徳舜瞥山 (1309m)  ホロホロ山 (1322m)

道央   2013.9.22(日)   晴れ

 


 

徳舜瞥山
ホロホロ山とのコルから見上げる徳舜瞥山

 

 

2013.9.22(日)
徳舜瞥山登山口 0745
7合目 0825
徳舜瞥山山頂 0855〜0900
ホロホロ山山頂 0925〜1000
徳舜瞥山山頂 1025〜1100
徳舜瞥山登山口 1200

・黎明

9/22(日)目覚めるとまだ暗い空にほのかなオレンジ色が広がり、その周囲の黒から青に変わっていくグラデーションが何とも美しくしばらく見惚れてしまった。

連休中は何処に行っても混むから、かまけていた庭仕事でもしようと思っていた。
だが、明け方の美しい空をみたら居ても立っても居られなくなってしまう、しょうの無い性分である。

急遽、近場の山にでもと今年まだ訪れていない徳舜瞥山へ車を走らせた。

 

・静寂の中を

徳舜瞥山の登山口は既に5合目、標高700mもある。
登山口まで全線舗装道路、駐車場も舗装され10台は十分停められるスペースがあるゴージャスさだ。

ここから徳舜瞥山山頂まで約2.8Km、150分とコース案内には書かれている。

登山届を記入して歩き出す、今日4番目のスタートだ。
1番の人は1時間以上前に、2組は私より10〜20分位前に歩き出したようだ。

お天気は上々、気温も快適だ。
だが歩くコースはこの時期、花もないし、紅葉には早い。
やや汗ばむぐらいのペースで淡々と樹林の中を進む。

右手にかすかに聞こえていた沢音が大きくなれば、6合目の水場である。
苔がびっしり生えた岩や石の間からコンコンと水が滴り流れ落ち、絶妙な景色となっている。
苔の上に紅葉した葉が数枚散っていたら、最高なんだけど・・・。

水場
苔と水の創りだす静寂の世界

 

・まだまだ?

途中で単独男性をパスさせてもらい、7合目。
ここは旧道との合流点になっていて、今でも冬は旧道を使って登る人もいるようだ。

時間を見ると登山口から1合10分強のペースで来ている。
後2週間で古希を迎える私だが、このペースを維持して登ってみようと云う気になった。
年寄りの冷や水と笑われるのが落ちだろうが、まだまだと言うところを確認したい気持ちもある。

7合目過ぎで男女二人のパーティを追い抜かせてもらい、ペースを守る。
9合目手前で単独男性が降りてくるのとすれ違う。
樹林にハイマツが混ざりだし、見晴らしが徐々に利いてきた。
思ったより雲が多く、羊蹄山は中腹から上を雲に隠している。

もう一回ジグを切れば山頂と云う所で1時間と8分、まだ余力は十分とペースを上げる。
山頂へ1時間11分。
「爺だけどまだチョットはやれる」 そんな気になれた今回の徳舜瞥山だった。

山頂
徳舜瞥山山頂から有珠山方面

 

山頂から視界が利きすぎて凄い、凄すぎる。
先週カミさんと歩いた道南の山々が皆見えている、それだけではなく青森の尻屋崎まで見えている。
だが大展望を楽しむのは後にして、人が少なく静かな内にホロホロ山へ行くとしよう。

ホロホロ山へ
徳舜瞥山山頂からホロホロ山へ

 

・爽快!

徳舜瞥山山頂部の急な下りを慎重に降りれば、後は左右の展望を楽しみながらの稜線歩き。
右手に太平洋、正面にはホロホロ山の岩混じりの稜線、振り返れば徳舜瞥山がそそり立っている。

徳舜瞥山
下った稜線から振り返る徳舜瞥山

 

左手下に広がる伊達市大滝の田園風景も秋らしく長閑だ。
道は次第に登りとなり、遠くからは女性的なホロホロ山が男性的に凛々しく見えてくる。

ホロホロ山
ホロホロ山山頂部

 

ゴロゴロした岩混じりの道を少し登れば、ホロホロ山山頂だ。
今まで見えなかった支笏湖など東側の景観が一気に広がった。

支笏湖
ホロホロ山山頂から支笏湖とその周辺の山々

 

視界が良く、素晴らしくクッキリと見えている。

まずは恵庭岳と支笏湖。

恵庭岳
恵庭岳(左)と支笏湖。奥は紋別岳

 

そして風不死岳と樽前山。
平らな白老台地が広くて驚く。

樽前山
支笏湖と風不死岳(中央) 樽前山(右)

 

苫小牧や海岸線も。
丁度雲があって、日高山脈や夕張の山々が見えなかったのはちょっぴり残念。

苫小牧
太平洋、苫小牧から襟裳岬の海岸線も見えていた

 

そしてホロホロ山山頂からの徳舜瞥山がまた良い。
私はここから見る冬の徳舜瞥山が特に好きだ。

徳舜瞥山
ホロホロ山山頂からの徳舜瞥山

 

素晴らしい眺望を楽しんでいると途中で追い抜かせてもらった男女のパーティがやって来た。
挨拶を交わし彼らのシャッター係を務めて、徳舜瞥山へ引き返す。

 

・大展望!

再び気持の良い稜線を歩き、徳舜瞥山へ引き返す。
稜線には大分旬を過ぎているが、エゾオヤマリンドウとウメバチソウが点々と咲き、オオカメノキが紅葉して赤や黒の実を付けていた。

お天気も良く気持ち良いからであろう、何人もの人が徳舜瞥山からホロホロ山へ向かっていてすれ違う。

エゾオヤマリンドウ
痛み加減のエゾオヤマリンドウ

 

徳舜瞥山山頂に戻ると、十数人の人たちが気持ち良さそうに休んでいる。
山頂の一番西側の一角に場所を見つけて大休止。

リンゴやコーヒーを口にしながら大景観を満喫する。
オロフレ山の向こうには道南の山々がズラリと並び、駒ケ岳や恵山が見えている。
先週訪れた雄鉾岳は確認できたが、美利河丸山は分からなかった。

オロフレ山
オロフレ山(中央右)、噴火湾を挟んで道南の山々がズラリ

 

ホロホロ山と太平洋のコラボレーションも私には珍しい。

太平洋
ホロホロ山と白老の海岸

 

羊蹄山はまだ頭を雲に隠しているが、ニセコ連山、昆布岳、ルスツなどは手に取るようだ。

記念

 

余りの素晴らしさに皆さん少々興奮気味、お酒が入った訳ではないだろうに大きな笑い声や山自慢が飛び交っている。

洞爺湖や有珠山なども絵のようだ。

洞爺湖
有珠山(中央右)と洞爺湖(有珠山の右) その向こうに噴火湾と道南の山々

 

羊蹄山が顔を出すまでと思ったが、チョット無理そう。
場所を譲って下山するとしよう。

羊蹄山
頭を隠したままだった、羊蹄山

 

・大混雑

下山中も家族連れ、若者たちなど、大勢とすれ違い、道を譲ったり挨拶したりに疲れるほど。
子どもたちは元気一杯で微笑ましい。
登山口の駐車場は車が入り切らず、道路や道路脇に30台以上が停まっていた。

さぞかし山頂も大混雑。
でも素晴らしい展望に笑顔が弾け、自然を好きになった子供が増えたかもしれないな。

 

ともあれ今回の徳舜瞥山とホロホロ山。
稀に見る大展望を満喫できて、嬉しかった。
そして、まだ少しは山を楽しめると云う自信もチョッピリ。

次回からは古希の山歩き。
慌てず騒がず、しっとりとした落ち着いた山歩きを楽しんでいきたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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