・これでも踏跡?

C1860mの前山手前から踏跡が左のハイマツの中へと続いている。
出始めからハイマツの枝を踏み越え・押し除けながらの道で先が思いやられたが、僅か数十mで通り抜け草原の道となった。

少し登って前山を巻き気味にトラバース、次いでアンギラスの基部目掛けて一直線に標高差100m以上の急降下だ。
笹に覆われ隠れ気味の所もあるが、これが踏み跡かと思うほどしっかりした道だ。

アンギラスが大きくなり大変な迫力。斜面の彩りも美しい。

アンギラス
基部付近からのアンギラス

 

アンギラスの先にある平山と有明山を結ぶ稜線の山肌も色づきだして美しい。

山肌
比麻良山〜比麻奈山の稜線も彩られ美しい

 

・超・楽しい〜!

アンギラスの基部へやって来た。
増々勇壮、凄まじく見える岩稜にいささか緊張が走る。

アンギラス
アンギラスの基部から

 

ハイマツを払い、岩を攀じながらの道だと覚悟してきたのに、何とちゃんとした道が付いている。
藪漕ぎも岩を攀じることもない、ちょっぴり拍子抜けの道だ。

でも岩稜は益々迫力を増して肉薄してくる。

岩稜
天辺は近い

 

西側は絶壁になっている、岩塔の東側を回り込みながら岩に取り付いていく。
時間の経過も忘れるほど夢中になりアドレナリン全開だ、超楽しい。
カミさんも目を輝かせながら付いて来る。
手がかりの少ない所、狭い所は、声を掛け合いながら慎重に通過する。

やがて私達より高い所はなくなった。

アンギラスの天辺に立ったのだ、「やった〜!」

 

・充実感!

振り返ると、登ってきたアンギラスの岩稜とその先に大槍の姿が。


アンギラスから大槍を見る

 

比麻奈山へ通じる岩稜と平山の稜線がしっかり見える。
その先には、武利岳や武華山、支湧別岳などの姿も。

稜線
平山〜有明山への稜線へ延びるアンギラスの岩稜

 

大した時間ではなかったが、素晴らしい達成感だ。

足元を覗き込むと、背筋が寒くなる。
足場に注意しながら満足感に酔いしれる。

切り立つ
切り立つ岩稜、足がすくむ

 

久しぶりで感じる充実感と満足感そして喜びに浸りながら、お昼ごはんを頂く。
クライマーの人たちは、こんな感激を何時も味わっているのだろうか?
ちょっぴり羨ましい。

満足
ちょっぴりクライマー気分で・・・

 

アンギラスから見るニセカウは、やはり優しい表情をしている。
厳つい大槍でさえ、なんとなく穏やかに見える。

ニセカウ
アンギラスからのニセカウ(右端)と前山、そして左に大槍

 

素晴らしい時間を過ごせたが、何時まで居るわけにもいかない。
前山への凄い登り返しが待っているが頑張らねばと、重い腰を上げた。

 

・癒やし

アンギラスと前山のコルにはまだウメバチソウやアキノキリンソウ、ウサギギク、ミヤマリンドウなどが咲いていた。
風が弱く、花には良い地形なのだろうか?


アキノキリンソウ

 

花達に元気をもらいながら標高差100m以上の急な登り返しを一歩一歩ゆっくり頑張る。
先を行くカミさんの姿がだんだん小さくなる「待ってよ〜」


ミヤマリンドウ

 

前山へようやく登り返して振り返ると、アンギラスが「ご苦労様」とドッシリ鎮座していた。

アンギラス
登れて嬉しいアンギラス

 

大槍の基部でアンギラスの感慨を思い出すように一休み。
必ずや思い出に残る山行になるに違いないと嬉しい思いだ。

にせかう
満ち足りて・・・

 

雲が低く多くなってきて、表大雪の山々が隠れ始めた。
残すは下山のみ、「降らない内に降りたいね」と話しながら急ぎ足。

ツルリンドウ
ツルリンドウ

 

道端に咲くツルリンドウや岳樺の美しい並木を楽しみながら、登山口へと無事戻ってきた。

岳樺
並木のような岳樺の道

 

久しぶりで訪れたニセイカウシュッペ山、素晴らしいお天気と展望で出迎えてくれてありがとう。
お陰様でアンギラスにも登ることが出来て大満足、充実感と達成感を味わうことも出来ました。

 

下山後は翌日のために温根湯温泉へ。
「つるつる温泉」で汗を流し、道の駅で一夜を過ごしたのでした。

 

・オジロワシ歌壇

 

 

・険しさも大き憧れアンギラス
        熱き思いに山も装う

・陽に照りて又燃え上がる紅の色
     うらしまつつじにシャッターチャンス

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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