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改修ラッシュ
我拝師山
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甲山寺
このお寺に限らず、改修工事の行われているお寺の多いこと、そしてその改修の立派なことに驚く。
古くなり修理や修復が必要なことは良く判るし重要だ。
しかし多くのお寺で行われているのは、付加価値を新たに付ける為に工事している感じだ。
「黙って座っていれば年に3億円、しかも無税」と誰かが言っていた。
古き良き佇まいも良いもんだと思うのだが・・・。
20分も歩けば善通寺。
丁度登校時間と重なり多数の中学生に行き交うが、ほとんど挨拶をしない。
こちらが声をかけるとびっくりしたように目を伏せて通り過ぎて行く。
学校や家庭で見知らぬ人と口をきいてはいけないと教えられているのだろうか。
少々、淋しかった。
善通寺聖霊殿
善通寺は聞いていた通り、とても大きく立派な寺院。
伽藍のどの建物一つとっても素晴らしく立派と言うしかない。
「すごいね〜!」出るのは感嘆の声ばかり。
境内をお掃除している奉仕の方も多く皆さん真剣、お寺が信頼されている証左でもあろう。
善通寺御影堂
だが、余りにも立派で巨大で素晴らし過ぎ、私の小さく狭い心には入り切らないようなのだ。
私の心がこの立派なお寺と一体となるのを躊躇している。
善通寺五重塔
太龍寺や焼山寺、最御崎寺、金剛頂寺、金剛福寺、太山寺、岩屋寺、弥谷寺などで経験した、ゾクッ!とするような気持ち、思わず礼をするような気持ちにならないのだ。
大変失礼だし叱られるかと思う、申し訳ない、でもそう感じるのだ。
市街地しかも平地にあることと関係しているのかしら、そういえば私が御参りして感動・感激した寺院は山の中のお寺が多いような気がするな。
ただ、そんな気持ちとは別に静かに心からお参りさせて頂きました。
善通寺から多くのお遍路さんは76番の金倉寺へ向かうけれど、折角ここまで来たのだからと金刀比羅宮をお参りすることにした。
タクシーで「こんぴらさん」の参道まで10分程、参道の土産物屋で荷物を預かってもらい、神社へ歩く。
こんぴらさんはTVなどで何度も見ていて賑やかな観光地のイメージが強かった。
金刀比羅宮
しかしその思いは参道の途中まで、神社の境内に入ると雰囲気は一変して静かで壮大、厳粛だ。
有名な長い階段だが、私達のペースでゆっくり登って概ね15分、本宮に着く。
金刀比羅宮本宮
神々しい気配と歴史を感じさせる建物、何とも素晴らしい。
清掃や維持に当たる人達の献身的な働きも感心する程、見事なものだ。
本宮
本宮で心を込めて礼拝し、御朱印を頂く。
本宮から眺める讃岐平野の景観も素晴らしいものだ。
本宮からの讃岐平野
これで月山神社、石鎚山山頂神社、金刀比羅宮、三つの神社を御参りしたことになった。
金刀比羅宮、本当に素晴らしく、訪れて良かったとしみじみ感じた。
こんぴらさんで
荷物を預けたお土産屋さんで必要なお土産をまとめ買い、家に送ってもらう。
タクシーで善通寺に戻りながら、こんぴらさんの清々しい気に感化されず、御参り後安心して酒に溺れてしまった「森の石松」は可愛いけれど大した奴ではなかったかも・・・ふと思った。
市街地にあるお寺は一部を除いて、山坂や大きな地積や森など有り難さを助長する舞台装置を有しない。
そのせいで中々印象に残りにくいのも事実だと思う。
今日これから訪れる、金倉寺、道隆寺、郷照寺などは残念ながらこの範疇のお寺と言って良いのだろう。
善通寺から、金倉寺へ向かう。金倉寺
住宅地の中のお寺、比較的広い境内にどっしりした本堂が目を引く。
金倉寺本 堂
参拝者も少なく、ゆっくり御参りできた。
金倉寺大師堂
次の道隆寺へは麦畑の中を行く遍路道を楽しみながら歩く。
最近の讃岐うどんは地元産の小麦粉を必ず使うらしく一面麦畑、青い穂が揺れて奇麗だ。
麦畑が広がる
多度津の駅近くにあり、観音様がすらりと並んでいて壮観であった。
道隆寺
道隆寺の観音様
昼近くになりお腹もすいてきた。丸亀市近くのうどん屋さんで昼食にする。
同じ讃岐うどんでもお店によって特徴があるのは、私達にも分かる。
今日のお店の麺はこれまでで一番こしが強かった感じ、だし汁もおいしい。
どのお店に入っても、当たり外れのないのが本場の凄い所だと感じる
うどんはお腹にも優しいし、虜になりそうだ。讃岐平野には、ポコッと盛り上がった小山が多い、どうしてあんな風に盛り上がったのか不思議である。
その中でも讃岐富士と呼ばれる小山はその姿からとても目立つ、「富士山が聞いたら怒るかもね」等と笑いつつその姿を眺めていた。
讃岐富士
住宅地のそばの高台にあるお寺、境内は整然としており、松をはじめとして木々が美しく手入れされている。
こういうお寺、好きだな〜。
郷照寺
今日の宿は坂出市の「BHオマツ」、率直に言うと最低、最悪のホテルであった。
経営者夫婦は無愛想でつっけんどん。
部屋は古いだけでなく汚く埃だらけ、エアコンの吹き出し口には黒く埃が溜まっていて使う気にならず、風呂にはゴミがあってカミさんが掃除してから入浴する有様。
「BHオマツ」ではなく「BHオソマツ」なのである。
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