下北半島  仏ヶ浦  川内川渓谷

 

下北  2018.7.27 (金)  晴れ

 


 

仏ヶ浦

 

2018年の、二週間にわたる二人旅も今日7/27が最終日。

最終日は、むつ市の川内川渓谷を散策し、次いで絶景スポットでもある仏ヶ浦を観光。
午後、大間港からフェリーで函館へ向かい、高速を利用して帰宅する計画だ。

 

川内川渓谷

むつ市の海上自衛隊基地の前を通り西へ。
自衛隊の港には数隻の自衛艦が停泊中、他は訓練に出ているのか基地はガランとしていた。

県道46号線に入り暫く行くと、川内川渓谷遊歩道の案内表示。
トイレや東屋なども整備されている。

まずは、大滝を。

大滝
幅広の勇壮な滝「大滝」

 

説明によると、龍神のすみかであった大滝を山伏が修業の場としたと言う。
橋の上かなので、滝の正面やや上から眺めることになる。
均整の取れた勇壮な滝である。

渓谷はかなり深く、流れる水に木々の緑が映り込み、ちょっと不思議な景観を見せていた。

渓谷
木々の緑が写り込んだ、深い渓谷

この渓谷は長さ約4Kmの遊歩道が整備され、市民や小中学生の散策や自然観察のスポットになっているらしい。

 

自然がつくる造形美、風の芸術だ。

佐井村にある仏ヶ浦へ。国の天然記念物に指定されている名所である。
私達は、牛首港から船で訪れる。

0930発の小型船「夢の海中号」、仏ヶ浦まで僅か15分。
朝まで霧がかかっていたそうだが乗船した時は山の上まで霧は上昇しており、観光には支障ない。
船の操縦は息子、会計兼案内ガイドは元気印のおかあちゃん。

港を出ると、すぐに私達にとっては奇岩と映る岩、ガイドのおかあちゃんは知らん顔。
名もない岩と言うことね。

奇岩
面白い奇岩に見えたが、案内のかあちゃんは知らん顔

10分もかからず、仏ヶ浦へ。
元気印のおかあちゃん、やおら「〇〇の岩でございま〜す。」
これは蓮の花だったかな?
どう見たら、蓮の花に見えるの〜?

奇岩
仏ヶ浦の奇岩群  「蓮花岩」と右の尖った岩は「一つ仏」

 

尻屋崎もそうだったが、仏ヶ浦も海がエメラルドグリーンで美しい。
おかあちゃんに聞くと、「海底が白緑色の岩で出来ているから」との説明。
やはりそうか、納得!

仏ヶ浦
奇岩が次々と 右端の尖っているのが「一つ仏」

おかあちゃん、説明してくれるけど早口なのと下北なまり、それにエンジン音で聞き取れない。

保護怪我裏
いよいよ仏ヶ浦の全景が見え始めた。  帆掛岩(中央右)  天竜岩(左)

蓬莱山、天龍岩、屏風岩、岩竜岩、五百羅漢・・・色々名付けられているようだ。

 

港
桟橋に到着  左奥が五百羅漢、右に岩竜岩

 

仏ヶ浦には小さな桟橋が作られ、上陸できるようになっている。

「30分間の上陸です。必ず帰ってきてください」と、ガイドのおかあさんは船の中で休息の様子。

 

蓬莱山
蓬莱山の前で

各岩の名は、仏教用語から付けられているらしい。
後ろの大きな岩が、蓬莱山。

 

奇岩
これは、帆掛岩とか言ったな

 

白緑色の高さ100mもの巨大な岩が風化により縞模様を作ったり、尖ったり様々に変化している。

 

天竜岩
天竜岩を見上げる 岩の上部はお社のようにも見える

 

 

仏ヶ浦
帆掛岩

 

確かに奇岩の連続、岩と風の芸術と言うか悪戯かな?
この岩、調べてみたら凝灰角礫岩と言うそうで、火山灰から出来ている。
軟らかい岩なのだ。

風化した岩を極楽になぞらえ、名付ける人間の知恵というか商魂と言うか、それも大したものだ。

珍しい光景に、世の中色々なものがある! と納得。
確かに、絶景スポットではある。

船はエンジン全開で帰路につく。煙と匂いが凄い。

仏ヶ浦
仏ヶ浦の光景に満足して  えっ! 煙と匂いが堪らないの?

 

牛首から佐井村方向へ車を走らせていると、仏ヶ浦を見下ろせる展望台に出た。
仏ヶ浦の全景が見下ろせる。
歩いていると近すぎて全体がよくわからかなったけど、上からだと良く分かる。

仏ヶ浦
仏ヶ浦全景  砂地の広場から上へ、天龍岩・帆掛岩・蓬莱山、蓮花岩、一つ仏

 

大間フェリー

仏ヶ浦から大間まで、約1時間。
午後2時のフェリー、昼食を食べて乗船手続き。
予約時に印刷しておいたQRコードを機器に読み取らせるだけで、すべて完了。

フェリーは函館まで、1時間半。
一晩以上乗っているフェリーに比べて、とても楽だ。

函館上陸後は、淡々と高速道路に乗り、千歳まで。
夕方には、里心が高まっていた自宅へと帰り着いた。

 

旅を終えて

2周間の東北二人旅、心に残る良い旅だった。

異例の暑さには降参したが、知恵を働かせて何とか対処して目的を達成できたと思う。

昔の印象から大きく変わってしまった尾瀬も、変化を感じ取れたという意味では許される。
月山は思っていた以上の花の山、鳥海山麓の湧水群も期待以上の素晴らしさだった。
初めてだった津軽半島と下北半島、素朴さを味わい、新たな発見もあった。

苦戦した岩木山では体力の限界を如実に実感し、体力気力に即した楽しみ方を覚えたことは、何よりの収穫であった。
「此処を今日の山頂にしよう」と言う考え方は、山歩きばかりでなく、一般生活の中で、これから生きていく過程の中で、大切な信条となるものだ。

後期高齢者になって社会のお荷物的存在として見られ認識されるだろうが、引きこもらずに明るく楽しく活動的に生きていくには、「今日がこれからの人生で一番若い日」と思うこと、「此処を今日の山頂にしよう」の気持ちで自分にあった活動をすることが大切なのだと思うのだ。       

 

 

オジロワシ歌壇

 

・夏光(なつかげ)のまばゆき朝の仏ヶ浦 発光体となりて輝く

・カーフェリー凪たる海に一筋の旅の思い出引きつれている

 

 

 

 

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