、ハクサンチドリたちが私たちを引き止め、なかなか進めない。
ハクサンチドリ
膝を痛め、登りより下りが大変な私たちには丁度良い。
花たちを眺めながら、慎重に・慎重に下る。
エゾシモツケ
この頃から登ってくる人たちが多くなり、頻繁にすれ違う。
私たちと同年輩の方達が多い。
多分、お天気を見てオロフレ山にでも・・・と来られた方達なのだろう。
思いは同じなのだなと、道を譲りながら挨拶を交わす。1062mコルまで降りてきた。
登った時とは異なり、清々しいすっきりした姿を見せるオロフレ山があった。
1062mコルからのオロフレ山
羅漢岩手前から見る、小岩峰とオロレフ山のコラボも新鮮な表情を見せていた。
小岩峰(人が登っている)と、奥にオロフレ山頂
久しぶりに訪れたオロフレ山、花の最盛期を過ぎての訪問だったが期待以上に楽しませてくれた。
若い時のように軽やかに弾むように歩くことはもう出来ないが、人様にご迷惑をおかけしない範疇で山を自然を味わい楽しんでいきたいと思う。
7月は東北地方を旅するつもり。
体調を整え、無理なく、東北の山を再訪したいと思っている。