七条大滝

道央   2012.1.20(金)   晴れ

 

大滝

 

 

七条大滝

支笏湖の東側、樽前山を源流とする丸山川に掛かる高さ15mほどの滝。
放物線を描いて流れ落ちる滝は裏側に回り込んで眺める事も出来る優しげな滝である。
柔らかい砂岩の崖からは常に水滴が滴り落ち、夏などは滝に打たれながら水遊びが出来そうな雰囲気、でも冬は滝水そのものは流れ落ちているが滴る水滴が巨大な氷柱を幾つも形造り荘厳な雰囲気を醸し出す。

午前中に美笛の滝をのんびり眺め、午後は七条大滝で過ごそうと訪れた。

 

一級国道

七条大滝へ林道を進む、何時もはスノーシューを履いての歩きであるが氷瀑ツアーが何回か催されたのかしっかり踏み固められ幅広の国道並みの道が付けられている。
スノーシューはザックにくくり付け、つぼ足でぐんぐん進む。

道ばたにはウコンウツギやツルアジサイの枯れ花が寂しげに立っている。

ウコンウツギ
ウコンウツギの枯れ花

 

見事!

大滝へは台地から約40mほど沢へ降りていく。
急な下りを降り始めると、滝が落ちる轟音が響いている。

滝が見え始めた、今年は寒さが続いているせいかしっかり凍りつているようだ。
しぶきを上げて流れ落ちる滝を中心にして大小様々な氷柱が滝の側壁から垂れ下がっている。

見事! と言うしかない素晴らしさである。

七条

ザックを降ろしカメラ片手に滝の周辺を歩き回る。
氷柱は大きい物で長さ10m以上、太さは根元で1m近い。
それが何十本も垂れ下がっているのだ。
壮観以外の何ものでもない。

 

人生色々、氷柱色々!

誰も居ない凍てついた七条大滝。
色々な角度から氷柱をじっくり観察、同じようでありながら一つ一つ大きさも形も色合いも違う。
まさに人生色々である。

氷柱
微妙に大きさも形も違うがどれも美しい

当たる陽光の加減によっても色が変化するようだ。
青っぽかったり、赤みがかったり、緑が強かったりする。

氷柱
色の変化も面白い

滝の水しぶきが多く落ちる所には階段状の氷柱が出来、間もなく始まる支笏湖氷涛祭りで作られる氷像のようだ。

氷像
人工の氷像を思わせるものも

この他にも様々な表情の氷や氷柱があり、眺めていて飽きる事がないほどなのだ。
突然 ド〜ンと言う大きな音と共に一本の氷柱が自重に耐えかねたのか崩れ落ちた。
あんな物に当たったらと思うだけで恐ろしく震えが出る。
良く見ると滝壺付近には直径1m位の落ちた氷柱が何本も横たわっている。
決して氷柱の傍には近づかないよう注意が必要である。

 

氷模様

滝から流れる沢に氷が張り、面白い模様を形作っていた。
その表情を何とか切り取ってみようと試みたが、うまく切り取れない。
少しご紹介しますので気持ちだけ汲み取って下さい。

氷もよう
岩に張り付いた氷と水の流れ、一部が七色に輝いている

 


氷模様
同じく氷が作る模様、端の造形が何とも美しい

自然を観察すると思わぬ繊細な造形に驚かされる。
何をどうすれば、こんな形が作られるのか、不思議が一杯である。
自然は何時もは意識させる事もなく何気ないが、ともすれば凄まじいばかりの力や破壊力を見せ私たちを畏れ敬わさせる、そしてその同じ力が繊細な芸術を生み出す。

とても敵わない相手なのである、浅はかな知力で征服しようなど思わず、ひたすら仲良く付き合ってその素晴らしさや凄さを感じていきたいものだと強く思った。

七条大滝は予想以上の素晴らしさで私を魅了した。
自宅の近くにそんな場所を持つ幸せを感じつつ、これからも自然と楽しみ、上手に付き合っていきたいものである。

七条滝
七条大滝の全景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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