イチャンコッペ山 (829m)

道央   2012.1.4(水)  晴れ

 

 

2012.1.4(水)
登山口 0925
8合目 1130〜45
山頂 1215〜1300
登山口 1425

初山

今年の初山は地元支笏湖にあるイチャンコッペ山。

1/4は奇麗に晴れ、支笏湖畔からは恵庭岳が朝日を浴びて赤く輝いて登ってこいよと誘ってくれているようだったが、今の時期は雪が締っておらず一人ではラッセルに往生するに違いない。
誘惑を振り切って、予定通りイチャンコッペ山で遊ぶ事にする。
何度も登っているイチャンコッペ山、山頂にたどり着けなくても構わない。のんびりゆったり雪原歩きを楽しみ、恵庭岳を始めとする山々の景観が楽しめれば良いのだ。

 

同情

支笏湖のポロピナイから恵庭岳寄りに進みヘアピンカーブの所にある支笏湖展望台の駐車帯に車を停め登山口へ。
登山口から幌平山へと突き上げる取り付きの尾根はかなりの急斜面、意識してゆっくり登り始める。
幸い昨日か一昨日のものと思われるトレースが新雪に覆われながらも残っている。
スキーを担いで登ったのか、つぼ足のトレースで膝上まで埋まりながらのそれは苦戦振りが偲ばれる。

私はスノーシューだから楽勝だ、汗をかかないゆったりペースで高度を稼ぐ。
笹は概ね埋まっているが、この時期だから時折落とし穴が待っている。
C550m付近でトレースは引き返したらしく無くなった。
せっかく頑張って登ったのに疲れ果てたのだろうか、思わず同情してしまう。
これに懲りず、次はシールを付けるか、スノーシューで再チャレンジして下さいね。

トレースの無くなった斜面を少し登り、夏道より少し下側を適当にC614mPとのコル目がけてトラバースして行く。
電波反射板があるイチャンコッペ山8合目のピークが見えだした。

8合目
正面に8合目ピーク 右はC614mP 

 

落とし穴

トラバースを終えC614mP、C625mPを軽く巻いてC785mPの8合目ピークへ進む、概ね膝位のラッセルだが雪は軽く辛くはない、まっさらな雪原を歩く楽しさを満喫しながら歩くのは爽快でもある。
ただ時折笹を覆った雪がまだ締っておらず落とし穴となって私を待っている。
一旦嵌ってしまうと抜け出るのに一苦労、その度に悪態をつきながら雪と格闘だ。

振り返ると恵庭岳がそんな私を見つめているかのようだ。

恵庭岳
振り返れば恵庭岳が

人の気配のない雪原には兎の足跡が幾つも付いている。
道案内をするかのような足跡の主との会話を夢想しながら歩みを進めば電波反射板は目の前だ。



8合目は目前

 

一息

8合目に着いた。ゆっくり登って来たせいか、すでに2時間が経っている。
お隣の紋別岳が凛々しい。
きっと今日も何人かが登っているに違いない。



紋別岳

ここから眺める支笏湖や樽前山・風不死岳、恵庭岳の表情が大好きだ。
今日もなかなかの表情を見せている。

支笏湖
8合目からの支笏湖と樽前山・風不死岳

そして恵庭岳から漁岳〜空沼岳の山並みが凛とした姿を見せている。

恵庭岳
恵庭岳〜漁岳〜空沼岳の山並み 手前に歩いて来たS字の稜線

8合目からイチャンコッペ山はわずかな距離だ。
稜線通しに夏なら15分、冬でも30分はかからない。


イチャンコッペ山(奥)


爽やか

8合目からは平らな稜線を少し歩き、一旦下って約80m登るとイチャンコッペ山頂だ。
山頂まであと僅か、山頂の樹々の枝先に霧氷が付き、あたかも花が咲いたようになっている。
真っ白な雪原に咲いた満開の花たち。
何と清々しく爽やかな表情であろうか。

満開
雪原に咲く花

山頂標識のある所から100mばかり奥の最高地点へ行きザックを降ろす。
札幌方面は雲が広がっているが、青空とまばゆい日射し、風もない。
気温が低いのかしんしんと冷えてくる。
熱い紅茶やコーヒーを飲み、リンゴやみかんでお腹を満たす。
何と言う気持ちの良さだろう。

恵庭岳
恵庭岳

ここからの景観の一番は恵庭岳だ。
爆裂火口が大きく口を開き、迫力満点だ。

雪原には私のトレースと兎の足跡が交差しているだけ。
静寂が辺りを支配し、音もなく時間が過ぎていく。

雪原
雪のキャンバスには、私のトレースと兎の足跡だけ

そんな一時を、逆光気味の恵庭岳と霧氷で満開の花でドラマチックに切り取ってみた。

恵庭岳

 

2年振りの雪のイチャンコッペ山、お天気にも恵まれ堪能した。
小1時間も静寂さを満喫し、寒さを感じ始め下山する事に。

下山し始めるとすぐにスキーで登ってくる単独男性と出合い、一言二言、言葉を交わしエールを交換する。
往路のトレースを概ね忠実に辿りつつ下る、当初は帰りに幌平山へ寄ろうと思っていたのだが冷えてきてテンションも下がりそのまま下山した。
取り付き尾根からは西日に照らされた支笏湖のカルデラ壁と湖水が鮮やかに輝いていた。

カルデラ壁
日差しに映える紋別岳のカルデラ壁

2012年の初山は晴天に恵まれ爽やかな山行となり嬉しく感謝したい。
今年も可能な限り時間を見つけては山や自然とかかわり、力をもらい元気に過ごしたいと思った。

 

 

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