白老岳 (968m) (道央) 2007.2.10(土) 曇り・小雪
C840m北東コルからの白老岳 |
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2007.2.10(土)〜2.12(月)は三連休で札幌雪祭りや支笏湖氷濤祭りなどの北国ならではの祭典が各地で催され混雑が予想されています。 お天気は2.10がマアマアで後は雪の予報です。 お天気ならば少し遠出を考えていたのですが、この予報で安近短の山に変更、支笏湖の西側に位置する白老岳で遊ぶ事としました。 白老岳は昨年末、南側を走る白老・大滝線が冬季通行止めになる前に南尾根を使って登ろうとしたのですが、雪不足で断念しています。 今回は国道276号線中笛橋からの二の沢ルートを往復するお手軽ルートです。 中笛橋の美笛峠寄りにある車二台分ぐらいのスペースに駐車しました。ここに駐車出来ない時は橋から200mほど大滝寄りにスペースがあります。 |
中笛橋の大滝側からすぐ南の斜面に取り付きます。
国道の除雪で高くなった雪壁を乗り越えるのに少し苦労していると通るトラックのドライバー達から冷やかされてしまいました。
スノーシューを履き、取り付きの南側急斜面を上がります。
歩き始めだけに意識してゆっくり登らないと結構キツイ登りです。
張り切って先頭を歩いてくれたカミさん、登り切ると息を切らしています。
取り付きの斜面を上がると林道に出会う |
ここからは比較的広い南に延びる尾根を緩やかに登って行きます。
曇り空でハッキリしないのですが、北側には恵庭岳の岩稜山頂部が正面には白老岳が見え隠れしています。
右に白老岳、左に945m峰 |
まだ今日は誰も歩いていない広い尾根を進んでいきます。
幸い雪は足首程度、ルンルン気分で歩きます。
C600mを過ぎた辺りで左の沢方向からスキーのトレースが出て来ました。
三の沢から来たとは思われず、二の沢には車が無かった、どのようなルート取りのトレースだったのでしょうか?
白老岳の姿が段々近くなってくる |
進む尾根の正面には南白老岳と白老岳が並ぶように座っています。
その右横に見える筈のホロホロ山や徳舜瞥山は雲に覆われ姿を隠しているのが残念です。
白老岳(左)と南白老岳(右) |
進む尾根上にはダケカンバやトドマツの疎林で例年は樹氷となって目を楽しませてくれるのですが、今年は雪不足なのでしょう樹氷まで育っていません。
樹氷にはもう少し・・・ |
概ね南に進んでいた尾根は南東に向きを変え、白老岳手前のC870mPへ登って行きます。
時折差す陽射しが木々と雪原に光と影の模様を見せてくれています。
音が吸収され、静まり返った斜面を歩く |
C800m付近からは南白老岳が存在感を大きくアッピールしています。
この山は北西と南東から見ると写真のように台形に見えるのですが、北東と南西からは鋭い三角錐に見え表情を全く変える山でもあります。
南白老岳 |
先行していたスキーのトレースはC870mPの右を巻き、そのまま南白老岳への稜線に向かっています。
トレースと別れC850mのC870mPと白老岳とのコルへ、コルから本来なら白老岳の北側に回り込み北斜面をジグを切りながら登るのですが、今日はそのまま北西から白老岳への斜面を直登してみました。
白老岳山頂直下から見るC870P |
白老岳の山頂付近は氷化している事が多いのですが、今日は新雪のお陰で何とかスノーシューで登れそうです。
ですがやはり山頂まで標高差20m弱の所から硬くスノーシューの刃が立たなくなってきました。
仕方なく慎重に急斜面を北側にトラバースし、小さな凍った雪庇をスノーシューを脱ぎキックステップで乗り越えて山頂へ到達しました。
登り着いた山頂は、先程までの陽射しは隠れ小雪が舞い始めていて視界も利きません。
逆に山頂に立つと同時に視界が晴れ諦めていた大展望を手にする事もある。
自然のイタズラ、もてあそばれている感じすらありますが、私達にはどうする事も出来ない大自然の力です。
辿り着いた山頂、山頂標識に付いたエビの尻尾を払い落として |
幸い風は弱く然程寒くありません。
熱いコーヒーで身体を温めつつガスで視界を閉ざされた中、南側斜面のシュカブラを眺め、たわいの無い会話をしている内にフッとガスが少し切れ、南白老岳が姿を見せてくれました。
姿を見せた南白老岳 |
昨年末登ろうとした南尾根も何とか見えています。
何時かチャレンジしたい思いが湧いてきます。
登ってきたルートを降りるのは怖いと下山は通常ルートの北斜面を降ります。
北斜面は傾斜は急ですが軟らかい極上のパウダースノー、膝上まで潜りながら気持ち良く快調に降りました。
極上パウダースノーに覆われた白老岳北斜面 |
少し気持ち良く降り過ぎ若干登り返してC850mコルでお昼ご飯、小雪が本格的になってきました。
緩やかな雪の下りは膝に優しく疲れも違います。
小一時間ほどで白老岳の静寂な白一色の世界とは別世界の、車の騒音が行き交う現実の世界へ舞い戻ってきました。